「ぱふ」82年10月号 特集たがみよしひさ
池袋の古本屋コウホウ書店で210円。本人インタビュー付き。
日付は82年7/25。もうすぐマガジンに読み切りが載ることを話している(つまり、「フェダーイン −戦士−」)。
「NERVOUS BREAKDOWN」何巻かの後書きの不健康自慢本人解説図が、たがみよしひさ本人のイメージとして定着したままだったので、インタビュー最初の本人写真のあまりの美男子振りに溜め息。
ハンサムというより、可愛い系。23年前当時で、ってだけじゃなく、いまでもまったくアイドルタレントで売り出せそうなほど。
あれだ、最近で言うなら、カンヌで主演賞取った柳楽優弥が一番よく似てる。つーか、10ページのモノクロ写真は似てるというレベルでなく瓜二つだな。
インタビューで“描き込み癖がある?”という質問に、“描き込んでませんけどね。どうしても四段とるから。”という答えが。そのどうしてもの理由が、「GREY」でファンになってからこの20年、ずっとナゾなんだが。
“ストレートなSFは描きたくありませんか?”という質問。“描きたいっていえば描きたいんだろうけど、描けないんだよね。ウソ描きたくないから。「コブラ」みたいに、わけのわからないのがキィーンと飛んできたりね。あの腕はどこに行くのだろう?(笑)いつも不思議でしょうがない。”この2年後、キャプテンで「GREY」を始めるわけだ。ヒロインは内臓をはみださせて死に、コブラと同じくサイボーグ化した主人公がボロボロになりながらマザーコンピュータを倒した後も、世界に救いはない。「FRONTIER LINE」は一話完結の落としどころが「エリア88」っぽかった。「メタルハンターズ・D」は……、今度読んどこう。
ぱふ編集者3人の座談会で、軽シンのフリーセックスの扱いについて「チビ、ブス、眼鏡、可愛くない、でもそんなキミが好きだよ、で終わっていた大多数の少女マンガを卒業してその次を見たい」ファンの支持を受けてる、といったことや、少年マンガで女性の(セックスの)欲望が描かれてのは珍しい、といったことが。フリーセックスのリアリティのなさは当時も認識されていたようだが、それが違和感ではなく共感を呼んだ。
あと、「ぱふ」に要望だけど、毎年春の人気ランキング号でやってるマンガ家作品一覧、また各作品のページ合計数の集計もやって欲しいんだよね。自分の知らない量産作家とか寡作作家をみつけるのに、非常に役立ってたんだけれど。