少年ライバル 創刊号


本屋のレジの前で、横に積んであるスクエアのタワーの2/3くらいの高さしかない中から「お、なかなかスタートダッシュは好調子?」と手に取ろうとして、予想してなかったガンガン並みの分厚さに思わず、取り落としそうになった。これなら、売れ行きが同じくらいでも、ライバルの積みのほうが早く低くなるわな。最後の目次ページが1010ページ目で、その後にさらに、モンハンがらみのダンボール紙のおまけがついてて、さらに分厚く。OVER1000ページて、一時期のアフタか。で、アフタの再生紙より嵩張る紙使って、さらに増量。人を殴っても気絶はさせられないけど小ゲロ吐かせるくらいなら。


閑話休題


小林ゆきが連載陣にいるからだけではないんだけど、リイドが出してた少年ファングを彷彿とさせる絵柄とストーリー。講談社にしては、勢いと将来性重視の布陣とも言えそう。それは、まさか「はじめの一歩」の出張読み切り版がここまで誌面から浮くほどとは思わなかった……という誌面カラーからも言えると思う。言わば、林間学校についてきたボランティアの大学生のお兄さんという感じ。それから、スクエアの(文字通り)ライバルにならないことは、明らかにわかる。ならないというか、ターゲットが異なる。小中学生男子のライバルと、ジャンプ卒業組み+富樫がまだ描いてるし卒業しようかどうか悩むけどもうそろそろいいかな的卒業しかけ組みを狙って成功したスクエアとでは。前述したファングのほうがターゲットは重なるはず。


新人ばかりという誌面構成は、それだけでマイナス要因にはならない。基本的に小中学生なんてたいして作家も作品も知らない。面白ければ読んでくれる(マンガより面白いものがあまり周辺になく時間の使い方がうまければ)。年長者より余計な先入観を持たないもの。
で、自分はもう小中学生ではないので、受け入れられるかなんてのは、わかんねーです。あたりき。ファングの創刊号に後ろ向きな感想だったのは、面白いかどうか以前に、「ブライトキングダム オンライン」なんてマイナーなネトゲを巻頭企画で組んだり、それで仮想敵のコロコロとブンブンとやりあってくつもりか本気か、という懸念があったりしたので。企画がらみでいえば、今、流行のモンハンをもってきたのはさすが講談社なのだろうけれど、モンハンやってないしPSP持ち合って学校で小中学生が休み時間とか放課後にモンハンタイムしてんの見かけたことないしで、そのあたりの勝算は、さて。
かつて小中学生だった男の視点で見て面白かったのは「弟キャッチャー俺ピッチャーで!」(兎中信志)、「エンマ」(土屋計、ののやまさき)、「アンカサンドラ」(斐文士吾朗、天道グミ)の3作品。ほかは少年誌ならこうだろという予定調和感がちょっと鼻に。3作品は、多少ひねりがあったのとネームが適量だったので(マガジン系って個人的にちょっとネーム多いと思うようになってきた。あくまで少年誌基準で、だけど)。真島ヒロの巻頭モンハンマンガはそつなし。300万円の新人賞をとった「むこうがわのまさか」(雨鳥)を次号で早く読みたい。


月刊 少年ライバル 2008年 05月号 [雑誌]

月刊 少年ライバル 2008年 05月号 [雑誌]