今日の読書

「由、なんで歌をやめちまったんだ」
「あたしの舌、変ってる。スウィングしないの」
 彼女は肩ごしに振りかえり、舌を出した。短く、横幅がありすぎた。「でも、もっとファンキーなことなら出来るのよ。今の方がずうっとショットガン。試してみようよ」

――「リンゴォ・キッドの休日」(矢作俊彦、角川文庫版)より――