警察に仮出所者住所提供、性犯罪以外でも検討

 http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050215it04.htm

これに先立ち、小泉首相は閣僚懇談会で、「再犯を起こす可能性のある分野をしっかりやってほしい。警察は検挙率を高めるため、いろいろな情報を持っていることが必要ではないか」と述べ、警察が性犯罪前歴者や仮出所者の所在を把握することが必要だとの考えを示した。

 「〜のある〜」なんだ。「〜の高い〜」とかではなくて。ライオンヘアーよ。再犯が起こらない、あるいは異常に再犯率の低い犯罪ってのが、そもそもあるのかよ! 


 受刑者の出所後情報の提供範囲拡大を検討へ 首相が提起
 http://www.asahi.com/national/update/0215/018.html

小泉首相は15日午前の閣僚懇談会で、凶悪犯罪が相次いでいることに関連して「性犯罪者のこともあったが、警察は検挙率を高めるためにいろんな情報を持っていることが必要ではないか」と述べた。その例として、無期懲役の判決を受けた受刑者の仮出所後の情報を警察が把握することを挙げた。

 えーと、無期懲役の人が模範囚で仮出所してくるようなケースで、再犯率うんぬんってのははっきり言って現実的に意味のない議論だよね? 

 ほらほら、もう再犯率が高い低いって関係ない話になってきてるじゃん。単に、罰則や取り締まりを厳しくしたほうが庶民受けが良い犯罪を、個別にあげつらうかたちになっていってるんじゃないの?


 情報提供の対象拡大を検討 細田氏が再犯防止で表明
 http://www.kobe-np.co.jp/kyodonews/news/5021501000779.html

細田博之官房長官は15日午前の記者会見で、再犯防止対策をめぐり、法務省警察庁に提供する出所者情報の対象について、大筋で既に合意している子どもを狙った性犯罪に加え、麻薬や放火、暴力行為など再犯率の高い犯罪にも拡大するかどうか、検討する方針を明らかにした。

 性犯罪者がふたたび性犯罪を犯す確立がたの犯罪に比べて“特に”高いってのが、警察で性犯罪者の居住地把握をする根拠になってたんじゃないのかよ? 麻薬、放火、暴力行為も高いんですか。つーか、じゃあ高い低いって、どれくらいの%なら低いってことなわけよ? 


 ミーガン法がやれるほどの世論がまだ整ってないとみて、警察情報把握に権限拡大案を限定した話にもっていったとたん、やりたい放題か。
 再犯率が高い低いなんて話は結局、ほんとうに高かろうが低かろうがそんなことを議論のネタに取り込むつもりなんてなくて、権限拡大のダシにされてるだけなんだよな。そして、その再犯率のネタ振りの前置きとして、性犯罪の異常性がさらにダシに使われてただけな気がしてきた。政治家や上層部の官僚にとって、性犯罪なんて真面目にかかずらわるテーマじゃないんだよ、きっと。