アバター(監督・ジェームズ・キャメロン)


何週間か前に、109シネマズ川崎・シアター7で11:00の回。

  • すごい。世界で何万何十万人がつぶやきずみのことといえ、すごいものはすごい。
  • IMAX3D。WEB予約の2,200円。字幕を追う手間で映像をちょっとでも見逃したくなかったので、吹き替え。メガネの上に3Dメガネ。すぐに気にならなくなった。最後列のやや左より。なのに画面がすごく手前にくる。席とスクリーンの間、30-40メートル近い距離が消えうせる。
  • 縦長の顔をしたクリーチャーが正面を向いたとき、あるいは小銃の銃口が正面を向いたときなどに、3Dの効果がはっきり表れる。奥行きが飛び込んでくる。
  • 主人公が毎日の報告をビデオ録画で行う。そのビデオモニター上の文字(日付、RECの点灯、ナンバリング)がはっきり読める。空中投影される作戦図の存在感がはんぱない。
  • クライマックスの地球側vs原住民側のバトルは、流れが「ロード・オブ・ザ・リング」の「二つの塔」。分かりやすい。とにかく映像を堪能したかったので、これくらい分かりやすいほうが都合がいい。
  • 愛の交わし方が完全に米国式。お互いの想いが通じた結果の行為が、キス。分かりやすいのはいいが、さすがにがっかりした。触手のさきっぽを絡めあうとか、異世界ならではの行為があってもよさそうなもんだろう。異世界らしいキモエロい創意工夫が。でも、それだと分かりやすくない。
  • 食事のシーンがほとんどなかった。というか多分、一度もなかった。ここまで設定を作りこんだ物語なのだから、どういった動物や植物が主食で、火を通して食べるのか、何日か干すのか、毒消しの草をまぶさないとダメなのか、細かい設定は絶対にやってるはずだろう。なのに出てこない。分かりやすくならないから。
  • 映画館を出た瞬間、シネコン5Fの屋外フロアに出た目の前を、何羽ものキジバトが飛んでいった。それが、さきほどまで3Dメガネ越しに観ていた光景と寸分たがわぬほどそっくりなことに驚く。何でもない光景が、「アバター」のが3D映像を観終わった後では、異世界の地続きのように感じられた。2Dの映像を見終わった後なら、現実に引き戻される引き金になっただろう光景が、全く異なる意味を持ち出す。
  • 浮遊岩をツタをつたって渡るシーンやワイバーン風の生き物に乗って空を飛ぶシーンでは、ずっとキンタマが縮みあがっていた。高所恐怖症にはつらかった。
  • 地球側の女パイロットの役者は、ちまたで言われるほど大活躍してもいなかった。
  • これからは「別に観ても観なくてもいいや」という映画であっても、それが3Dだったなら「ジャンルや俳優はテーマにはイマイチ興味がわかないけど、3Dなら観てもいいかも」というふうに受け取り方が変わってくると思う。
  • だから、上映前の予告で流れた「アリス・イン・ワンダーランド」の3Dは多分、観にいく。

アバター」オフィシャルサイト
http://movies.foxjapan.com/avatar/