コミティア115 ―― 新規に購入した主なサークルから。

  • 今純子 《シャザーン》
    • コピー誌「その心、泣いているね。」
      • 大きく“糞”と彫られた机。その前で薄ら笑いを浮かべる「うん子」。(大丈夫)(いじめなんかじゃない)。いつものように自分に言い聞かせていたところ、突然、クラスメイトの「キララ」が「これっていじめぢゃん!」「弱い物いじめはやめようよ!」とクラス中に呼びかけ――。「うん子」「キララ」のキャラクター、作画がとにかくインパクト大。重いテーマを扱った緊迫の冒頭が、まるでコメディドラマの一場面。教室での一件から靴を隠された「キララ」が「あたしかわいそぉぉぉぉ」と大声で泣く場面は、良い奴なんだろうけどウザい感が絶妙に表現されていて特にいい。ラストは、「キララ」のように他人へ心を開いてみようと思い始めた「うん子」……では終わらず、見開きで特大リアルのウ○コがお目見え。そこまでの展開もあって思わず笑ってしまったが、いじめの理不尽さを象徴するこのシーンこそ、作者が描きたかったことに見える。(P&R投稿)
    • コピー誌「退屈すぎた夏の終わりに」
    • コピー誌「マル秘女学生スメグマ白書 〜熊子の花園〜」
    • コピー誌「恋ドロボー」
  • ともぞ 《MANAT
    • オフセット「the last」
    • オフセット「British
    • オフセット「rough picture album」
  • 八十木綿子 《80(やそ)
    • オフセット「日々日々日記」
  • 鈴田リキ 《鰯旋風
    • オフセット「RENSHI」
      • 学園のアイドル「ひなた」と、仲の良い幼なじみだけどその他大勢でしかない「ナオ」。いつまでもくっつかない二人に業を煮やしたキューピッドは――。可愛いヒロイン、応援したくなる主人公という基本に忠実な、コテコテのすれ違いラブコメ。丁寧な作画と構成に好感。生原稿のおまけつき。(P&R投稿)
  • 倉井部ケイシ 《Timewave Zero
    • オフセット「STAR CHILD
    • コピー誌「Magiska Kruka」
    • コピー誌「アイスランドの女性の民族衣装概要」
    • オフセット「神話部パンフレット」
  • マッチ 《TNC
    • オフセット「えすえる」
      • 何も起きない。なのにどうしてこんなに読ませるんだろう? 暑い夏の日、後輩に手伝わせて、引越し作業をする先輩。ただそれだけの話。最終ページに辿りついた時、ここで終わり?となった。でも何故か満足感がある。どんなオチが待っているんだろう……とページを読み進めていたときのワクワクが、嘘になったりはしない。いい感じに力の抜けた絵とスイスイ読めるネームが一役買っていることは間違いないが、さらに別の雰囲気作りの上手さを感じる。(P&R投稿)
  • はらだとうま/大竹優太/古川大/種盛真也 《非常勤
    • オフセット・合同誌「わくわくラッコずんずんずん! 非常勤作品集 2」
    • オフセット・合同誌「カモノハシは飛び立った 「非常勤」作品集」
      • 参加作家のうち、はらだとうま、という人の絵をすごく好きになった。
  • ん 《こんにちはーズ
    • オフセット「百合とバット」
      • 男子野球が廃れた一方、華やかなコスチュームに身を包んだ女子野球が人気を集める時代。ある破天荒な一人の少女が、周囲の度肝を抜く肌色多めなオリジナルユニフォームを考案した……という体のイラスト集。どう見ても野球をやる格好じゃない、というよりスポーツに不向きだよ? グラブにピンクのリボン、バレエシューズにスパイクといったごちゃまぜ感も異彩を放つ。ただ、限りなくファッショナブルで、かつ煩悩を刺激することは請け合い。(P&R投稿)
    • オフセット「キョンシ〜」
  • ムハノヒト 《すたじおムハリ
    • コピー誌「Dr.刻を超えて?」
    • コピー誌「(無題)」
  • なでなでろう 《 なでなでろう
    • コピー誌「なでスポ 2号」
      • プロレス観戦記。ヨシコ引退騒動の件のピックアップ。
  • ビュー(大谷秋人) 《球体
    • コピー誌「長い滞在」
      • 一日一回、大きな手が空から落とす食料と本で毎日を繰り返す「J」。ある日、「あなたに会いにきた」と「N」がやってきて――。「N」との出会いで自分の孤独に気づいた「J」の真実が「私」の独白で明かされる衝撃と、「J」再生の抽象的描写に目を見張る。ラストで文字通りの地平線へと走り出す「J」が美しい。(P&R投稿)
