2chエロマンガ大賞2010年版 投票結果。


【〜9日24時迄】 ◎エロマンガ大賞'10◎ 投票所 
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1293867696/ (投票状況)
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1293867696/324- (仮集計結果)
2ちゃんねらーが選ぶエロ漫画大賞まとめ @ wiki - トップページ
http://www20.atwiki.jp/eromanga/ (トップ10投票結果)


  • 4位までをロリ系が制圧した。ロリ系の巣窟のように思われがちなエロマンガ板だが、実際の過去の大賞はトップ5の過半数をおっぱいゆさゆさ系が占めてきたから、今回はランキングの傾向に変化が起きた年ということになる。それと4作品とも掲載誌が違う(阿吽、メガミルク(旧ゼロエクス)、LO、TENMA)。どこか1誌が独走するんではなく、上位に入っておかしくない内容とエロさを兼ね備えた各誌のエースが順当にランクインした。これからのエロマンガを盛り上げていく上で、良い切磋琢磨が行われていきそうな形に収まったと思う。
    • 一方で、売り上げや認知度でAクラスのエロマンガ誌(MUJINメガストア、ホットミルク)の掲載作品は5位以下にとどまる結果になった。あくまで2chエロマンガ板の投票結果なので実際の人気や売上に対する偏りは間違いなくある。ただ、この大賞に投票するようなエロマンガの読み手の間では、Aクラス誌の掲載作品に対して「絶対これは外せない!」とか「パンチが効いている!」といった感想を持ちにくい年だったのかもしれない。*1
  • 1位(29票)の「チュー学生日記/岡田コウ」の得票数は、2007年版で1位(28票)を取った「キャノン先生トばしすぎ/ゴージャス宝田」を上回って過去最多の得票数になった。普段、エロマンガを読まない人まで幅広くとりこにした「キャノン先生」を押さえて、ガチロリと言っていい「チュー学生日記」が過去最多の票を得た意味は大きいと思う。
  • トップ10の合計得票数は、
    • 2010年の今回が計10作品で合計得票数180
    • 2009年が計13作品で154(http://d.hatena.ne.jp/bullet/20100111#p2
    • 2008年が計10作品で180(http://www20.atwiki.jp/eromanga/pages/19.html
      • したがって、トップ10に入った作品の平均得票数は、今年が18.0、去年が11.8、一昨年が18.0。上位作品は、一昨年並みの強い支持を受けてランクインしたということが言える。きちんと計算してないけれど、おそらく全体の参加者数も去年より増えたんではなかろうか。いい傾向だと思う。
  • 同率2位(25票)の2作品「Japanese Preteen Suite/東山翔」と「おにいちゃんが、すき。/犬星」には、実は票を入れなかった。最後まで迷ったのは確かだし、後者の作品は実用度だけで言えば過去数年を振り返ってもトップランクの出来なので、入れて全然おかしくなかった。それでも結局入れなかったのはやっぱり鉄板すぎるから。
  • 5位(14票)の「晒し愛/新堂エル」は同人サークルの《Da Hootch》でずっと追いかけてたから、個人的な新規性にやや欠けてしまい、投票を見送った。同人を追いかけてるとこの弊害は必ずつきまとうので、痛し痒しなところがある(しかも良い同人を定期的に出してくれる優良サークルほど、この弊害が出てきやすい)。
  • 「Lord of Trash 完全版/A-10」に、発売記念サイン会まで参加しておいて票を入れなかったのは、ビブロス版にホットミルク掲載分を合わせた完全版だったので、やっぱり新規性に欠けたため。
  • 同率6位(13票)の4作品のうち、とろけるおっぱいが迫力満点だった「あまみドコロ/睦茸」は、アンソロジーの「MOMOPAN」に掲載されたロリ物の破壊力に打ちのめされてしまったので、そっちを収録した本が出たときに投票するため見送った。
  • 自分が投票した作品の順位は、
    • 4位(23票)
    • 6位(13票)
    • 2票×2作品
    • 1票×1作品
      • 去年投票した5作品は、初めてトップ10に1作品も入らず21位(5票)になってやっと顔を出した。だから昨年に比べると、集合意識よりの投票行動になったらしい。
      • とはいっても、投票したのが自分だけという“ぼっち”作品も出た。ほかの人が投票した“ぼっち”作品では、「アングレカム大塚子虎」「オサナセカイ/せきはん」「大輔くんの非実在美少女+/廣田眞胤」の3作品は自分も最後まで迷った。どれもいいエロマンガです!
  • 昨年3作品を出した柚木N’は、アナル開発物の「アナザー・ワールド」が6位(13票)*2に食い込んだ一方で、残り2作品の「お姉コレ」と「CHANGE!!」は1票ずつしか入らなかった。自分は3作品ともちゃんと読んでいないので何とも言えないのだけれど、なぜこんなにくっきり票がばらけたのか不思議に思える。そんなに使えるレベルに差があったの? それとも2chにはアナル好きが多い?
    • 藤ますも10位(12票)*3の「Sweet Lip」と6票の「Honey Syrup」とで倍もの差がついたのはなぜなんだろう?
  • 「ちいさなおててにやわらかほっぺ/大山田満月」に4票も入ってる……。やれんのか?使えんのか?
    • 7票を取った「はぐりんぐ/戦国くん」「もっちゃん/そうま竜也」も予想よりはずいぶん上位にランクインした印象をもった。
  • あとwikiは、アキバblogへのリンクは余計でしょ。管理人の◆HNQkdavEjzibが金もらってんの?









