日本版ミーガン法に一歩か

 
 以下、政府筋の論調を伝える部分を中心にクリップ。
 
 AMI NewS(1/19)経由で、関連記事3本。
 性犯罪者情報、住民公開視野に小委設置へ 自民法務部会
 http://www.asahi.com/special/041215/TKY200501180295.html

部会では、これまで法務・警察当局が性犯罪や小児性愛の問題について踏み込んだ対策を採ってこなかったことに批判が集中。「米国のように住所や犯罪歴を住民に公開する制度が必要」「次が起きてからでは遅い」「議員立法を」などの意見が相次いだ。

前歴者情報の開示や転居先の届け出についてはプライバシーや社会復帰の観点から慎重な意見も根強い。法務省も「格別の配慮が必要」と消極的な姿勢を示している。

 性犯罪者の居住地情報開示を検討 自民部会、議員立法目指す
 http://www.sankei.co.jp/news/050118/sei080.htm

また、この日の会合では、小児性愛など異常な性的志向について「欧米に比べ、日本は専門的な研究が遅れている」との指摘が続出。こうした志向を持つ服役中の受刑者の再犯を防ぐため、矯正プログラムやカウンセリング法の研究を推進するよう求める声が出た。

 性犯罪者の出所後情報、首相が共有システム構築を指示
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20050117i113.htm

小泉首相は17日、法務、警察両省庁幹部を首相官邸に呼び、性犯罪前歴者の出所後の居住地情報を法務省警察庁に提供することについて「そういうシステムは必要だ。犯罪の抑止、防止について両省庁で協力してやってほしい」と述べ、新たな情報共有システムの構築を指示した。

また、首相は、性犯罪受刑者に対する刑務所での教育プログラムについて、法務省が心理学者や精神科医らによる研究会設置などを検討している見直し方針を了承した。

 グーグルニュース検索から。 
 性犯罪者の住所、条件付き開示・自民部会が立法検討
 http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20050119AT1E1800M18012005.html

同部会では、性犯罪者の再犯防止や検挙率の向上には、教育関係者や更生を担当する保護司らへの情報提供が必要との声が続出。出所者が転居した場合も、住所を届け出る制度を新設すべきだとの意見が出た。

 性犯罪者再犯問題:情報の地域提供を検討 自民党法務部会
 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050119k0000m010062000c.html

同日午後の部会には法務省警察庁の幹部が出席し、性犯罪者の出所後の住所情報を共有する方針を報告した。これに対し、議員から「行政に任せず法律をつくるべきだ」「より広い範囲に知らせるようにすべきだ」などの意見が出て、議員立法の検討が決まった。

平沢勝栄部会長は「次に同様の事件が起きれば、必ず『住民にも住所情報を』という声が出る。先手を打って対策を練る必要がある」と話した。

 居住地情報の開示を検討 性犯罪で自民部会
 http://kumanichi.com/news/kyodo/politics/200501/20050118000319.htm

近く部会に専門の委員会を設置して本格議論を始め、21日召集の通常国会への提出を目指すが、居住地情報の開示は「プライバシーの問題がある」との指摘が強く、曲折が予想される。

 産経だけが「小児性愛など異常な性的志向」とストレートに伝えている。毎日が伝えている勝栄が言ったという「先手」の意味がわからない。性犯罪者の再犯を防ぐという意味での先手なのか、選挙対策を睨んだアピールに遅れをとらないようにという意味なのか、どうとでもとれるな。

 追記:熊日の記事にある、1月21日からの通常国会に提出を目指す、という時点で、すでにばかげている話だ。そんな半年やそこらで結論が出るようなデータもないし、論議も深まってないのに。発想の根底は、一部国民への人気取りに過ぎないのがあからさま。


 あと、ミーガン法とは直接関係ないが、性犯罪でググって興味深い記事があったのでクリップ。
 高校に侵入した作業員を逮捕 北海道警
 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050119k0000m040208000c.html

北海道根室市牧の内の道立根室高校(松下栄顕校長、生徒数694人)に侵入し、見とがめた生徒に「コンセントの修理に来た」などとうその言い逃れをしていた男が18日、住居侵入容疑で北海道警根室署に逮捕された。同署は「性犯罪事件につながる恐れがある」として、約1100キロ離れた東京都御蔵島村の建設現場で今月から働き始めた男の元に捜査員を派遣し、逮捕した。

調べでは、飯沢容疑者は昨年6月7日と12月15日の夕方、正当な理由なしに同校に侵入した疑い。昨年1月にも道内厚岸町の高校に「女子高生に近づきたい」との理由で侵入し逮捕されていた。

 つまり、性犯罪事件を「起こしそうな」人間は、1000キロ離れたところまででも追いかけていって、タイーホされちゃうということか。ただの住居進入容疑でも、そこにサヨク系ビラ配りとか性犯罪めいた言動が付加されると、一発でやられちゃうということか。