コミティア118 ―― よく購入している主なサークルから。

たけのこ「ゆみりちゃんの世界で」

    • オフセット「ゆみりちゃんの世界で」
      • 誰からも好かれる可愛い娘を演じられる「ゆみり」に、友人関係を装った引き立て役として囚われた「洋子」。同級生からの告白をきっかけに、ゆみりとの決別を期待するが…。囚われた自分を自ら責めるように、同級生へ本音をぶちまけるシーンの迫力ったらない。最終的に、あきらめない同級生の理解を得て、ゆみりとは別の世界に踏み出すくだりにも、こみあげるようなカタルシスがある。(P&R投稿)
      • 長文感想はこちら(http://d.hatena.ne.jp/bullet/20161103#p1)。
  • 金太郎/草吉 《えのころ工房
    • カレンダー「えのころ七曜帳 2017」
    • 無料プリンタ本「えのころだより 62」
  • けんほう 《俺の大空
    • オフセット「チョコと牛丼」
  • 上月さつき 《かきつばた
    • オフセット「AURIC THE ORIGINAL ARTBOOK OF SATSUKI'S PAINTINGS」

ふにや「SNK43」

    • コピー誌「SNK43」
      • 霧の魔法に何度もエロい幻覚を見せられた男僧侶が、「最初は治療行為だったんだ!」「あの子ハタチって言ったんだ」とパーティー仲間の女子に言い訳し、白い目で見られる。鉛筆ラフ描きでも、きっちりマンガとしてまとまって面白く、かつ女の子が可愛い。修羅場オチもうまい。(P&R投稿)
  • こう1 《はしくれ工房
    • オフセット「世界のはてまで 2」
    • オフセット「世界のはてまで」
  • 不貞寝 《あとづけ
    • オフセット「給料日」

猫街「ロタと入り江の夏」

      • 最近、よく魚網が荒らされる入り江の港。海洋学者の父が海で行方不明になった「ロタ」は、点検中の網に絡まった人魚の少女を見つけ――。ロタを何かと気にかけてくれるお爺さんが語る昔話をはじめ、前半に配置されたエピソードや出来事が、徐々に盛り上がっていく後半に向けて、波に乗るかのようにすーっと伏線として回収されていく構成力に唸らせられる。それに、鉛筆のみで描きだされる世界のトーンは、躍動感のあるストーリーにサイレント映画のような落ち着きも与えていて、あまり感じたことのなかった新鮮な感触を覚えた。(P&R投稿)
    • プリンタ本「駄文」
    • サークル15周年記念クリアファイル
  • くろ谷はるむ 《くろ谷はるむ
    • コピー誌「くろ谷はるむのたのしい魔所めぐりin京都寺町通り」
    • コピー誌「都市伝説はさみしい」
  • はしゃ 《はしゃぐ。
    • プリンタ本「Free paper hasyagu #6」
    • プリンタ本「Free paper hasyagu #5」
  • しじましま(苦嶋) 《Dogdays

Dogdays「俺が殺し屋(仮)にタゲられた件」

    • プリンタ本「俺が殺し屋(仮)にタゲられた件」
      • ゴ○ゴ13っぽい殺し屋。何故かコンビニで、オフィスで、ただのサラリーマン男子を銃でつけ狙う。男子の情けないほどのへっぴり腰と、殺し屋のプロの腕前と眼力を対比させたアクションが笑いを誘う。放たれた銃弾がハートマークを撒き散らすオチには、「えっ!?」としてやられた感。(P&R投稿)
  • SUZ 《クロ僕屋
    • 無料ペーパー本「幕末の鬼」
  • 原田尚美 《素路
    • コピー誌「OLまんが家 イトP先生」
  • しょうじひでまさ 《appleorchard
    • プリンタ本「CLARA IS A RAINBOW 先行ショート版」

