「3ANGELS SHORT」(Ash横島) メガストアコミックス

 帯にあるコピーは「デビューから約10年越しで贈るAsh横島の初単行本、遂に発売!!」。ほんとにやっと、やっとだ。


 秋葉原K-BOOKSで表紙の作者名を確かめ確かめ買い揃えたメガストアは何冊になったか。掲載話の連載ペースはほぼ季刊。現在もほぼ同程度のペースで連載中。掲載話中で一番新しい話がメガストアHの03年12月号だから、一般的な単行本化のスピードで言えば1年半くらい前には出ててもおかしくはず。
 同様の感想を抱いてるファンは少なくないと思う。やっとメガストアのバックナンバー処分できるよ……と、一息ついておこうじゃないか(修正個所をチェックした後な! 切り抜きももちろんアリだ)。


 1話が掲載されたメガストア01年5月号から2年半をかけて連載された話が収録されているため、初期の絵柄は今と比べるとちょっと違和感が残る。初期においても、細いけれど確かな輪郭と触感を覚えさせる描線は、特徴にある。しかし当時でもメガストアはちょくちょく買っていたはずだが、なぜかまったく記憶にない。今見直してみても、線の閉じたプロトンザウルスといった印象の当時の絵柄は、あまりエロくは感じない。


 初めてこのマンガ(というかAsh横島という作家)を記憶にとどめたのは、7話の高層ビル屋上プールで水着コンテストという回。02年の10月号あたりだったか。スノーボウやカエデといったヒロインの天使らの出番はほとんどなくて、初登場のロリっ娘と審査ポイントとのバーターでやりまくる、という話。
 途切れることのない畳み掛けるようなエロ描写は、何度も読み返した。スノーボウがインスマンス化した主人公をプールから竿で引きずり出す、「タッハーーーーッ」((C)釣り大好き三平)のシーンが、ツボに入ったことも又、懐かしい。

 そして次話、スノーボウを主役にしたアナザーストーリー「人造天使スノーボウ」のエロシーンで完全にはまった。シーン中のコマ割りとその流れ方、構図はほぼ文句なし。
 挿入しつつある局部をアップに奥でその挿入部をいっしょに見つめる主人公とのタカミとスノーボウのコマ→キスシーンで一拍置いて→一気に挿入や、後背位からキスを求めて→ディープキス→いっそうあえぐスノーボウの連続した3コマの流れから、最下段のコマでラストスパート、ページをめくってフィニッシュ、という構成、なんかは作者も改心の出来だと思ってるのではないか。さらにアナルハクおねだりで駄目押しというのが、また。
 人造天使ネタは作者の周囲にも人気のようで、インク代がオモテ表紙よりかかってそうなカバー裏の表紙では、触手になぶられるスノーがOVAパッケージング調で印刷されている。



 連載はまだ(かなりの不定期っぷりで)続いてるが、この分ではいつ2巻が出るか分かったものじゃないので、この本が売れてメガストア編集部から早く次を出させるようハッパがかかってくれるとうれしいような、でも、遅筆で寡作ではあるんだろうけれど、必ず期待にこたえるレベルの話を仕上げてくれるのもそうなので、自分のペースで仕事をしていってほしくもあるような。さてさて。


3ANGELS SHORT (メガストアコミックス)

3ANGELS SHORT (メガストアコミックス)