少年シリウス 10月号


 台風がわっしゃわっしゃ五月蠅いので、だらだらいきますYO。



 次号から2号連続の美少女特集スタート。先行して連載の始まってる美少女カテゴリマンガの「メイド戦記」と「アルト」が正直、いま一つなので、11月号で新連載の始まる2作品には頑張って欲しい。
 1本は、ギャグ特集の別冊で読切が掲載された渡辺航が、その読切「まじもじるるも」を第1話として開始。今号に再掲載されている(前に掲載された時の感想)。「シリウスにちょっと欲しい」作家だったので、これは歓迎。もう1本は、新人賞出身の瀬川サユリが「インモラル・コメディ」モノをやると。あの絵でインモラル?とか言うな。きっと巨乳とかボンテージを描く練習をしてたんだよ。新人賞出身ではカトウコトノに続く二人目のオリジナル新連載を持たせてもらえるケースという点も、いろいろ試金石。


 12月号ではイラスト集と短編読切で攻勢。イラストで"お気に"のエロマンガ家が多くてうれしい。特に、瑞井鹿央稍日向、日浦Rの3人あたり、瑞井はマンガのエロはどーにもこーにもでイラストだけ描いてればいいのにと切り捨てたくなる時も多いけれど。ほかは、亜方逸樹、加茂、×6suke、あたりが楽しみ。
読切では、うさくん、がきっとシリウス読者を震撼させますよ! あと、松本レオ、が! なつかしー。糖ミサキ、は、ミサキ糖の人でok?


 ……しかし、ホラー特集で登用した作家陣とは、全く作家がかぶってないな。テーマが全然、重ならないって言えばまぁ、そうなんだけど。ふーん。あ、特集を単行本化した「現」と「幻」は2冊とも買いました。本誌から切り抜くのがメンドイので。巻頭特集の都電荒川線で行くホラー名所巡りは、暇な休みの日にでも廻ってみようかと。



 (見てませんが。)
 見てませんが、VHF系列の地上派深夜枠で2クールのアニメ化作品が出てきたってことでは、シリウスもワンランクステップアップだね、な「怪物王女」。3年目に入るところでアニメ化作品を出せたことは、運と実力を評価できる。2巻くらいからしり上がりに面白くなってきたマンガが、まだまだ面白さを維持して伸ばしている点も好感が持てる。
 (アニメ、見てませんが。)
 また別の側面からの評価軸として、怪物王女オンリーが開かれるくらいのオタク人気を出せていることも、なんというか感慨深さ。コミケ怪物王女の島があったかどうかまでは確認しきれていないんだけど、わざわざオンリーやってくれるくらいなんだから、きっと、あったんだろう。あと、電脳コイルオンリーとの共催という点。だってアニメ人気に限れば、電脳のほうが、どんだけー、ってくらいあるんだから。アニメだけ観てオンリーやろうって決断は、主催者はしてないはずだよ。マンガが面白ければこその。
 (時たま、見て、シリウスのCMなんでやんないんだろーヤル気あんのかー、とか。)



 どうにも、先月号の「四季使い」内で女性キャラ陣から爆弾発言された、四季カードを自らの体内からつくりだした女性は妊娠できなくなるという設定が、気に入らない。設定が、というより、10もないページ数で「作れなくなるんですよー」「そうなんだ……」という感じに区切りをつけられてるのが、気持ち悪かった。少年誌で、そういう設定やんなくてもいいだろう、という。
 昨日、イギリスでは、牛人間や豚人間の種をつくりかねない計画にゴーサインが出されたが、難病治療のため、とかいったお題目のしらじらしさと、自分の中で通ずるものがある。
 あと、「ヨザクラカルテット」は、毎号読んでるはずなのに、何のために何と戦ってるのか、さっぱり分からなくなってきた。



 見附市図書館が新人作家を破格の厚遇。地元密着型作家の人だったのか。締め切りに追われる生活の中で孤独になってしまうことも多い一方で、周囲の期待を素直に受け入れられない難儀な人もいるマンガ家が、地元と良い関係を築けることは、おそらく稀だと思うので、そーいう意味で、幸せな作家だな、と思う。
 で、記事を書いた新潟日報の記者、目の付け所はいいんだけどなんかイロイロ適当。「トルコの将軍になったばかりの若者がイヌワシを相棒に難題を解決していく歴史ファンタジー物語だ。」って、トルコって言い切っちゃったり。「「次はトルコの史実を基にした作品を描きたい」と今後の作品ついてのアイデアも温めている。」ってことだから、真芯でズレちゃいないけど。出来れば、ケマル・パシャ政権に抵抗するクルド人宗教指導者のお話が読みたいです。FANTASY関係ないけど。それと「ライブトークショー」って。 SHOWってなんだよ。おそらく、お・そ・ら・く、なんか勘違いしてる。日付も10/15じゃなくて20日だし(受付締日が15日)。行ってみたいけど旅費も出せるけど用事がァ! だから、さくもんに振ってみるよ!



 また、先月号の話。第7回新人賞入選「サキュバラヴァーズ」(九月タカアキ)。うーん、この作品に100万円の価値はないけど、作家には、というところか。




新連載・巻中カラー「空色動画」(片山ユキヲ

 いやー、小っ恥ずかしい。本宮マンガの主人公のような帰国子女が、ムードメーカーとして、吉祥寺に集まるスカしてそうな女子高生たちをまとめ上げる、その天然さ。日向の明るさ、って、今のシリウスにはないので、そこにこーいうカラっとしたマンガがあると、救われた気持ちさえする。
 お絵描き少女が無理やり描かされるパラパラマンガは、今まさに女子高生らが集まる喫茶店の中でムードメーカー×ベーシスト少女×お絵描き少女がドタバタを繰り広げるもので、それが、実際に喫茶店にいる少女たちを描いた「背景」の上にそのドタバタの模様の「セル画」を重ねた形で、同時進行によって描かれる。パラパラマンガをめくるテンポ、スピードそのままで、読み手の勢いを殺さず、パラパラマンガのendでムードメーカーが叫ぶ「A HAPPY ENDING!!」が、本当に爽快さに繋がってる。



怪奇宴 現の巻 (シリウスKC)

怪奇宴 現の巻 (シリウスKC)

怪奇宴 幻の巻 (シリウスKC)

怪奇宴 幻の巻 (シリウスKC)