ファビュラス・バーカー・ボーイズ夏合宿!at LOFTPLUSONE


 19:00開演。


 ポンチな映画をみんなで観ようの集まり。出演は町山智浩+柳下毅一郎=ファビュラスPB、中野貴雄(映画監督)、高橋ヨシキ(デザイナー)、枡野浩一歌人)、薫桜子(女優)。柳下PBは、芥川とれるかなの中原昌也と発表寸前までいっしょだったため遅れての到着。中原は願掛けのため今日、柳下といっしょに東郷神社靖国神社を参ったと。柳下来場の前、石原殺す的タイトルを自著に名づけようとしたことのある中原に審査員の石原が芥川を渡すかなと町山談 → 願掛けの甲斐もなくとれなかったため、今日から中原は靖国参拝反対派になるそう。


 カンワキュウダイ。


 中野持参のタイ映画。タイの子供たちの間でポケモン並みの人気という、エリマキトカゲの着ぐるみの冒険。敵役のワニの口に閉じないようにモノをかませて尻尾で掴みあげるとエリマキを回転させて空を飛ぶ着ぐるみ。そんなんで揚力を生むという設定までは百歩譲るとしても、エリマキの上の頭部もぐるぐる回転してしまうのに腹を抱える。


 別に自慢のネタDVDを紹介するでもなく離婚話に花を咲かせる枡野。離婚した元妻に親権をとられた小学生の息子に、偲んで幼稚園まで会いにいくけど会えなかったり、前には会っちゃったのが元妻にばれて引越しされたり、したことを語る。涙は誘わない。元妻は、今、枡野との間の息子、枡野と結婚する前に前夫との間にできた息子、いっしょに住んでる新しい恋人の連れ子の娘との、5人で暮らしてるらしいとストークなデータを披露する。元妻の前夫と、新しい恋人の別れた妻は、マンガ家とのこと。誰だ。


 柳下PBは、最近出所した戸塚ヨットスクールが逮捕前に撮影されたスクール宣伝映画「スパルタの海」を紹介。逮捕で長らくお蔵入りになっていたが、石原が戸塚を支援している団体で資金源にするため最近、DVD化したものとのこと。校長役は伊東四郎。冒頭、引きこもってる高校2年生を4人がかりで拉致→強制入校。逃げようとして台所で包丁を取り出し「お前らヨットか!」と叫ぶ引きこもりに爆笑。入校後は海に蹴落としまくるシゴキの日々。なんでこれが宣伝映画になるのか不思議でならなかったところに、劇中、生徒から死人を出して警察と喧々諤々になるシーンがトドメとして挿入。すでに死人を出した後に映画の企画がゴーしていたことにハテナが飛び交ってしょうがない。最後は、長崎から拉致られてきていた不良パンチ頭女子高生が洗脳の甲斐あって朴訥なボブカットに様変わり。ボブカットを乗せた帰郷の電車を冒頭で拉致られてきた少年が駅ホームで追いかけながら涙のお別れで締め。狂ってる。


 高橋“3日寝てないよ”ヨシキは、アメリカのリアリティTVでボツネタになったパイロット版から集めたDVD集の中から傑作選を上映。個人的なヒットは「アメージングレイシストぱーと1」*1 と「マネー」。「アメージング〜」=世にも不思議な人種差別主義者というタイトルからも推測できるよう、KKKの白装束を身にまとった白人が、黒人街でクリーニング屋に白装束の洗濯を頼みにいったり、ルンペンの黒人に取材カーのフロントをかち割られたり、ロス暴動のあった街で深夜、ガソリンスタンドで給油している黒人に「hey! 今日の集会で使いたいんだけど、分けてくんない?」とポリタンクを突き出してFUCKYOUされたり。いきなり手を出す黒人は一人しておらず、最初は呆然とするばかりなのがリアリティSHOW。「マネー」は100$札何枚でこれやってくれる?、というありがちといえばありがちな。ただし、代償にさせる行為は、浮浪者が咀嚼したタコスを食わせたり小人の足の裏を舐めさせたりといった方向。痛痒いなぁ……。中でも500$でゲロをもよおさせる薬剤を飲んだ男のゲロっぷりがリアリティSHOW。ドリフ大爆笑で頭にネクタイを巻いた志村が「……あー、酔ってませんよ? 酔ってないっていってんでしょうが! 酔ってないっったら酔っエロロロッロロロロロ」に負けず劣らずのタイミングが見事だった。


 23:00終了。