「大東京トイボックス ①」（うめ (小沢高広、妹尾朝子)）BIRZ COMICS

　あー、もう、直属の上司（＝太陽）と新人（＝モモ）の理想関係じゃないすか、これは！ こんな新人時代、誰もが欲しかったでしょうよ！ こんな新人を育てる機会、誰もが欲しいでしょうよ！

　紆余曲折ありながら*1腹をくくって新社長としてスタジオG3に入っきて一通りは社内を仕切れるまでになったものの根っこのところではイマイチ馴染んでない星乃。高校中退して上京したもののミュージシャンへの道を半ばあきらめかけている半人前プログラマーのマサ〝先輩〝。二人が物語の中で何度も、太陽とモモにじっと向ける視線は、明らかにそんな願望を秘めたもの。分をわきまえたように自分の領分を淡々をこなす他のスタッフ達の斜め15度下方を向いた視線とは、明らかに角度と熱が違う。

　悪いけど、このままじゃ、太陽をモモにとられてもしゃーないでしょ、星乃さん。

　これ、春から新社会人を目前にしてる人とかが読むと、どう、思うんだろうか。

　なんでか、ちょっと元気出ちゃったんだけどさ、自分は。

大東京トイボックス(1) (バーズコミックス)

*1:講談社版「東京トイボックス」で。