サンキュー・スモーキング(監督・脚本:ジェイソン・ライトマン)


 有楽町に移動して、ひつじやで飯を食ってから、日比谷シャンテシネで17:00の回。


 タバコ産業が資金を出しているタバコ研究センターの主任スポークスマンの情報操作活動の日々を、コミカルに家族愛もからめて描く。
 「スーパーサイズミー」のように、意図的な悪玉論はなし。いつも揶揄されてタバコ産業の人も大変ですね、くらいの風刺。それよりも、テーマは、自分の陣営にとって都合の良い情報が人々に流れるようにするには、どんな工作のやり方がかしこいのか。これを、分かりやすいアメリカンコメディで提供してくれているので、笑いのツボは日本人にも掴みやすい。
 タバコの箱に髑髏マークの印刷を義務づけようとする健康厚生省の公聴会で、窮地に追い込まれたスポークスマンが、未成年にタバコを吸わせないようにするのは親の教育による義務でやるべきだ、と主張する。行き過ぎた規制に対する反論としてはよく耳にする論理で、映画の山場に託されるセリフとしてはちと、弱かったか。1,000円以下で見られる人か、勉強熱心なカップルなら。



参考:公式サイト