果たして、不正な改造をしているのはどちらなのか?

 http://it.nikkei.co.jp/mobile/news/index.aspx?n=MS3M25004%2025082006

商標法と不正競争防止法違反の疑いで、

  • 携帯電話を海外で使えるように改造して販売(産経)

 http://www.sankei.co.jp/news/060825/sha087.htm

商標法違反などの疑いで、

  • シムロック不正改造で初摘発、男ら逮捕(TBS)

 http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3365188.html

警視庁は、「著作権法違反」での立件も視野に入れながら捜査を進めることにしています。

 http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/30723.html

今回の容疑は、不正改造された端末をボーダフォン端末として販売していたことによる、商標権の侵害および不正競争防止法違反のほか、古物営業法の無許可営業なども含まれる。

国内の携帯電話事業者は、自社のSIMカード以外では動作しないように、SIMロックをかけている。この戦略が、端末を購入すると販売店側に事業者側から報奨金を支払われる、いわゆるインセンティブモデルを成り立たせており、販売店側には報奨金が支払われるため、ユーザーに提示する金額を安く設定できている。
8月8日のソフトバンクの第1四半期決算では、ボーダフォン端末の新規契約を獲得すると、1ユーザーあたり44,000円の報奨金が販売店側に支払われているとされた。単純計算すると、店頭価格+44,000円が本当の携帯電話の価格ということになる。
ボーダフォンでは、SIMロックを解除した端末が流通し、被害を受けていることを事前に警視庁へ相談していたという。同社では、不正改造による端末の販売について、「ビジネスモデルをくつがえされた」とコメント。今回のような、端末を大量に購入し、即解約してSIMロックを解除・販売する手法によって、一カ月に数億円の被害が出ていると見られる。
8日の決算で、ソフトバンク代表取締役社長の孫氏は、ボーダフォンインセンティブモデルについて「端末のビジネスモデルについては、日々、思考を巡らせて準備している。一部でSIMロックを解除するユーザーが存在し、それはルール違反と認識しているが、技術面とルール面で対処できるようにしている。現状では減ってきたと思う」と語っていた。

 http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=61383&log=20060825

ぼくはここしばらく、国際報道から少し距離を置いていた。国際報道以前に、日本の根本のところの問題点を解決しないことには、どうしようもないという考えに至ったからだ。
それは、日本が物理的、具体的に、今もまだ鎖国政策を続けているという事情。鎖国された中で、しかも、自国が鎖国しているという意識もないままでは、ぼくらはニュースで海外の事情を聞いても、正しく理解できようはずもない。
足繁く大久保のL&K社に通って、いろんな話をしていたのは、この小さな会社を着火点に、日本が望むと望まざるとに関わらず、世界に窓を開きつつある現実を見ることができたからだ。
L&K社は携帯電話のSIM Lock解除の仕事をしている。世界の多くの人たちは、ICチップを入れ替えさえすれば、世界のどこへ行っても、その土地の携帯電話回線を使って、安価に通信ができる。しかし、日本の携帯電話は、ICチップの受容部に細工がしてあって、Vodafoneの携帯ならVodafoneのチップでしか使えないように、わざわざ改悪して売られている。
その細工を解除する作業をSIM Lock解除という。日本の従来の法律では、SIM Lock解除は合法といわれていた。しかし今回、L&Kのスタッフは「SIM Lockを不正に改造」したという容疑で逮捕されたのだ。どんな論拠で???
いずれにせよこうして、日本の通信事情はますます時代に逆行し、国民はみんな、外の世界から隔絶されて、自分が自由なのか不自由なのかも分からないままになってゆくのか。

 http://www.yasukawa.com/blog/archives/000031.html

SIMフリーの携帯電話が必要な理由は、海外においてその国内通話をどれくらいするか、に尽きるのだと思います。現地の方々と携帯で連絡を取り合う、レストランやホテルを予約したりなど、滞在国内での通話は現地のプリペイドSIMカードが最も安いです(現地の方々が利用するものですから、現地価格なわけです)。もし日本への国際電話しかしない、またはかかってこないような場合は、日本でSIMロックされているボーダフォン グローバル スタンダードの電話機を買って世界中で利用するか、または現地で携帯電話をレンタルするとよいと思います。プリペイドSIMでは国際電話は着信できても発信できない場合がありますので、それにも注意をしてください。
日本で販売されているボーダフォン グローバル スタンダードはすべてSIMロックされているようです。
SIMロックを外す業者も多く存在しますが、これらはもうお分かりのように携帯電話会社の利益に激しく反しますので、あまりおおっぴらには行われていません。SIMロックを外すことは現状違法ではないのかもしれませんが、もしかすると契約している携帯電話会社の利用規約に違反することになるかもしれませんので、リスクを理解しておく必要があると思います。

  • IP化の進展に対応した競争ルールの在り方について

 http://www.soumu.go.jp/s-news/2006/pdf/060719_2_3_6.pdf

第6章 その他の検討すべき政策課題
1.端末レイヤーにおける競争促進の在り方
(2) 携帯端末市場における競争促進
2) 市場活性化に向けた取組みの必要性
(b) SIMロックの解除の検討
SIMロックと利用者利益

(中略)

利用者の選択の幅を広げて利便性の向上を図る観点からは、こうしたSIMロックについても、一定の条件下で解除する方向で検討することが適当である。


 商標法、不正競争防止法著作権法古物営業法……と、ずらずら違法とするための根拠が並ぶ。そのこと自体が、果たしてグレーゾーンがゾーンとして存在するのかしないのか、というあいまいさを表すように見える。


 果たして、不正な改造をしているのはどちらなのか?
 シムロックを行っている携帯電話会社なのか? 
 それとも、シムロックという機構を外してしまうL&K社なのか?





 日本は、端末を安く売って通話料で儲けるが、外国は、端末が高い(らしい)。だから、日本から輸入して外国でも使えるようにした端末でも、まだ安いので需要がある。日本の携帯会社からすると、赤字の端末を売っても通話料が入ってこないので困る。



 で?



 つーか、日本の携帯の通話料が高いってことはないの?



 端末高くていいからさ、もっと通話料安くしろよ。



 と、5年前に買った、当時で1年落ちのケータイを使ってる自分は思うのよ。





 例えば、あるプロバイダを子会社で運営するパソコン会社が、そのプロバイダを通してしかインターネットに接続できないパソコンを売っていて、中のシステムをいじって別の(安い)プロバイダでインターネットに接続できるようにしたら、それは違法になる可能性がある、という状況と似たようなものなんだろうか?


 例えば、X-BOXのゲームが出来るようにしたPS2、に似ているのだろうか?