硬貨に元オウム信者の汗 長官銃撃事件の遺留品

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040906-00000235-kyodo-soci
与党側の選挙対策の狙いもあったのかどうか、7月の参議院選挙前後に、幾度も報道がなされた事件の続報。オウム、韓国といったキーワードが目を引くだけで、しかも記事の結びが、

男性と事件を直接結び付ける証拠でなく、捜査の大きな進展はない見通し。

だ。
なんで、今ごろ、こんな記事が、通信系からひっそりと出る? 最後の結びを、記者が独自の取材と判断で書き添えたんだとするなら、このような情報をリークした出所の思惑を勘ぐるだけですむけど、全文が何らかの方向性を持ってリークされてきたものなら、まったく意味がわからない。
ちなみに、長官銃撃事件の背景については、オウム真理教事件を追い続けてる(それだけではないが)ジャーナリストの江川紹子氏のサイト「江川紹子ジャーナル 〜 社会のこといろいろ 〜」から、7月29日の記述「この筋書きをどう読み解くか〜警察庁長官事件捜査のシナリオ〜」http://www.egawashoko.com/menu4/contents/02_1_data_36.htmlが、面白い。
特に、その書き出し。

 今頃、警視庁公安部公安一課の方々は、祝杯を挙げているのではないか。
 国松警察庁長官狙撃事件の関係で逮捕されたオウムの元・現信者4人が今日、釈放された。
 中には事前の記事で、「警視庁大失態 『長官狙撃』起訴絶望」などと大見出しを掲げたタブロイド紙もあったが、警察方面からそういう悲壮感は伝わってこない。
 むしろ、東京地検が4人を「処分保留」としてくれたことで、公安警察は目的は達成して万々歳なのではないか。

これに続く本文がもちろん主題なのだが、この書き出しが、まず刺激的だ。日刊紙の社会面でも、この事件に関連した江川氏のコメントは確認できたが、もちろん、ここまでは言えない。
ずっと唱えきてたオウム主犯説を覆させないため、「警察内部の縄張り意識により、公安警察がこの事件捜査の主導権を刑事警察に渡さないため」(本文抜粋)、ここにきて慌しい捜査が行われたと江川氏は見る。そして、裁判所と検察についても、緩いチェックと曖昧な判断で警察のルール逸脱を許したと、批判する。
ただ、「公安のリーク情報に踊らされ、垂れ流した」(文中抜粋)メディアの是非を問うたり、報道の最中にその真偽を見極めることは、外部の人間には、ほとんど不可能なことも、事実だろう。
上の共同通信の記事なんかは、意図がよく見えないし、ひっそりと流された感じさえある、まだ何か別の捜査展開が銃撃事件で起きるかも?と、受け取っていいんだろうか。