あなたは入れるほう。


 ロータリーに来る前に近くのホテルで飯を奢ってもらった別の元気のいい77歳の話が面白かったのでメモ。



 戦後すぐの大学生時代、九段の靖国神社の前の通りで、GHQの女性将校相手に売春する学生が結構いたらしい。学生服で歩いていれば、向こうから「アーユースチューデント?」と聞かれた後、続けて「ヘルシー?」と聞かれるので「はい」ではなく「OK」と答えるのだと。物資の乏しい時代、軍の美味い食い物ももらえて、そこそこ重宝したらしい。学生か確認するのは後腐れが無いから、ヘルシーは病気持ちかどうかの一応の確認。
 シベリアに抑留されていた兄から聞いた話では、ソ連兵からも其の手の呼び出しがあったらしい。選ばれるのは軟弱な体つきでなく、相撲取りみたいのが指名されてたと。一晩に何べんもやらせられるから体力のあるヤツを所望されたと。
 男が買うほうは、新宿の買春街で、「ちょん」が500円。いってヤッて「ちょん」と出してすぐに終わりだから「ちょん」だと。それより1ランク上に「ショート」というのがあったらしいが、どの程度長いのかはよく分からない。安い分、ゴリラみたいのしかいなかったけど、と。溜まってどうにもならないけどカネがないときは、学生帽に100円冊をカンパしてもらい、すぐに2,000円くらいは集まった、と。「ちょん」で500円、残りの金で帰りにパンと牛乳でも。でも、戦後すぐに大学生で100円を気楽にカンパできるって、かなりのボンボンだったんだろう。若いとはいえ、栄養満タンの毛唐相手にフルで応戦できる精力も、普段から美味いものが食えたボンボンならではというところか。





 ……ここから、ボンボン休刊の話に繋げようと思ったのだけど、「プラモ狂死郎」くらいしか語ることがないので、まぁ、いいやということで。後継誌の「少年ライバル」をキーワード化しておいたので、好きにいじってやってください。