ポララミン吸収率が高いため省電力更新

 93年の春にセブンイレブンで買った耳掻きを、その8年後、ふとしたはずみから真っ二つに折ってしまって、以来3年間、途方にくれる日々が続いている。
 代わりになる耳掻きが、どこを探しても見つからない。もちろん、いまどき耳掻きなどコンビニでも、105円ショップでも、ドラッグストアでも、大小2本1パックで買える。これは、と思うモノがあれば、買っていくつも試してきたが、すべて役目をなさない。
 先端が大きすぎて、耳の奥まで入らない。汚れを書き出すためのスプーン状の際が毛羽立ってたり異様に鋭利すぎて、むやみに痛い。襷に長いブツばかりを掴まされる日々が続いている。
 そんな商品開発力に劣る耳掻き市場に比べて、綿棒の多様さはどうだろう。固い綿、やわらかい綿、両端に綿、スパイラル状の綿、粘着する綿、水分吸収率を高めた綿、色違いの綿、小分けにビニールパックされた綿、ドラッグストアオリジナルブランド(某マツキヨ)の綿、医療用の綿、etc。
 棒の頭にタマちゃん人形や言わ猿人形などをつけられて、みやげ物屋で客寄せの道具に貶められてるような耳掻きは、必要とされない。
 耳掻きは実用に耐えてこそ、意味がある……。

 というようなことを、昨日の夜11時頃、回転寿司で、お茶の粉末を湯飲みに茶匙で投げ込みながら、考えていた。
(茶匙で、耳を掻いたら、気持ちいいだろうなぁ……)