8/5 秋葉原サウンドデモ その時現場は。
http://d.hatena.ne.jp/Dryad/20060805#p1
まず、どう見てもデモ参加者より警察官の方が多い(笑。50メートルほどしかないデモ隊列を警察官が隙間無くぐるっと取り囲み、後方からは予備人員を搭載した護送車が三台もついてくるし、歩道にも警察官やら私服の公安っぽい人がうろうろ。
アキバ中心街に進入したデモ隊が、可能な限り通過時間を長くしようと牛歩戦術を取っていると、拡声器を積んだ前方の警察車両が野太い女性の声でこう怒鳴る。
ご通行中の皆さん、ただいまデモが通過しております!このデモはたびたび路上に立ち止まるなどして皆さんの通行を妨げており、仕方なく我々が隊列の整理に当たっております!交通を円滑に進行させるため、皆さんのご協力をお願いいたします!*1
・・・もう、どっちがアジってるのか分からん(;´・ω・`)思わず笑ってしまった*2。ちなみに牛歩戦術の方は、最終的に警察の方々が「東京都公安条例」云々と書かれた紙を掲げて執行をちらつかせた段階でデモ側が折れ、時速十キロほどでアキバの街から去っていきましたとさ。どちらもご苦労様でした、っと。
- いちヘルパーの小規模な日常 - サウンドデモ、併走
http://d.hatena.ne.jp/sugitasyunsuke/20060805/p1
少し離れたところからデモを眺めると、警察・公安の人々によるデモ行進にしか見えません。デモ参加者より、警察・公安の人々の方が、数がずっと多いんだもの。装甲車?とかがさらにそれを取り巻いている。周囲からは、場所によっては、肝心のデモの人々の姿もあまりみえない。どうやら、デモ参加者と一般の通行人を、出来るだけ完全なかたちで遮断=隔離してしまう方針のようだった。驚いたんだけど、デモのビラを通行人に配ることも、警官たちは禁じていた(これはどういう法的根拠があるんだろうか?)。直接叩くのではなく、ゾーニングしていく、ってことかしらん。実際、警官や車に取り囲まれているので、通行人やあとから合流した人々がデモに途中参加することはできないし、参加者から聞いたところ、途中でデモから抜けることも許されなかったのだという。
○「なにやってんの?よくわかんなくね?」(10代後半くらいの男性、数名のグループ)
○「フリーターだってよ(笑)」(20代前半くらいの男性、数名のグループ)
○「(…)ちゃんと働いている人のじゃますんなって感じ」(中学生くらいの女の子、二人連)
○「フリーター?俺たちもなるかもね。ハハ」(20代前半くらいの男性、数名のグループ)
○「なに?お祭り?」(30代くらいの女性)
○「珍しいものみれてよかった」(20代中盤くらいの男性、たぶんオタク系グループ)
○「働かなくても金くれってこと?ありえなくね?」(20代男性、カップル)
○「じゃまくせーなまじで」(小学生くらいの女の子、グループ)
○「うざいんですけど」(10代後半くらいの男性、グループ)
○「…プレカリティ……プロレタリアート……」(南米系の外国人、夫婦?、ビデオ撮影しながら)
○「えっと、フリーターっていうのは…」(電気店の若い男性店員と、売り子さんらしいアンナミラーズ風のピンクのメイド服を着た女性が、背の高い外国人男性に、デモの説明をしていた)
あと言葉には乗らない動きとかも当然色々あって、通行人の視線も気にしながら歩いていたのだけれど、全般的に、10代後半くらい〜20代くらいの男性たちは、否定的・冷笑的な感じではなく、どちらかというと興味深そうにデモをみていた。それと、様々な外国人(だと思う)人々が、かなり真剣な感じでデモを眺めていたのが、印象に残った。
で、音楽はともかく、拡声器での主張が、これも人によってずいぶん口調やら内容も違ったようなんだけど(っていうかあんまり聞こえなかったんだけど)、一つだけ言えるのは、これは確かに、いわゆる「左翼的なアジ」っぽい内容の言葉は、デモのあり方(身体)そのものと、ずいぶんずれているな、マッチしていないな、という気はどうしてもした。別にいわゆる左翼批判をしたいとも思わないんだけど(これは今時誰でもいう)、実体とそれを表現=代表する言葉のあり方がくいちがっていたのは事実だと思う。そもそも、いわゆる左翼系の人々の声って、なんであんなにうるさくて、耳障りなんだろうか。自閉症や精神疾患系の人が確実にいやがるだろうっていうか。
