306日目。核燃サイクル、45年で10兆円は、復興費臨時増税と同額。


そういえば去年の夏コミのリストをまとめてなかったので、来週末には。


それから、


【〜14日24時まで】エロ漫画大賞2011 投票所
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1325776694/


今週の土曜までなので有志の方はお早めに。



今年の元旦スクープは、毎日の「使用済み核燃料再処理コスト試算隠蔽」問題が良かった。


核燃サイクル:直接処分コスト隠蔽 エネ庁課長04年指示
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120101k0000m040079000c.html

経済産業省の安井正也官房審議官が経産省資源エネルギー庁原子力政策課長を務めていた04年4月、使用済み核燃料を再処理せずそのまま捨てる「直接処分」のコスト試算の隠蔽(いんぺい)を部下に指示していたことが、関係者の証言やメモで分かった。全量再処理が国策だが、明らかになれば、直接処分が再処理より安価であることが判明し、政策変更を求める動きが加速したとみられる。
2カ月後、青森県六ケ所村の再処理工場稼働で生じる費用約19兆円を国民が負担する制度がとりまとめられており、データ隠しが重要な決定につながった疑いが浮上した。
再処理を巡っては02年以降、東京電力経産省の首脳らが再処理事業からの撤退を模索していたことが判明している。安井氏は京大工学部原子核工学科卒の技官で長年原子力推進政策に関わってきた。いわゆる「原子力ムラ」が撤退への動きを封じた形だ。
試算は通産省(当時)の委託事業で、財団法人「原子力環境整備センター」(現原子力環境整備促進・資金管理センター)が98年、直接処分のコストを4兆2000億〜6兆1000億円と算定した。直接処分なら再処理(約19兆円)の4分の1〜3分の1以下ですむことを意味する。
毎日新聞が入手したメモは、経産省関係者が04年4月20日付で作成した。「部下(メモは実名)が昨日、安井課長に(試算の存在を)伝えたところ『世の中の目に触れさせないように』との厳命が下った」と記載されている。
部下は取材に対し、安井氏から「試算を見えないところに置いておいてくれ」と指示されたことを認め「目立たないよう他の資料も山積みにしていた、いすの後ろの床の上に置いた」と証言した。
経産相の諮問機関「総合資源エネルギー調査会・電気事業分科会」では同5月、複数の委員から直接処分のコスト計算を求める意見が出ていた。原子力政策課は分科会の担当課だったが委員らに試算の存在を伝えず、分科会は同6月、約19兆円を産業用、家庭用の電気料金に上乗せする新制度の導入案をまとめた。これが「国内全量再処理」を堅持する現行の原子力政策大綱につながっている。
安井氏は取材に対し「(部下が試算を持ってきたことは)あったかもしれないが(隠蔽指示は)記憶にない」と話した。【核燃サイクル取材班】

核燃サイクル:直接処分コスト隠蔽 再処理固執の果てに
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120101k0000m040080000c.html

部下に隠蔽を指示した経済産業省資源エネルギー庁の安井正也原子力政策課長(当時)が現在、東京電力福島第1原発事故後の安全確保策作りを進める「原子力安全規制改革担当審議官」という要職を務める点でも問題は深刻だ。安井氏は原子力安全・保安院経産省から切り離し、4月に原子力安全庁として発足させるための準備にも深く関わっている。データ隠しまで行った原発推進派を、規制というブレーキ役の中心に据えている経産省の姿勢が問われる。
直接処分のコスト試算が存在することは04年7月、毎日新聞の報道などで判明した。このため、参院予算委員会(04年3月)で社民党福島瑞穂党首が「再処理をしない場合のコストはいくらか」と質問したのに、日下一正・エネ庁長官(当時)が「日本には再処理しない場合(直接処分)のコストを試算したものはない」と答弁したことが問題化。「結果的に事実と違う答弁をした」として日下長官が訓告、答弁案の作成を担当した安井課長らが厳重注意処分を受けた経緯がある。

