LOFT/PLUS ONEレポートby鈴木邦男

 妹祭りの3日後、同じ会場であった「らもはだ最終回」を、新右翼で「一水会元代表鈴木邦男氏がレポしているhttp://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/2004/shuchou0920.html
 妹祭りの予定をチェックしていたとき、ロフトのイベントスケジュール表で『なんと、らも欠席。』という案内の文を目にして、「らしいなぁ」と思っていた。鈴木氏によれば松尾貴史氏、大槻ケンヂ氏、藤谷文子氏らがきたようだ。
 で、当日の模様とは関係ないけど、らも氏が生前、今から8年前に「朝ナマ」に出た時のセリフを鈴木氏が回想している中身が、また「らしく」て面白い。

野坂昭如氏が最近の歌を批判的に見るのに対して」、らもさんは言う。
[1]中島「あの、今の歌詞が悪いとかろくな歌がないとか言い出したら、人生行路さんですよ。僕は別に今の歌が悪いとは思いませんよ。僕自身はローリングストーンズですね。年代的に。今から見れば西条八十さんの作詩は素晴らしいものですけどね。それと比べると今のものは低いですけど。でも残っている歌は淘汰されたものですからね。今の歌が良くないとかって悪いですよ。今の歌にも100曲の中に一ついいものがありますよ」
 えっ、結構長く喋ってるじゃん。でも、「人生行路さんですよ」って何だろう。人の名前かな。よく分からん。グーグルで調べたら、「ボヤキ漫才の人生幸露(故人)のことやろ!」と教えてくれた。そうなのか。この、らも発言に対し、野坂さんは「かっこ悪くてもいいんだよ。今の人は歌詞を軽んじている」と反論している。

で、これに続くらも氏の態度がまた、飄々としている。

[2]中島「昔の歌の方が詩の意味が重かった。だけど、メロディーがついていかなかった。演歌とか特にそうですよね」
[3](嵐山光三郎氏が中島氏に批判したのに対し)
 中島「(今の歌にも)100曲あって1曲くらいいいものがありますね」
[4](テーマ「官僚」について)
 野坂「官僚について、中島さんはどうお考えですか」
 中島「何を?」
[5](テーマは「戦争・国家・政治」に移った)
 野坂「中島さんは戦争責任や原爆投下については、どうお考えですか」
 中島「僕はそういうところに自分の考えをおかないでいてる。答弁のしようがない。そこに自分の世界をおくと、僕の書くものが一切できなくなってしまう」
[6]野坂「でも考えざるをえなくなることがあるでしょう」
 中島「ない」
[7]野坂「いつから考えることができなくなったんですか」
 中島「18才の頃から」
[8]中島「私、選挙権をもらって24年。一回も投票へ行ってません」
 辛「選挙権があるのに行かないのは、犯罪と同じです」
 おっ、辛淑玉さんも怒ってますね。まァ、理由は分かりますよね。だって、辛さんは選挙権も被選挙権もない。あんなに朝生に出たり、政治番組に出てるのに。なぜなら、帰化してないからなんです。おかしいですよね。辛さんなんか、国会に出すべきですよ。あるいは、日本の首相にすべきですよ。だから、選挙権がありながら行かない人を見ると、カーッとなるんですよね。らもさんも、「犯罪だ!」と叱られていますね。

 「ない」って(笑)。その日のテーマが「こんな日本に誰がした」なのに、何で呼ばれたんだろ。
 著作や演劇以外に触れたことのあるらも氏は、数年前までFMで土曜深夜にチチ松村氏とやってた番組を、よく聞いていたくらいだけど、ぐだぐだになりかけそうなトークのバランス感覚が、夜の頭の調子にぴったりだったのを思い出す。
 あと鈴木氏は、12月に高田馬場森達也氏と対談をやるみたい。聞きに行こうか。