元町「南京町 老祥記」

「列の途中です。割り込まないで!」



というわけで、コミケ3日目(総購入額3万8,700円)を終えてそのまま直帰省→年明けて実家を後にしたものの、まだ東京に戻ってません。明日あたりには。それともまだ遊び足りない? ダンボールに詰めこんだ同人をいつ黒猫から受け取れるかしら。



今日は、朝から久々の三宮。まだ店の開ききっていないセンター街をぶらぶらと西へ東へ。端から端まで歩くと、ゆうに二駅分はある距離。疲れた足を適当な喫茶店で休める。モーニングでないセットが、珈琲+サンドイッチで500円とリーズナブル。11時を回ってからセンタービルに入居するオタショップ群を観察に。想像していたレベルよりは活況。ミニ中野broadway的。とら、アニメイト、メロン、イエサブのメジャーどころから、地元資本の古本屋やフィギュア屋まで諸々。メロンは12月にリニューアルして店舗面積が2倍になったらしいが、品揃えはとらのほうがよろしい。「うみねこ」2話とコミケポスターの絵を担当した人の新刊を。
昼飯に決めていた、中華街の中にある「アシエット」という洋食屋(大正風カレー目当て)の行列に踏み込めず、さばくスピードの速かった斜め向かいの「老祥記」の行列へ。「豚饅頭」(80円×10個=800円)。1個1個は割と小さ目、二口サイズ。4個を、仮説テントに置かれてるようなイスと机の上で、これまた安っぽい容れ物のカラシとショウユをつけて。うまいけど油っこい肉汁。カラシ以外の植物系のアクセントがほしいところか。あるいは4個くらいまでなら胸焼けせずに頂ける量、といったところか。あと、ヤキブタ2枚を饅頭の皮で包んだ食べ物が1個200円くらいで「ヤキブタバーグ」とかそういった名前で売られていた。メガマックの悪い影響がここにも。



ぶらぶらしながら、いぶかしんだのは、しょざいなげにリュックなど背負ってうろうろしてる地元のオッサン達と、100メートル置きくらいに立っている警官の多さ。一度、警官3人と若いの1人が見下ろす足元で土下座している姿を見かけた。客なんかいないのに、こちらとぶつかりそうな距離を歩いてくるオッサン達の姿は、朝の風景に浮いていた。
元町駅を出てすぐに場外馬券売り場があったり、どうやら手配師の集合場所になっているらしいところから、そういったオッサン達が目についておかしくはないし、東京でもよく見る風景ではあったけど。
13年前のあの日、一度崩壊し、そして再建された商店街はとても整然として清潔で、日が高くなり観光客が増えてくるにしたがい、オッサン達の姿は商店街から一歩足を踏み入れた路地のほうで見かけるようになってくる。その時間帯にやってくる観光客たちや商店主の目に、オッサン達の姿は写っているのだろうかと思わざるをえない。
崩壊の前に何度か訪れたことのあった三宮は、邪険にされながらもまだオッサン達の居場所があったように振り返る。整然とした清潔な商店街に生まれ変わる過程でオッサン達は三宮からパージされようとしたのではないかと想像する。が、オッサン達はそうはされようとしない。当然だ。だから、浮いてしまう。そして、浮いたオッサン達は、目立つほどには目に入れてもらえそうにない。
訪れる度、整然と栄える様子を確認する。