参議院予算委員会 平成16年10月20日
http://www.mizuhoto.org/policy/2004/10/041020.html

福島みずほ君 この予算委員会で虚偽の答弁がされたことは重大だと思います。違いますよ。この答弁書の作成者、安井正也さん、当時原子力政策課長、三月時点、十年前にこの部局の総括班長でした。知らないわけないですよ。これだけ審議会で議事録をやり、このような試算を出すと計画が通らない、再処理の計画が通らないからやめましょうという話合いを、議事録をお配りしておりますが、出しております。知っていたんじゃないですか。

国務大臣中川昭一君) ですから、今年の三月の答弁作成者は、今、福島委員御指摘のように、十年前の審議会、いわゆるその資料を、資料というか、この問題に取り組んだ審議会のときの担当課の総括班長でございましたけれども、しかし、その後の省内での徹底的な調査を省を挙げてやったわけでございまして、三月における答弁作成者である担当課長にも何回も長時間にわたって、知らないのかと、どうだったんだというふうに聞きましたが、答弁作成責任者、担当課長は知らないということでございまして、またそれを覆すだけの、全部で二十五人ほど徹底的に関係の職員を調べましたけれども、まだそれを否定する状況にはないということで、結果的に、その担当課長は知らないということを我々としては受け入れたということでございます。

当時の課長の指示によって、「直接処分なら再処理(約19兆円)の4分の1〜3分の1以下ですむ」ことが隠蔽されていた。
部下の「「目立たないよう他の資料も山積みにしていた、いすの後ろの床の上に置いた」」というコメントが決定打。
04年当時は、直接処分コストの試算データの存在を知らなかったという「(結果的な)虚偽答弁」として決着させられていた問題が、元旦の毎日記事により、実は知っていたのに隠していた「隠蔽指示」へと問題のステージが格上げされた。
当然ながら全くコストが違ってくる。
もんじゅ」や「六ヶ所」などに45年で費やされた10兆円もの核燃料サイクルコストは本来、その幾分かの浪費を免れた可能性だってある。




国内植民地は廃棄物処理でも繰り返される模様。/東日本大震災:福島第1原発事故 中間貯蔵施設、「30年以内」を確約 環境省政権交代しても」 bit.ly/w2Gx55 「電気は東京に送って、ごみは双葉郡に置くというのか。受け入れたら誰も住めなくなる」

http://twitter.com/#!/kayukawajunji/status/152163711958781952

確かに、そうなんだ。
たとえば、除染をせずとも、おそらくは100年から200年ほどを我慢すれば、半減期を繰り返すことで、30〜40歳以上の成人であればなんとか住めるようにはなる(かもしれない)。
が、放射性廃棄物を貯蔵するとなると、ほぼ万年単位で住めなくなる。
一時的な中間貯蔵だと主張しても、最終的な直接処分施設の宛てが現時点でたっておらず、今後もおそらくはたたない以上、「30年以内」なんて約束を誰が信じるだろうか。30年の間に、この決定を下した政治家や役人は現役を退き、何代も人が入れ替わり、うやむやにされかねないことは誰だって想像できる。
半減期の繰り返しで数世代後に住めるようになることを目指すか、日本という国がなくなっておかしくないスパンで貯蔵を受け入れるのか。
この差は大きい。
それに、かつて人が住んでいた双葉郡に中間貯蔵施設を作ってしまうと、人が住んでいた(そして何れ再び住む)場所で十分な管理が可能かのように錯覚させかねない。
そんなことはほぼ不可能に近いのに。
使用済み核燃料の貯蔵・処理の問題は、退職金をもらうまでの数十年単位でしか物事を考えられない中央官僚の思考スパンと相容れない。
そして百年単位で考える除染とも、根本から付き合い方が異なる問題。
爆発事故で拡散した放射性物質による汚染と、廃棄物処理の(おそらくは実質的な最終処分場を前提とした)中間貯蔵は、すでに汚染された土地なのだからという諦めに基づくイコール化はできない。