コミックビーム 11月号

 入江亜季の新連載巻頭カラー、連作読切シリーズ「群青学舎」。
 冒頭カラー4ページにおどるさまざまな青色に目を奪われる。尻尾をもった同級生に興味をもった丸坊主の少年。椋鳩十の童話にありそうな雰囲気。「それ…」「違うだろ」のセリフが何を指しているのかちょっと分かりにくい(ハンカチじゃなくて葉っぱかもしれないという疑念を?)。そのシーンのあるページをめくった次、見開きで生い茂る植物の教室と、ラストページで落とした消しゴムを拾おうとした先に見た、パイプ机の林のむこうに見える消えた少年の尻尾。こういう不思議なことが起きないかと夢想していた子供の頃を懐かしむ。


 「エマ」。展開が早いなぁ。もう、追いついたよ。「父が…!!」。父親憎しの感情から先走るウィリアム。自らがフッた許嫁の線だとはとっさに思い当たらず。お坊ちゃん育ち故の深読みができないまっすぐな性格、という描写をうまくからめて描けているのではないか。


 ウエケンの「夜千眼持」。一休さん+ゴルゴ=「ゴル休3」。ENDって、ばっかだなぁ……。