「最後の億万長者 LE DERNIER MILLIARDAIRE」(監督・脚本:ジュリアン・デュヴィヴィエ)

 京橋のフィルムセンターで19:00から。とあるカリスマ美容師に影響されて文化人になりたいのでカレー屋を開く、と言い始めた友人に誘われて、というよく分からない流れで。

 今週から7/2までやってる「NFC所蔵外国映画選集 フランス古典映画への誘(いざな)い」という企画で上映されているうちの1作品。内容紹介から引用すると、

億万長者を名乗るバンコなる男が、恐慌にあえぐ架空の国カジナリオを乗っ取って独裁者になってしまうが…。設定の一部が当時のドイツ政府を皮肉っており、また頭に痛打を受けたバンコがデタラメな法令を乱発するなど、悪乗りを利かせた笑いも多い。ルネ・クレールの戦前フランスでの最終作となった風刺コメディ。

というモノクロ35㎜の'34年製作。音声はついていた。字幕の訳がものすごい大時代で、白人が侍言葉でしゃべってるようになっていた。

 なんつーか、歴史資料としての価値はあるんだろうなぁ、という感じで、途中うつらうつらしながら。ところどころで客席から笑い声が起きるのだけれど、無理して笑ってんじゃないのか、と穿ちたい気持ちを抑えるのに大変だった。それでも310席の6割ほどは埋まっていて、世の中には勉強家の人がいるもんだ、と。

 最後にモーターボートが出てきてちょっとびっくり。そりゃ、当時もうあっても不思議ではないけど。「ウィ」と「トレビアン」と「スウィルヴプレ」の3単語だけ分かった。「トレビアン」は「結構」と訳されていた。丁寧な同意、を指す言葉として。



 7/4から7月いっぱいは「ロシア文化フェスティバル2006 IN JAPAN ロシア・ソビエト映画祭」。大作「戦争と平和」を1日かけて上映する日があるので、よっぽど暇だったら行くかも。昔、BSで4夜連続かで放映したのを飛ばし飛ばし観ただけだし、映画館で観る機会はそうそう巡ってきそうにないし。1,000円で観れるしね!