以下は投票した5作品の感想、総評。感想は、文字KB制限で削った分を戻してあるため、投稿した文章より若干、長め。








久川ちん「新婚さんごっこ

新婚さんごっこ (メガストアコミックスシリーズ No. 247)

新婚さんごっこ (メガストアコミックスシリーズ No. 247)

待望の初単行本。ぐりぐりんと丸っこく大っきな瞳が、とてもとても表情豊か。
エッチシーンはもちろん、エッチにいたるまでのいちゃいちゃシーンが、この瞳の力で濃密LOVE時空へと高められている。
収録作品では、ちっこいアホの娘が瞳に涙をにじませて駄々をこねる‘友達以下、恋人未満’と、奥手ながら乳はたぷたぷなサークルの先輩(アイマスのあずさ似)に飲み屋のトイレで迫られる‘面倒なんて言わないで!’の2本が、事後のほんわかな空気が甘ったるさをより増していてお気に入り。




祭丘ヒデユキ「膣内の肉壁」
膣内の肉壁(TENMAコミックス)

膣内の肉壁(TENMAコミックス)


この本の発売後、「好きなエロマンガ家って誰?」「陽気婢」と答えたエロマンガビギナーの友人に読ませてみたところ「バグってる」と言われた。
けれど、エロがすごいだけじゃもう物足りないんだ!というマニアになら目を引くものがあるはず。大学のサークル活動として日々レイプの実践、普及にはげむレイプ研究会、通称‘レ研’シリーズほかを収録。読んだあなたの脳もレイプレイプ。
「阿吽」誌で前後編掲載された‘えみ子’は、一人の不幸な女‘えみ子’が、転生を繰り返す母親、恋人、娘、不倫相手、レイパーに数千年にわたってなぶられつづけるというスケールの大きさが光った(後編掲載時の感想)。




てるき熊「幼き花・鬼胎少女」
幼き花・鬼胎少女―神の棲む山 (ワールドコミックススペシャル)

幼き花・鬼胎少女―神の棲む山 (ワールドコミックススペシャル)

