週刊少年マガジン 20号

 9年ぶりに週マガを買った。しかもその9年前の購入は、コンビニのレジ前に積まれていたのを取ってレジに出して家で袋から出したところで、週刊少年サンデーと間違えて買っていたものだ。どうでもいいことだが。

 まぁ、言いたいのは、いつも「はじめの一歩」を立ち読みするだけの自分のような非週マガ読者にさえ、今週のマガジンを買わせるほど期待をさせていたってことだ。幸村誠の新連載「ヴィンランド・サガ」に。


 『11世紀のフランク王国。湖の岸辺のある城塞都市を攻めあぐねる軍隊に、ヴァイキングの猛者がある取引をもちかける……』


 期待通り、抜群に面白い。14ページ目で初めて出てくるヴァイキングたちのバラバラな服装、装備が、力のみが信条の戦闘集団っぽさがよく表れていて、まずしびれる。
 ヴァイキングたちが山越えさせた自分たちの船で突貫するシーンの迫力も言うことはない。車輪を使わず、肉体のみでかつげるほど、ヴァイキングの乗っていた船は軽かったらしい。
 幸村にしてはデフォルメのきつい、ジャバザハットか永井豪の脇キャラか、というフランク軍の将軍。これは、少年誌で連載を始めた一つの成果かもしれない。
 次号からは、かつてのアッパーズ連載作品「ROSE HIP」(藤沢とおる)が、その後には絶望先生が控えている。今日早売りで入手したヤングガンガンの読みきりも、相変わらずとばしまくってた久米田康治(FF映画も愛知万博もヤンガン本誌も切りまくり!)に期待十分。週刊マンガ誌の定期購読を始めるなんて何年ぶりだろう?

 ここからは、余計なお世話な心配ごと。
 塀内夏子が描く三国志モノの「覇王の剣」は終わる気配はかろうじてまだないものの、*1ずっと後ろから1、2番目が定位置化している。歴史時代モノとして捉えた場合、果たして週マガの読者にどれほど受けるのか。「プラネテス」ファンとかSFファンなどでなく、メイン読者層に。単行本購入者が週マガ本誌を読まない「ツバサ」のような作品もあるが。
 幸村の絵ではあまり可愛いキャラが期待できそうにない(個人的なことで言えば岩明均の女子キャラのほうがまだ可愛い)。
 本誌上の人気によっては、「俺はキャプテン」のスペシャル逝き。あるいは、ジャンプの「スティールボールラン」のウルジャン逝き、のような……。
 骨太なアクションが共通する「はじめの一歩」の読者層から引っ張ってこれるか。
 あるいは、幸村が週刊ペースについていけなくなって、イブニングや、月マガ行き、とか。月マガ行くと、「海皇紀」とかぶるな……。
 アフタヌーンを新連載の場所として選ばせなかったのは正解。

*1:だからよく読めよ自分……。次号最終回って柱に書いてあったよ! 参考:「なつこの部屋」4/13分http://www.ponytail.co.jp/weekly/2005_04.html