ヒトラー 最期の12日間(監督:オリバー・ヒルシュビーゲル)

 新宿武蔵野館で。

 実は、例の都内の電車がほぼ全停止した土曜に、なんとか7:35の回直前に映画館にたどり着いたものの、立ち見しか空いておらず、今日まで見送っていたんだ。
 で、今日の4:30の回も満席。座り観もいた。それも金髪に染めた若いカップルの座り観がごろごろ。昨日の落語といい、きみたちはよくこんな重い映画をわざわざ観に来るな。おいちゃんは「プラトーン」程度でも怖気づいて観にいけなかったよ。



 で、どうだったかい? 観た感想は?

 おいちゃんは、ゲッペルスの子供たちの合唱をBGMにしたシーンで、ヒトラーユーゲントっていうのかね、10歳代のアーリア人の市民兵の少年と少女が、高射砲に張り付いて迫るソ連軍を迎え撃とうと無謀なことをしようとしたあげく、やはりどうにもならなくて、金髪おさげの少女は少年に拳銃を押し付けてハイルヒューラーの構えを取ったままの自分を撃ち殺させ、自殺の手助けをした少年はどうしたらいいのか分からないといった半錯乱状態の顔でクマのように少女の足元をぐるぐると数回ふらついた後、ふらっと持ち上げた銃をコメカミにあてて引き金を引いて倒れるシーンが、一番イヤだったよ。
 2番目は、ゲッペルスの6人くらいいた息子娘が、母親に睡眠薬らしきものを飲まされようとして、下の5人くらいは何の疑いもせず素直に飲むんだけれど、最後に残った一番上の長女だけが、何かを感づいて拒否するのを結局むりやり飲まされちゃうところだね。寝てしまったところを見計らって、母親が1人ずつの口に、毒入りのアンプルを咥えさせて、両手で閉じさせた顎=歯でアンプルを噛み砕かせるんだけれどね。いちいちその作業を映像で見せるンだね。睡眠薬もアンプルのところも。6人分きちんと。




 つまりね、おいちゃんは、アニメが好きなくせに、まだ一度も、きちんと最初から最後まで通して、「火垂るの墓」を観たことがないんだ。



 映画館を出た後、10代のカップルがマックあたりでこの映画の何を話すのか、検討がつかないよ。




参考:公式サイト