広尾「魚料理 福田屋」
広尾に限らず、麻布十番や表参道といったオサレさん御用達の街が、オタクさんにとって居心地が悪い理由の一つは、趣味のためにならどれだけエンゲル係数を下げることも厭わないようなオタクでも入りやすい、リーズナブルな外食産業(チェーン店除く)が、あまりにも未発達過ぎるからではないだろうか。
で、軒を連ねるオープンカフェ(サンドイッチとジュースで1,200円って!)やアイデアラーメン屋(インディアンラーメンって!)は無視し、たまたま目に入った鮮魚店兼定食屋を選ぶ。
「さば味噌煮定食」(950円)。
はっきりいって、さば味噌に、1,000円近くも出させる時点で、広尾の街のオサレ毒に侵されていると言えるのかもしれないが、オサレの街に対抗するガンコさや、店の入り口で素材を直売しているわけだし、素材の新鮮さに期待したわけです。
失敗。
味噌が甘辛すぎ。味噌汁も熱過ぎて風味が飛んでる。さばも多分養殖で、締まりがない。どうやら、周囲の環境に甘えて堕落してしまったらしい。
しかし傷心のまま店出るときに鮮魚の棚を振り返ると、すでに警告表示はそこにあったことに気づく。いくら「特大」表記っちゃ−いえ、さんまが一尾330円ってなんだよ!
周りが大使館ばかりで白人遭遇率が異常に高く、かつ局所インフレ、そんな街。