Scurve「ウインディ、サニー」

    • オフセット「ウインディ、サニー」
      • 「私はな、この美貌を生かして将来お天気お姉さんになりたいんだ」。一見エキセントリックでいて実は理知的、かつ寂しがりや。そんな、一癖も二癖もある女の子を描かせたらピカイチのサークル。この作品では、最近、学校をさぼりがちなお天気お姉さん志望の美形JK1人目、彼女に呼び出された物怖じしないJK2人目、2人目に“雨乞いの巫女”を引き継がせようとする老婆が登場。3人が3人ともキャラが立っており(…何が始まるんだ?)とワクワクさせる。冒頭とラストで触れられる10年後の後日談で、あれっきり離れてしまっても切れてはいない3人の関係を、なんだか読んでるこちらも懐かしく感じてしまう。(改稿版をP&R投稿)
      • 前作までと描線が変わって、80年代のサンデー本誌の二色ページを単行本では白黒収録したみたいな、そういったテイスト。
  • ウチヤマユージ 《キツネツカ
    • プリンタ本「ただいま、おかえり」
  • めそめそ 《メソリウム
    • オフセット「血は水よりも」

つゆくさ「日記ガタノゾア」

    • オフセット「日記ガタノゾア」
      • なやんで、他人がきになって、20年近くやってみて、でもどうにもうまくいっていない「私」の短編集。「もうかんけいのないせかいだ」「こうなったら早くけつべつしなければ」と、あせる「私」。読んでいるこちらにも、お尻のおくがむずむずするような感覚をいだかせる。その感覚が、作者のもちあじである人形のようなキャラクターを介して、あくまでしずかなトーンでにじりよってくるため、読後はすっきりしている。よみやすい書き文字もいい。コミティア帰りのルノアールで口にする、「面白かったけど長くいすぎたな…」がよかった。(P&R投稿)
  • 相沢 《TeamInazuma
    • オフセット「ランプの魔神やらしてもらってます。 2」
  • S藤 《うみのねこ》

うみのねこ「アサミさん」

    • コピー誌「アサミさん」
      • 大学の寮で、掃除や花壇の手入れ、切れたトイレットペーパーの補充までしてくれる「アサミさん」。が、その姿を見た寮生は誰もいない――。よく気のつく管理人的存在、同時に薄気味の悪い何者かでもあるアサミさんをめぐる寮生たちの会話劇が、ホラー一歩手前の独得な空気で描かれる。寮をゴミだらけにしたり、アサミさんを映像にとらえようとした寮生たちが、次第に精神を病んでいった経緯が淡々と語られるシーンに緊張感がある。院生になっても住みつづけ、アサミさんに想いを寄せているように見える寮生が、一見正常に見えるのが最大のホラーかも。(改稿版をP&R投稿)
  • 《さ〜くる・UTUMNO》
    • オフセット「The Egg Hatcher 02」

電導バブー「こぎつね襲来」

    • オフセット「こぎつね襲来」
      • 文化祭を手伝う「先生」。空き教室に入ったところでいきなり、ネコ耳コスプレの生徒にハサミで髪の毛を切られそうになって――。元妖狐の先生が、現妖狐の生徒に「本当に仲間を食べたの?」と迫られ、思わぬ答えで切り返し。ぽかんとした生徒たちと、その場の空気に笑みがこぼれる。その後に来る二つ目のオチで、作品のテイストがまた転換していくのがいい。(P&R投稿)
  • 沈降下唯(ちんこかゆい) 《スタッフWHY
    • オフセット「あの時君は誰よりも美しく今も」
      • 本によって変わるPNがいつにもましてひどい。
  • いもくま 《熊の有頂天
    • プリンタ本「グリード博士と最期のキノコ」
    • プリンタ本「青春生き残りゲーム キノコ編」
    • プリンタ本「Melusineにはなれやしない」
  • dong-hang《コーヒーのシミ
    • オフセット+音源DL「REMIX」
      • 《明るい農村計画》とのコラボ。
  • 朝陽昇 《朝陽昇
    • オフセット「金曜日、蟹をのせて」

れっせぱっせ「“Lux aeterna“と人々は祷り」

    • オフセット「“Lux aeterna“と人々は祷り」
      • 「僕はミサキちゃんに殺されたい」。援助交際の相手の警官に拳銃を渡され、そう告げられる女子高生。刹那の関係のはずがそうならざるを得なかった背景と、撃たざるを得ない状況が、緻密な構成で二十数ページに凝縮されている。無駄のない、全てが腑に落ちる二人芝居的な短編。(P&R投稿)
    • オフセット「山中の鬼、鉈をもって赤縄を結ばせる事。」
    • オフセット「SHOUT! 04」
  • のばら 《鬱鬱
    • オフセット「百々先生冥途ノ夢 五の巻」
  • 万犬Q號 《有弦素量域
    • コピー誌「猫がよってくる魔法のパーカー」

