<臓器移植法>「脳死は人の死」一律に定義 改正案判明
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050407-00000011-mai-soci
議員立法を策定した河野太郎らは、以前からそのような考えを改正法案に持ち込むことで進めていたので、脳死=死としていることは、改めて出てきたことではないが、世間一般にこのような法案が提出されようとしていることを知らない人もいると思うので、毎日がきちんと分かりやすく報道してくれたのはいいことだ。
脳死が人の死か、という点について、自分のなかでは明確な答えはまだない。
その点はまだ保留なのだが、次の点が盛り込まれていることで、この法案には反対する。
また現行法は脳死判定の実施には脳死者本人の意思と家族の同意を義務付けているが、改正案はこの規定を削除。家族や本人の意思と関係なく、医師の判断で脳死判定・死亡宣告ができる制度にする。*1
具体的には、現行法が求める「本人の提供意思」を外し、本人が事前に提供を拒否していない限り、遺族の同意だけで提供を可能にする。
- 生前に臓器提供の意思表示をした人だけから提供を受ける
ことと、
- 生前に提供しない意志表示をした人だけから提供を受けない
ことは、結果的に同じことのように見えても、実際は大きく異なることだ。
デフォルトがどちらになっているかで、今後数十年スパンで見た、生死観、人生観、倫理観などに、大きな変化をもたらすことになる。
死んだ後のことだし、結果はどちらでも同じ、という問題ではない。
*1:アホなのか自分は……。