銀座・新橋・有楽町で原発デモ。


8.6 東電前・銀座 原発やめろデモ!!!!!
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岩上安身さん(IWJ)のUstream、なんと5チャンネルで同時生中継!!!! - 8.6 東電前・銀座 原発やめろデモ!!!!!
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今日のコース。

日比谷公園→内幸町交差点→新幸橋交差点→道新ビル前→電通ビル前→数寄屋橋交差点→プランタン前→マリオン前→電気ビル北館裏→ニッポン放送前→日本生命ビル前→東電前→第一ホテル前→新橋駅西口SL広場前→桜田公園





5/7渋谷デモ6/11新宿デモに続いての参加。



今日、広島原爆ドーム前で行われた平和記念式典で、菅は「脱原発依存」という言葉を使い、政府方針としての「減原発脱原発という言葉が使われたが、言い回しの問題を深読みすると、減原発と言い訳できる言い回しにも思えたので)」を表明した。

一方で、昨日には、トルコ、ヨルダン、ロシア、韓国、ベトナムといった海外への原発輸出方針は続けることを、閣議決定の形で示しており、国内向けと国外向けで、二枚舌を使おうとしている。

原発を持たず今後も持たないと言いつつ、先住民居住区を汚染しながらウラン燃料の輸出をつづけるオーストラリアのような国を目指すつもりか。

一昨日に海江田が経産官僚のクビを切ったと報道されたが、これも後釜は、内定していた局長がずり上がっただけで、経産省原発政策にまったく変化を期待できない、見せ掛けもいいところのお手盛り人事だった。

その前、今から4日前には、東電をゾンビ企業として、それに巣食う株主・社債権者を生かしつづけることを目的にした賠償法案が可決し、今後数十年にわたって自分達に重い税金と電力料金がツケとして回される上、発・送電分離の道筋が途絶えようとしている。

福島第一原発の冷却・閉じ込め作業や、秋の収穫作業における放射能汚染・除染の問題にしても、全く事態が好転してはいない。


だから、今回もデモに参加する必要を感じた。


16時過ぎ、集合場所の日比谷公園に到着して、出発時間の17時まで、集合場所に集まった参加者といっしょに、各人のアピールを聞いていたところ、やはり小熊英二のアピールは明晰だった。

原発は、コスト的に見合わないから止めるべき、というすっきりした筋の良い論。

東電本店前に向かうデモの良い景気づけになった。

小熊のアピールはこのようなものだった。


えー、こういうことを言う人たちがいます。
原発は未来のエネルギーである」と。
そうでしょうか。
所詮がお湯を沸かして蒸気をつくってタービンを回しているだけじゃないかと。
それだったら19世紀の蒸気機関と同じだろうと。
基本的には、それで、やるために安全性とコントロールが確保できないから、やたらと技術とお金がかかるだけだろうと。
しかも40年、技術開発投資をして、廃棄物の処理一つメドつかない。
それにこれ以上こだわるのか。
CO2を出さないといっても、所詮お湯を沸かしているのだから、地球の温暖化につながるのだろうかということは小学生だって分かる話のはず。


次に、こういうことを言う人がいる。
自然エネルギーの固定買取をやると電気料金が上がる」「経済に悪い影響が出る」「だから標準世帯の月150円以上の値上がりはしないように固定買取を抑えよう」「そうすると、多分、電力供給の5%以上には自然エネルギーは伸びないだろうけれども、そこは原子力とミックスでいったほうが経済によい」。
ほー、なるほど。
それだったら、今現在、標準世帯あたり月300円ぐらいかかっている原子力補助金、を止めたらどうか。
そのほうが多分、経済界も喜ぶだろう。
電力料金が下がって、経済にいいんじゃないかと。
月150円や300円や400円だったら自然エネルギーの普及のために負担してもいいという人は結構いるだろうけれども、月300円、原子力補助金のために、金を払いたいという人は、まあそんなに今はいないだろうと。


さらに、「今までの原発は安全性が良くなかった」「だから、これからは安全性をしっかり確保して、技術開発をして進めよう」という人たちがいます。
その(?)は、40年間技術開発投資をしても駄目だったなら、もういい加減、駄目な技術だと見切ったほうがいいのではないかと。
普通の経済常識ならそうだろう。
しかも、安全性を確保したらコストはもっともっと上がるぞと。
堤防をつくったり、耐震基準を整えたり、設備を整えたり、それすべて電気料金に上乗せですよと。
それでいいんですかと。
経済界はそれでよろしいんでしょうかと。