ハッピーエンドマニア「花のように」

    • オフセット「花のように」
      • 絵を美しいと思った物語は結構な数を読んできたと思う。けれど、物語を美しいと思ったことはさほどない。この物語は後者の一つ。肉を食べられない狼の「ルルー」は、花を食べて生きる豚の「リリー」に憧れる。痩せこけていくルルーの笑みと、傍で見つめるリリーのつぶらで冷静な瞳。それを幸せとは言い切れないけれど、確かに美しく思う。(P&R投稿)
  • うさみみき 《R-PANDA
    • オフセット「魔女アパートメント」

キューカンバー!「NEKKO りろーど」

    • オフセット「NEKKO りろーど」
      • 巻頭収録の「ベンリな人々」。童話の「星の王子さま」を思わせる世界をダリ的なシュルレアリスムで絵画化したような、人によって幾通りもの読み方をできそうな短編。何度も繰り返し読んだが、それでも体の内からこみ上げてくる感情を言葉にしづらい。ある意味、非常に“手強い”作品だ。(P&R投稿)
  • ペルライ 《本物のゲリラ
    • コピー誌「ババンバ! サウナちゃん(ネーム版)」
  • エビ桃 《もちほっぺ堂
    • オフセット「Twelve 12」
    • オフセット「Witches 11」

臨終サーカス「日本ぼさ子ちゃんいま物語り。ぼさ子とエクレア」

    • コピー誌「日本ぼさ子ちゃんいま物語り。ぼさ子とエクレア」
      • ぼさ子ちゃんシリーズ、ひさびさの新作。楽しみにしていたエクレアを食べられて、お冠のぼさ子ちゃん。犯人探しに周囲を巻き込むも、幻術使いの仲間に「エクレアの味を再現できますか!?」と目的が入れ替わってしまう。ころころと表情の変わる一生懸命なぼさ子がとにかく可愛い。(P&R投稿)
  • 佐藤なり 《まぬけ屋
    • オフセット「ねえちゃんはたかしのことが好きだ好きだ大好きだ!! 4」
  • オレンジ君 《電市
    • コピー誌「竜の胃はトカマク 第一話 住むとこ探しの巻」
    • コピー誌「(無題?)」(あと30ページ)

夢と狂気のチョモラン王国「すなわち蚊の飛ぶ音に例えるならば」

    • オフセット「すなわち蚊の飛ぶ音に例えるならば」
      • おもちゃ屋らしいおもちゃ屋を見たことない、という主人に「いや、あるッすよ?近所に」とメイドロボ。が、調べてもやはり見当たらず――。あっさり判明したおもちゃ屋の秘密を、あえてそのままにし、元気に家事を頑張ってくれるロボの日常を優先する主人。暖かな陽射しのような短編。(P&R投稿)
  • 山像樹 《咆哮剤
    • コピー誌「滅之書」
    • コピー誌「成年漫画批評大観」

いません。「COMATAN DX」

    • コピー誌「COMATAN DX」
      • “だるま少女”のギャグ4コマ集。四肢欠損が対象でも、作者十八番のエログロ魂はとどまるところを知らず。何もやる気がないご主人様に口移しで食べさせるメイドだるま少女にいたっては、評する言葉がもうちょっと見当たらない。それでも全篇を通してギャグに昇華している上、2人の関係からある種の絆さえ感じさせるのは、作者ならでは。(P&R投稿)
  • 暇 《極上レジスタンス
    • コピー誌「バケラちゃん 2」

ジェニーハニバー「山田のビキニととなりの酒屋さんが世界を救うと信じて!!」

    • オフセット「山田のビキニととなりの酒屋さんが世界を救うと信じて!!」
      • コピー本で過去に出した短編数本をオフセ化。夜な夜な日替わりコスチュームで戦った後、帰途についた美人酒屋さんをそっと見守るシリーズ。2パターン目の、触手と戦うノースリーブ酒屋さんがいい。(P&R投稿)