えーえぃ、あーら、どっすこーい。
友人の友人が旧7カ村の一村の出身という幸運に恵まれ、「宵宮」の14日、宮入・宮出が始まるまで、その友人の友人の実家でご馳走にありつきながら、祭りの講釈を伺う。観光化しつつある祭りの在り様にずいぶん憤ってるような話を。祭りの日を土日祝祭日でなく、平日だろうが嵐だろうが毎年、10月の14日と15日に決めて絶対に変えることのない伝統への思いを、15日の月曜の有給休暇を認めないわからずやの上司への不満ともども、ぶつけられた。まぁ、試用期間中じゃあ。でも、いなり寿司とぶりの煮付けがごっつ美味かったのでおけー。関西の味はやっぱええね。膨らんだ腹を抱え、記念にもらった村の色の布を首に巻いて会場の神社へ。
屋台をぶつけ合う練りあい。空が明るいうちはまだ、さほど激しくない。
練りあいを別の角度から。村の色の飾りがついた竹棒を持ってるのは、ジャージ履きの学生か練り合いする体力のないお年寄り。
シーソーの要領でがったんがったん揺らしながら屋台を担ぎ上げる様子を撮るのに夢中で、背後から別の屋台が迫っているのに気付かなかった。
日が暮れると屋台に灯りがともり、なかなかの雰囲気。後半で、斜めに倒れ掛かっているが、同じようなケースをよく見た。1度は、世話役の人が見物人を蹴散らしながら駆け寄っていたので、事故っぽい倒れ方もたまにはするらしい。
奥は商店の上にできた観覧席。安全圏から見物したって面白くもなんともない。
シーソー式に勢いを付けて担ぎ上げる村のほかに、1村だけどかんどかんと地面に叩きつけ、直上に担ぎ上げていた。かなり無茶。神社の楼門の前でもわもわしているのは水蒸気や見えちゃいけないものにモザイクをかけてるわけではなく、土煙。
祭りの後半、いつのまにか広場の中央で人並みに押し合い圧し合いされてるとき、屋台が動き始めることを告げる拍子木の音が前後左右から鳴り響いてきて、もうこれまでかと思うくらいの迫力は確かにあった。