たぶん、こんな百鬼夜行的なデモ行進のありかたを「表現」する言葉のスタイルは、参加者のひとたちはまだつかんではいず、今後色々と模索されていくだろうものなのだ。
- リアルカルのホームページ - 買い物客に訴えろ
http://d.hatena.ne.jp/KGV/20060805/1154780312
ところで私なりにこのワーキングプア問題を考えてみると、消費者が安いものを求めるからフリーター諸君の賃金が削られるという構図は否定できない。
すると、デモにおける適切な訴えは総資本という不可視の存在に向けるよりも(それは不可視であるがゆえに、怒りの矛先はしばしばデモを規制する目の前の警官に向けられる)、安い商品を求める消費者、つまり秋葉原なんかに買い物にきている客に向けられなければならない。それでこそ秋葉でデモをやる意味はある。
「安いもの買うんじゃねぇぞ、この野郎!高いものを買え!どんどん高いものを買え!」
こういう訴えがあった方がいい。
私もドンキで六個入り128円の「ドラえもんブッセ」なんて買ってる場合じゃないのである。
- 脱下流日本! 「今に見ていろ」ト云フ気持抑ヘ切レス:フリーター・サウンドデモ観戦記 - livedoor Blog(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/labour21/archives/50276593.html
すごい警察官の数でした。歩道にも、沢山の警察官がいました。私服の警視庁の腕章を付け必死にメモを取る男も何人かいました。歩道にも、多くの聴衆が集まっていました。開始早々、デモ隊が警察に対して抗議する声を張りあげます。一触触発の異様なピリピリとした雰囲気に包まれている感じでした。
(警察官が)何やらプラカードを持っています。警察官も言いたいことがあるのでしょうが、これはあなたたちのデモではありません。(|| ゚Д゚)
とても休みの日とは思えないような対決的な雰囲気で、非常に疲れました。これでもデモ開始から15分程度です。開始早々15分でこれですから、これでは身が持たないので帰ってきました。はじめて見る異様な雰囲気でとても緊張しました。
http://www.maidblog.net/archives/50435707.html
そのせいかどうかはわからないけど16時〜18時くらいのアキバの街には、普段は多くいらっしゃるメイドさんが全然いなかった。駅前や旧スモーカーズスタイル前もさっぱりとしたものです。これ以外の時間にはメイドさんがいたのかどうかは不明。
無理をしてでも、とらのあな新装開店を見物にいっとけば、遭遇できたものを。
ポリの壁で包囲することで、デモと路上の人間を断絶させる。物理的にも感覚的にも。4月に原宿―渋谷で行われた前回のデモは、3人が公務執行妨害で逮捕された。大量のポリを動員して、わざと“不測の事態”に近い事態が起きやすくすることで、危険な集まりだという印象を強めたいわけで。そこのところ、警察に包囲されるほど危険な集団だと思わせられるか、それとも、なんの圧力ももたないのにわざわざ包囲する警察の不気味さを察知させられるか。まだ、どっちにも戦術的な〝改善〝の余地ありか。
「いわゆる「左翼的なアジ」っぽい内容の言葉は、デモのあり方(身体)そのものと、ずいぶんずれているな、マッチしていないな、という気はどうしてもした。」という杉田氏の感想は、実際に聞いたわけではないけど、例の共謀罪のとき、議員会館前の座り込みを見に行って、スピーカーから流れるアジの肌に合わなさから、すっと素通りする形にしてしまったのを思い出していいんだろうか。少なくとも、メイド服チラシ配りのアキバでの受け取り率は、絵売りのウィンドブレーカーさんレベルまで、落ち込んでいる。