しかも、さらに事故の補償が加わる。
これまでだって、廃棄物の処理と補助金を含めたら、風力発電原子力のコストはどっこいどっこい。
しかも、天然ガスの2倍であろう、というふうにも試算されてきました。
しかもそれは事故補償抜きです。
事故補償にいったいどれくらいかかるのかということはまだ試算が出ていませんが、私の見た試算では、25万平方キロメートルが汚染された。
1平方メートルあたり1,000円で、ま多分、土をひっくり返すだけでしょうが、その除染をやったとしても2兆5,000億。
さらに、15万人が被曝した、それに対して毎年健康診断をやって30年持続するだけでも、4兆5,000億。
それに、福島市郡山市の人たちの、えー、健康診断60万人分を加えたら、さらに18兆。
さらに、えー、1機700億円で、これは理想的にいった場合ですけれども、6機、福島第一原発廃炉にしたら、これで5兆。
合計で30兆。
えー、これはもちろん、廃炉の費用が理想的にいった場合、プラス健康診断だけやる、しかも、1平方メートルあたり土をひっくり返すだけの除染。
それだけで30兆、いってしまう可能性が高い。
このうえ、農産物の補助、さらに避難した人たちの土地や家屋の補助、補償、等々を含めたら、いったい何十兆にのぼるのか、何百兆にのぼるのか、検討がつかない。
もう1回、原子力の事故があったら、日本は、多分、破綻する可能性もあると思います。
そのリスクを犯すのだろうかと。
しかも、その30兆、40兆以上のお金を、現在の電力市場が自由化されない状態で維持するとするならば、東京電力は電気料金に上乗せをするか、税金を投入して助けてもらえると思っている、でしょう。


はっきり私の考えを言うならば、原子力はもう古い産業、古い技術で、40年やってもメドがつかない、もうこのへんで整理したほうがいい。
もんじゅを動かすのだって、16年間事故で止まっているにもかかわらず、1日5,000万円維持費にかかる。
それ5,000万円を被災者の補助とか、あるいはワーキングプアの救済に向かったら、いったい何人救えるだろうかと。
これ以上原子力固執するのは、私の考えで言えば、お金と命の浪費です。
お金と命を浪費させて、一部の人たちが既得権を守って利益を得ているというふうにしか私には思えない。
それは、そのくらいのことは止めさせるべきです。
これから、その既得権をもっている人たちのところへ、我々は向かいます。
みんなで正しいことを言いましょう。
我々の言うことが正しくないというなら、出てきてもらって、どこが正しくないのか、言ってもらおうじゃありませんか。
我々は対話する用意はあります。
ではみなさん、これから向かいましょう。


自分も「もう1回、原子力の事故があったら、日本は、多分、破綻する可能性もある」と思う。
もう1回が来ずとも、それでも最低で30兆円の出費が待ち構えている。
アメリカの寸劇デフォルト騒ぎを全く皮肉る訳にはいかない。






日比谷公園に到着して、最初にずらっとした列が目に入ったので、「おー、今回も盛況?」と喜んでいたら、AKB別働隊の野音フェスにきた若人たちだった。がっかり。



集合場所に到着。若干、前回の新宿より少なめな印象。



岩上さんのネット中継が今回もきていた。



だっだっだっ♪とリズムをとる制服向上委員会の女子たち。初めて聞いたけれど、リズムが完全にアイドル曲調。



出発時間は17時。今日は曇り空だから良かったものの、これが真夏日の炎天下の2時や3時の行進だったら脱落者続出は目に見えているので、日差しが下火になる17時出発は正解。ただ……



集合場所から路上に出ようとする参加者を、なぜか歩道に縦列×2のポリスメンたちが通せんぼするため、出ていけず、出発も遅れる。早くデモを出させて、早く解散させたほうが、ポリスメンの仕事も速く終わってお互いWINWINだと思うのだけれど。単なる嫌がらせという以上の意味が見出せない。



そんなこんなありながら、ようやく出発。



にわかカメラマンが今回もたくさん。



自分のいた列は、割と平均年齢が高めだったかも。



東電本社ビルの電波塔が視界に。



コールのほかは、ほぼ素通りに近い形で、ビル前を通る。NHKのカメラ車やポリスカーが横付けされていた。



前回の新宿や、前々回の渋谷と比べて、道行く人の視線が若干、厳しいように感じた。もちろん、にこやかに手を振ってくれるような人もいたのだけれど、なんというか、わずらわしそうな目線を向ける人が、多少。街の違いなのか、時期的な違いなのか。



うーん、やっぱり、どちらかというと興味なさ気。



間をはしょって、ラスト到着場所のSL広場。主催の「素人の乱」の人がスピーチ。



SL広場の中にバスは入って来れず、路上の端に止めての集会。広場の参加者に、近くの飲み屋の呼び込み兄ちゃんが「いかあっすか?」と声をかけていたのがおかしかった。新宿の呼び込みはそのへんもっと空気読んで距離を取っていたように思うけれど。



多分、多めに見積もって1,000人くらい。




桜田公園で休憩しているとき、大学院生を名乗る男性から、「どうしてこのデモに参加しようと考えたのですか?」と聞かれた。
(どうしてかって……)と、数瞬、頭をめぐらした後、口をついて出たのは、G.W.に西日本に旅行したときに、西日本の人たちの原発放射能に対する認識に、自分との温度差を感じて、デモで派手に騒いでニュースになれば「何が起こっているんだ?」と関心を持ってくれるかもしれないと思ったから、という言葉だった。
それが本当に一番の理由なのか……よく分からない。
たまたま、そういった理由がそれらしい、と思いついたのかもしれない。
ただ、表現規制問題でもそうだったけれど、WEBで騒いでいればどうにかなる問題ではないことは確かなので、声と体を使ってちょっとでも何とかなるのであれば、今はその労を厭う気はない。