ヤングチャンピオン烈 vol.2
なんか勘違いしてる作品が一本あったよ!
ページ割りが完全にエロマンガ構成。22Pのうち12Pをエロシーンに割く。もちろん烈は一般向けなので、“消し”は無し=性器描写なし。つまり、ヌルいエロ。お話もあってなきがごとき。ある財閥の厳格な祖父が乗り込むヘリコからお金持ちのお嬢様といっしょに逃げる途中に青カン。特に盛り上がりもなく。邪推すると、エロマンガ用に切ってストックしておいたネームをリファインして掲載したんではないのかな。
Cuvieのエロを読みたいなら、雑誌は純愛果実か桃姫、もしくは何冊も出ていて重版もどんどんかかってる単行本を買ってくればいい。エロマンガ以外の全年齢対象ストーリーが読みたいなら、エイジの「ドロテア」を読めばいい。客を呼べる作家なのにもったいない、ということ。
……まぁ、もったいないというのは、Cuiveのファンやエロマンガファンに向けた言葉であって、封印シール無しコンビリ売りの烈がメインターゲットにしてるんであろう、ヤンジャン系の大手青年誌ライトエロの読者やエロに餓えてる厨房、グラビア目当ての購買層には、ちゃんとサービスになってるんだろうけれども。ほかに性器描写無し結合シーンがあるのは、「ピンクDEピンク」(東鉄神)、「ムチムチ愛花ローン」(THE SEIJI)、「あいチャンネル」(永野あかね)の3本で、これは話の締めやオチとして数ページ数コマをさっくり割り当てた尺として数えるまでもない、お話のためにある結合シーンで、別に問題はない。
せっかく引き抜いてくるのだから、エロマンガではできないことをやらせてあげてくれよ、というね。
もっともCuvie以外の作家、作品は、創刊号に引き続き、満足いくライトなエロ、楽しめる話づくりで、要はCuiveのほうがVol2では例外的。創刊号の感想と同レベルくらいの満足。その分、浮いていたので、ちょっと書かせてもらった。
♯
「恋愛ソンポ!」(上月まんまる)
ヤンチャンらしい要素が満載で、巻頭作品の次の掲載は理解。1DKアパート住まいのバイト、声優やお笑いを目指す卵、携帯でコミニュケーション、夜の公園で告白。風呂の中で手コキとエロ要素も満たしながら。なんか甘酸っぱい。
新連載・巻中カラー「コンビニん」(和六里ハル)
コンビにでトイレを借りようとしたらヒモ水着金髪巨乳に金的ヒザで失神、縦ボーダーエプロンの可愛い目女子店員に脱糞をフキフキしてもらって、幽霊屋敷なコンビニでバイトすることに。肉が垂れ気味な金髪巨乳のクールな一言一言が光る。ぽっちゃり系もスレンダー系もロリ系もどれも可愛くかけるのが強さだが、夏コミ同人はファミ通連載の例のの太め女子との18禁で、ぽっちゃり系がムーブメントになってきてる模様なのか。
「ヤンほぼ」(松山せいじ)
強気秘書っぽい園長先生を、たった2コマで、スーツからメガネから髪留めからをひん剥いて嬌声を上げさせながら横倒しにしてしまう、作者の強引な手並みを賞賛するべきなのか。オーバードーズしてるとしか思えないトラックの運ちゃんの行動が狂気。考えるなハートで感じろなチャンピオンの精神を体現。
「僕と彼女のホント」(みた森たつや)
きりひと、ならぬ、巨乳賛歌。夜の高校のプールでおっぱい、巡回の教師に見つかって隠れたロッカーの中でおっぱい、なんとか切り抜けて裸のプールでおっぱい。
乳首の盛り方が、こちらの許容範囲ギリギリのぷっくり具合で、たいへん満足。こう、吸盤のフックの部分は長すぎず短すぎない角の削られた円筒形状で、乳面に張り付いた吸盤の中は空気をほどよい量を溜め込んだ感じに膨れて。
一つ難癖つけると、ロッカーに潜むシーンを盛り上げすぎで、懐中電灯を手にもって歩いてくる教師が、暗殺者並みの悪役面と緊張感を漂わせてしまっている。なんというか、本気度がムダに高い。
予告編「EVILIVE?」(D.P.)
烈で、パピポからの引き抜きは初めてか、D.P.が次号の新連載の前にプレ連載で登場。橋の上から身を投げようとする寸前の余命3ヶ月16歳男子に目をつけた、巨乳悪魔。細身ながらかっちりした線はメジャー向け。一方でパピポ連載中の作品はエロ成分かなり濃く、初単行本も書店でよく売れていたようなので、引き抜きとしては順当。ファンは気にしておけ。
「松ヶ丘エンジェル」(めいびぃ)
松ヶ丘防衛課長の背広クンが、にわかに町に大量発生した触手体に顔面ハガーされて巨大化、エンジェル女子3人を思う存分、触手でなぶる(もち、挿入は無し)。
脈絡なく触手群体が街中に発生したり、エロリアクションの勉強にと町長から触手モノアニメを渡されて3人で視聴したり、とぼけた雰囲気をvol.1と同じように楽しめた。で、ありながら、触手なぶりシーンが、夏コミで買ったパワパフ18禁よりもエロいのはどうしたことか(褒)。3女子のうちの巨乳担当のピラミッドを螺旋状に締め上げるコマが出色のエロさ。ショーツ越しにめり込む寸前、ビクッと目をつむる貧乳担当に「18歳未満のエロシーンはマズイよ!」の突っ込みで理性を取り戻す触手的背広クンが、赤塚ギャグ的宇宙生物にまで変体してしまって、次号、どうしていくのかさっぱりなラスト。
「蠢喰〜MORG〜」(佐藤村雨英太郎)
うーん、悪くはないけれど、これは1話より、話が後退してしまっている。描写はハードで迫力があっても、結局は敵をなんなく倒しただけ、だからなぁ。今回の話がプレ連載で、vol.1のが第1話、という並びなら分かる。