ミルコ、王座挑戦へ最後の大試練 バーネット戦が正式決定
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/pride/column/200409/at00002702.html
ミルコ・クロコップとジョシュ・バーネット、二人の対決に、ドラマを与え、周囲を煽っていく手段は、まぁ、それはそれでいい。こちらも、そのほうが面白いから、乗っからせてもらう。
けれど、PRIDE対新日本という図式に、いまいち納得できない部分もあるのもそうだ。
ミルコは、K-1を経て、PRIDEを主戦場にするが、どちらでも現状無冠。ジョシュは、UFC最年少王者を経て、新日本に所属し、現パンクラス無差別級王者。
ミルコは、確かに、プロレスハンターとして、昨年、一昨年のPRIDEマットをもっとも沸かせたファイターだが、今年は、満を持して臨んだトーナメントで敗退。その後、〝審査試合〟を急ピッチでクリアしてきたが、まだ、完全復調を印象づけるだけの強敵とは対していない。まぁ、ジョシュがその最終審査の相手にあたるわけだが、つまるところ、今回の対決においては胸を張ってPRIDEを代表すると言える立場には決していない。
で、ジョシュはジョシュで、称えられるほどの王座を持った場所は、新日本以外。現在の王座もパンクラス。これまで二年間、新日本でファイトを見せてきたのは、食い扶持のためと、もっとファイトマネーの高い別のマットに登場、または移籍する機会を覗うためだと思っている。
日本びいきで、アニメ、ゲーム、マンガなんでもござれの重度のオタクでもあるジョシュだから、日本的な価値観から二年間世話になった新日本への恩義で、新日本フラッグをはためかせて今回も登場するのかもしれないが、現状、リアルファイトでもっとも価値を高めているPRIDEリングで、ミルコに勝利するようなことがあれば、一気にジョシュ自身の価値は高まる。 つまり、いまいち迷走する新日本リングで頻繁にマットにあがるよりも、遥かにファイトマネーの高いPRIDEで一戦一戦に集中した活動をするほうが、効率的なステージへいける可能性があるはず。
でも、じゃあストーリーとしては、どちらがどういう勝ち方、負け方をすれば一番興奮するのかといと、(初めての低迷から這い上がろうとしてる)プロレスに負け無しのミルコが、(表舞台への成り上がりを狙う)プロレスの看板を背負ったジョシュに、なんと打ち負かされてしまう……、という図式の方が、意外性は高い(し個人的にジョシュがガチで戦うこれまで一番のファイターだ)と思うので、別に、PRIDE対新日本という見方は、自ずと入ってくるんだけれども。
ジョシュは、もう新日本やめちゃって、PRIDEに移って欲しいのだ。