30周年記念24耐(!?) コミケットスペシャル 4

西洋甲冑バトル「アバロン」


 http://www.comiket.co.jp/info-c/CS4/


 さすがに3:00や8:00から参加する気力体力もないため、りんかい線で11:00着。

 1部の開場から3時間たってるにもかかわらず階段の手前に列をつくる一群を不思議に思いながら西ホールへ。
 1部は女性向けが大半を占めていたので、四国の同人事情を現役教職員の人が語る講座企画などを楽しんだ後、上の階のイベントフロアへ移動。
 コスプレライブや射的、ミニ4駆レースといったいかにもな企画は、趣味の範囲が重ならないとあまり参加する楽しさが得られないなぁ、と適当にぶらぶらしつつ、それでもあたりの企画の一つや二つはある。
 というわけで、今回のコミスペ4は、西洋甲冑バトル「アバロン」が個人的1位。
 仕切りは日本人だけど、他のスタッフのほとんどが白人の人。おそらく銃器が出てくる以前の甲冑を着込んで、8人ほどの総当たり戦がスポーツチャンバラ形式で行われる。合間に希望者と練習試合も。
 ルールがなかなかイカスのは、ヒットを自己申告制なのはわかるとして、甲冑を着込んでいるからあたってもそれほど痛くはないわけで、だから、甲冑の上からでも相手が痛みを感じるほど殴る(笑)。相手が「参った」という膝をついたポーズをとるまで、何度も殴る。このギブルールは少林寺拳法と似てる。
 また、審判はいるけれど、仕切り直しが原則なし。組み合いのカタチになっても、互いに相手の武器を手で掴まえて双方が殴れない状況になっても、力押しの状態のまま。相手の武器を奪って殴り返したり、初めから持ってる武器を捨てて腰に刺した匕首状の武器に切り替えて逆手に持ち突き刺しまくるのもアリ。
 一応、剣や槍やハルバードを模した武器を手で掴まえるのがアリのようだったので、“刃”の存在が無視されてるのは微妙な違和感もあったが、乱戦アリ完全決着ルールはだいぶ楽しませてもらったので、よしということで。180cm以上はある白人男性が優勝してた。


 あとは、1時間ごとに発行されてた「時刊新聞」とか、ライトノベルフェスティバルのブースで読んだ桑島由一氏なんかが書いてる引きこもり本のいたるところに線とか注釈とか書き込みとかが入ってたりとか(スタッフがオークションで買ったものらしい。「じょうしきくらいもってるよ」という書き込みが胸をうつ)とか、米澤氏と森川氏のビエンナーレトークショーとか。
 トークショーは「(秋葉原はオタクに)盗まれた街って感じだよね」(米澤)とか、秋葉原オタク文化ヴェネチア経由で恵比寿にもってきたことに“ねじれ”を感じたなら「それは正解」(森川)とか話してる向かいで、メイド衣装のアニメ声女性4人が電波オタソングを大音量で歌うので、配置に問題アリだった。西洋甲冑のチャンパラも、また別のコスプレオタクライブの真横だったしなぁ。せっかくの企画がもったいないというか、それもコミケらしいというか。

 それから、到着時に見たナゾの待機列は、16:00からの2部の壁サークル目当ての列だったことを西ホールの混雑ぶりで身をもって知る。気合い入れるのはいいけど、スペシャルの企画はどうでもいいですか、あなたたちは(笑)。


 20:00に会場を退散。初めて目にした夜のビッグサイト周辺は野外灯がキレイだった。



 ぼちぼちですか。感想としては。同人誌以外の企画モノが、面白いのとそうでない(縁日かよ!とか単に自慢のコレクション並べるだけかよ!とか在庫処分市かよ!とか)のの落差が激しかったのは、まぁ、受け取り方の個人差もあるし、雑然とした良さもまた、それはそれであるので。けれど、当たり外れがあることは最初から分かってるんだから、もっと企画モノのタマ数は多かったほうがよかったんじゃないのかなぁ。特に西ホール1階の企画スペースはもっと詰め込めたような気もする(安全上、防災上の空間なのかもしれないけど)。全体としては、パロOK、コスプレOKという点を除けば、コミティアを数倍の規模にしたらこんな感じなのかもなぁという雰囲気で、通した印象としてはなごやかに過ごさせてもらった。そんな5年に一度のお祭り。


 同人の総購入金額は7,000円くらい。エロ同人2冊とオリジナル数冊とコミケ30周年記念本(2,000円)と当日行けなかった友人用に適当にみつくろったヒカ碁同人数冊。カバンが軽くて移動が苦にならなかった。


 今回初めて買ってヒットだったのは、ばんぶーぱいんの鉛筆コピー誌。女の子が本を捨てられない友達を訪ねる話。
 鉛筆でもよくわかる豊かな“手の表情”と、いつくかのコマで使われてる魚眼レンズっぽいパースがお気に入り。ペン入れして改めて発行してくれるなら、蔵書のタイトルも書き入れておいてくれると、読む楽しみが増しそう。