      • 「N」が、やってきてすぐ、「いつまでわたしはここにいてもいいの?」と聞き、日々をすごした後、「わたしはもうここにはいられない」と去ろうとする。これが、後半の伏線になっているはず。が、どうしても読み解けない。「J」と「N」の由来も思い当たらない。この2つの点が心残り。
    • オフセット「アメリカという国」
  • さとし 《+亭
    • ポストカード×2
  • ASAHIRO 《ALGL
    • オフセット「ALGL #2 -HERMANO-」
  • 真田 《殺風》
    • プリンタ本「恋の味ってどんな味?」
      • 「殺風ガール」の真田順子のサークル。
  • 腋汗/猫蜂四葉キセガワ上流
    • オフセット・合同誌「GODTAC115」
      • 腋汗の、消しゴムをこよなく愛し、食す話が面白かった。
  • 池嶋ユウキ 《ほそスピン
    • オフセット「御供師のおしごと」
      • 異形の神様のご機嫌伺いをする「御供師(おそなえし)」の仕事に就いた、いつも不機嫌顔の「宮座リョウコ」。苦労は大きいものの、遣り甲斐を感じ始めて――。本当は素直で努力家なのに、板についた不機嫌顔で損をしている主人公が、一般世間の常識の外にある神様のお世話をする中で、本来の自分を活かすことに手応えを得る。その過程が、短いページ数でうまく表現されていて、自然と主人公を応援したくなってしまう。個性的な神様たちの造形や、神様が暮らす街並みの雰囲気も良いアクセントになっている。惜しいのは、話の後半で、仕事に就いて間もない主人公に署長がある大役を任せた理由が、いまいち弱く感じられるところ。続きがあるなら、この理由に突っ込んだ話を読んでみたい。(P&R投稿を一部改稿)
  • 最上谷ホヌ 《ホニキ
    • コピー誌「アタシとねこまたの平凡な日常」
    • コピー誌「おだつぶ」
  • 判田 《判田屋
    • オフセット「バイク泥棒」
      • 前作「宇宙バイクの男」の続編。死体のパイロットを載せた宇宙船がさびしく漂う前半と、アクドイ異星人たちに振り回される後半のどちらも、暗く広大な宇宙空間を魅力的に描写している。主人公の失った右足に仕込まれたサイコガン風ギミックが、ちょっと不恰好だけど常に大活躍で印象に残る。(P&R投稿)
    • オフセット「宇宙バイクの男」
  • 中村ミネ 《ARARAGI
    • オフセット「この家とまれ」
    • オフセット「シャッター街の星 2」
    • オフセット「シャッター街の星」
      • 3冊とも色々惜しい。絵柄は文句なく好きなんだけど、話の中身が印象に薄い。もっと濃いのが読みたいなぁ。
  • 詩譜人 《tsubos Bun-Bun
    • オフセット「ヴォールト百景ノ二」
  • ギンすけ 《CAFE 47
    • オフセット「たぶん週刊おねえちゃん」
  • 蛆虫カイコ 《禽獣虫魚
    • オフセット「母と姉」
      • 突然の「母」の死。自分を縛り付けていた母を回想する「姉」。帰りが遅くなった母似の「妹」。もう自由になれると自分に言い聞かせる姉だが、彼氏と一緒の妹を目撃し、迸るように言葉をぶつける。このシーンの緊迫感と、本当は誰が誰を縛っていたのかに気づくラストの読み応えがすごい。また、キーアイテムとして出てくる能面は、視点を変えると、母や姉ではなく、母の死を経ても大きな変化の見えない妹にこそ相応しいように思える。(P&R投稿)
  • みじんこ 《moffle
    • コピー誌「びんづめホタル」
  • 白井弓子 《メタ・パラダイム
    • オフセット「WOMBS REMNANTS」
      • WOMBS完結記念の設定資料集っぽいの。
  • カガミツキ/MiG/もし/一六/dot 《AChaDe-8th
    • オフセット・合同誌「nam!da」
  • 左藤真通 《SOTICA
    • オフセット「第六惑星から 3」
    • オフセット「第六惑星から 2」
    • オフセット「第六惑星から」
      • セガサターンのゲームにまつわるエッセイマンガ。発売から22年だからレトロゲーム扱いはしょうがないのだが、ついこの前のことのように思えなくもない。
  • 彫樹そばねこ 《路地裏
    • プリンタ本「私のネコを捕まえて!」
      • なんか気になる。作者が。
  • 伊波怜 《伊波怜
    • オフセット「スクナビコナ #2 G退治」
    • コピー誌「ナイショのハナシ #2 (予告編)」
    • プリンタ本「ナイショのハナシ #1 月の鱗」
  • 佐倉イサミ 《空色光冠
    • オフセット「3色ロジック」