作者が創作同人で発表してきた、古いしきたりを口実に村の男から犯される少女たちの物語を単行本化。
キャラの想定年齢は「園じぇる」クラス。バストよりウェストの太いほうが……という真正ロリ派の人ならマストバイ。
分けも分からずにイヤイヤ男の相手をさせられている少女から、男好きを装いながら胸に密かな想いを抱えた少女までを配置し、物語全体にぴーんと緊張が張り巡らされている。
続きが気になる人は、続話1話分が出ている同人で追いかけていくのもいいのでは。




LEE「ケモミミ温泉へようこそ」
ケモミミ温泉へようこそ (TENMAコミックス RiN)

ケモミミ温泉へようこそ (TENMAコミックス RiN)

くにゅくにゅ感がたまらない、ぷに系ロリならこの人!という作家の久々の単行本。
すじまんこやちんこだけでなく、表題作のシリーズに登場するタヌキ耳少女の巨乳だって、必要最小限のシンプルな描線であますことなく描き出している。




緑のルーペ「イマコシステム」
イマコシステム (TENMAコミックス)

イマコシステム (TENMAコミックス)

エロマンガ界が2010年に送り出した新星の初単行本。
透き通るような絵柄に、ありったけの濃厚エロスを盛り込んだ、そのギャップが魅力。
本に収録された‘イマコさんとイチナくん’シリーズで、物語中盤からの不穏な展開に腰が引けながらも、自分でも気づかなかったNTR属性に開眼してしまったという人も多かったのではないだろうか。
「TENMA」誌で連載中の新シリーズ‘ガーデン’も、すでに序盤から一筋縄でいかない展開となっており注目。








今年も5作品に絞り込むため泣く泣くあきらめた候補が何本も出たことを考えると、作品の中身という点では勢いの衰えていない2010年だったと思う。
以下、2011年の今年、実力や発表原稿の溜まり具合から商業エロの初単行本が期待される作家を5人をあげる。
「ホットミルク」誌で活躍している、大守春雨*4
メガストア」「プルメロ」が主戦場の、川崎直孝*5
「TENMA」「メガミルク」で描いている、ともつか治臣*6
「RIN」「TENMA」で不定期に掲載されている、りょう*7
2009年から「ino.」で商業エロを描くようになった、ぽるたん*8
この5人以外にも思いも寄らないような作家が出てきてくれることを楽しみにしたい。
それと、やっぱり都条例問題。
今のところ条文を読む限りでは、成年マーク付きのエロマンガに直接の影響はない……ように見えるとしても、書店やコンビニの売り場から18禁コーナーをなくしてしまうような“過剰反応”などもすでに聞かれる。
決して対岸の火事ではないことを肝に銘じて、いち読み手としても出来る範囲のことをしていくべきだと思う。



*1:【1/12追記】オータムリーフの人も投票してんのかよ!! 九州出身のヒゲ赤エプロンの人? コアマガのイマイチ感は自分個人の感覚的なものだけじゃなかったのかぁ。「業界的には「発売日の25〜27日への一極集中」「コアマガジン・ブランドの凋落」が非常に目に付いた1年。ミクロなうちの店( 編注:秋葉原ゲーセン「Hey」裏、オータムリーフ。いつもお世話になってます )の話ではあるけど、前者はびっくりするくらい効果がない、むしろ悪影響な印象が強め。後者はその分、他出版社の単行本・雑誌が代わりのように数字を伸ばしているので、総売上的にはむしろプラスな勢いなんだけど雑誌が無印やホットミルクでも昨年末から漸減し続けて最終的に3割減、単行本BEST100入が17→16→14→16→7(今年)と急落。業界リーダーの一角として、来年は奮起してもらいたいところ。」http://www20.atwiki.jp/eromanga/pages/96.html

*2:14票で同率5位だという集計結果も(http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1293867696/388-

*3:13票で同率7位だという集計結果も(http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1293867696/388-

*4:主催サークルは《28_works

*5:主催サークルは《Transient Melody》

*6:主催サークルは《急行兎

*7:主催サークルは《Forbidden-Lips

*8:主催サークルは《kiss project