電撃帝王 6号

 地震のせいで新宿駅を押し出され、疲れきった足を運んだ先の新宿書店で買っていた今号の表紙を今、よく見ると、フィギュアがついてたせいで、980円という信じられない価格になっていた。
 ぷ・だ・ぺ・ん・な。
 フィギュアがついて喜ぶような人種がいるという事実らしきものにはもう諦めもつき始めてはいるが、値段かさ上げの許容範囲が300円を超えるところまできているとはさすがに信じたくない。


 高遠るい「SCAPE-GOD」。
 前号の読み切りを連載1話目として、今号から連載化。初の依頼はCIAの女性局員から(百合攻略済み)。安達哲的な外見のキャラたちがうだうだ話してるときが、このマンガの持ち味がよく出てる訳で、CIAの局内政治うんぬんはまぁ、いらないとこだな。後半数ページのアクションはドラゴンボールになっていて(孫悟空が敵だし)カタルシスがいまいち。もし単行本化されても、読み切りからの連作化で強引なところもありながらその力技に目を見張った「シンシアザミッション」よりは、だいぶ粗が出そう。

 中村哲也の新シリーズ「公園カフェにいらっしゃい」。
 広々した芝生とその周りに点々とある木々、東屋、遠くに見えるビルの形から、新宿御苑と分かる。ライアーがずっと新宿だからね。開発期間中には、気分転換なんかによく利用してるんだろうか。新宿御苑は東京のなかでもホントに空気が違うから、こーいう「いい話」が成り立つ余地はあるように思える。
 で、こーいう「いい話」をやりたいのが最近の中村なのだとしたら、原作の半分を受け持った「SEVEN-BRIDGE」が、めておの持つ“色”と折り合わずああいう瓦解の仕方をしたのも、むべなるかなと、いまさらのように思う。