68日目。核発射ボタン作動=非常用復水器停止。



地震発生後、わずか16時間で、核燃料の大半がメルトダウンしていたという福島第1原発1号機。
しかし、この1号機、実は、外部電源が逝ってもちゃんと冷却機能を働かせるため、「非常用復水器」という装置を備えていた。
さらに、地震発生後、この「非常用復水器」はちゃんと作動していたらしい。
では、なぜ、メルトダウンしてしまったのか?
信じられないことだが、どうやら、この「非常用復水器」を停止させてしまった究極のバカがいた可能性があるらしい。






手動停止「報道で知った」 枝野氏、東電対応に不快感 (朝日)
http://www.asahi.com/politics/update/0517/TKY201105170193.html

枝野幸男官房長官は17日の閣議後会見で、東京電力福島第一原発1号機に津波が来る前、冷却水を原子炉内に注入する「非常用復水器」を手動で止めていた可能性を示すデータを公表したことについて「報道で初めて知った」と不快感を示し、東電から報告を求める考えを明らかにした。
東電はこれまで復水器停止は津波が原因と説明してきた。枝野氏は「詳細に東電に報告を求め、評価、判断する必要がある」と述べた。

福島1号機、津波前停止巡り東電に説明要求 保安院 (日経)
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9C8197E09B9C99E2E08DE3E5E2E7E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2

1号機は非常用冷却装置が津波前に一時停止したことが判明、手動で止められた可能性もある。地震から約5時間後には炉心が溶けて崩れ落ちるメルトダウンが始まったとみられている。
東電は1号機で、津波の到達前に「炉内圧力が急激に低下したため手動でいったん停止した可能性がある」とみている。冷却装置は津波後に止まったとしていた従来の説明と食い違う。手動操作がその後の事態悪化につながった可能性もある。
1号機は3月11日午後2時46分の地震発生直後、原子炉に制御棒が挿入され緊急停止。午後2時52分に緊急時冷却装置の非常用復水器が自動起動し炉の冷却と減圧が始まったが午後3時ごろに一時停止。その後再稼働したがすぐに止まった。
東電はこうした経緯を5月16日に初めて公表した。保安院は東電に対し、地震津波前後のデータを分析し、事故原因を明らかにして報告するよう求めた。

手動停止 圧力低下を避けたか (NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110517/t10015934421000.html

東京電力は、16日、3月11日に地震が発生してから津波が到達して電源を喪失するまでの福島第一原発の運転状況を示す記録を公表しました。このうち1号機では、地震で原子炉が自動停止したあと、午後2時52分に「非常用復水器」と呼ばれる冷却装置が起動しましたが、およそ10分後の午後3時ごろに停止し、津波が到達したあとの午後6時すぎまでおよそ3時間にわたって止まっていたことが明らかになりました。この原因について、東京電力は、原子炉の中の圧力が70気圧から45気圧まで急激に下がったため、運転員が原子炉の損傷を避けようとして手動で装置を停止させた可能性があるとしています。「非常用復水器」は、すべての外部電源が失われても原子炉を冷やすことができる装置でしたが、機能を十分に果たせていなかったことになります。東京電力地震が起きたあと、翌日12日の午前0時半の発表まで、1号機の「非常用復水器」は作動していると発表していました。これについて、東京電力は「停止の判断は、原子炉を損傷させないための手順書に従って行った可能性もある。非常用復水器が動いていれば、炉心の溶融までの時間を稼ぐことはできたかもしれないが、止めるまでの経緯やその措置が正しかったかは、今後、調査したうえで評価したい」と話しています。

冷却器 津波前に停止 東電 地震時のデータ公表 (赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-05-17/2011051701_02_1.html

東京電力は16日、福島第1原発福島県大熊町双葉町)事故に関連して、3月11日の地震発生当時の原子炉の状態を示すデータや運転日誌などを公開しました。それによると、地震発生直後、1号機で「非常用復水器」と呼ばれる炉心冷却装置がいったん自動起動したものの、津波到達の30分前に何らかの原因で一時停止したことがわかりました。東電は、運転員の操作が原因である可能性があると明らかにしました。
(中略)
それによると、地震発生直後の午後2時47分に制御棒が全挿入され原子炉が緊急停止。同2時52分に非常用復水器は起動したとみられます。しかし同3時ごろから原子炉の圧力が上昇に転じたことから、非常用復水器はいったん停止。その後、再び起動したとみられます。東電は停止の原因について、急激な温度低下を防ぐとした手順書にしたがって、運転員が弁を閉める操作をした可能性があるとしています。東電は会見で、この時点では苛酷事故を想定した運用をしていなかったことを認めました。
津波の第一波がきたのは午後3時27分ごろで、それまでに非常用復水器による冷却が一時停止していたことになります。一方、津波の影響で、原子炉圧力を示す計器の電源が喪失し、信号が異常値を示して記録紙が停止したらしいことがわかりました。





復水器を止めた「運転員」って誰よ? 
3月末に不幸なことに死体で見つかった東電社員2人の発見場所は、4号機のタービン建屋地下。地震発生当時、1号機に居て、死亡した人間はまだいないはずだから、事情聴取できるはず(しかし、東電は先日亡くなった復旧作業員(おそらく下請けの「協力社員」)の名前も公表していない……)。



これさぁ、つまり、緊急用の冷却装置が作動すると、安全に停止させる代わりに炉がすごいダメージを受けて、後々の修復作業や再稼動にものすごいカネと時間がかかるから、せっかくちゃんと自動作動していたものをわざわざ手動で止めちゃったってことなの?
で、そういったバカをやっちゃったことで、冷却機能を回復させるための猶予時間とチャンスを逃して、水素爆発に到った可能性があるってことなの?



ボヤだと思ってスプリンクラーを停止させたら全焼しますたテヘペロ、ってことなの?



こんな会社の株主と社債を税金で補償するとか、天地がひっくり返ってもありえないだろ。





川内原発:九電と反対派の市民団体、回答交渉 /鹿児島
http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20110517ddlk46040764000c.html

九電側は口頭で回答し、原発から放射線が漏れ出ていないか原発周辺で監視するモニタリングポストへの地震津波対策について「行っていない」と答えた。津波については「想定最高水位は3・7メートルなのに対し敷地は海抜13メートルある。被害は受けないと評価しており、東京電力福島第1原発事故を受け、国の指針が見直されれば対応する」などと従来通りの説明を繰り返した。

モニタリングポスト無しかよ! 今からするつもりもないの?
津波はともかく、地震対応はどうなの?



阿久根市:就任4カ月、西平市長に聞く 市民の利益優先に /鹿児島
http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20110517ddlk46010761000c.html

−−川内原発への対応は

西平市長 3号機増設については、安全性が確保されるまでの一時凍結を九州電力に申し入れるつもり。定期検査で停止中の1号機の運転再開についても、阿久根の意見を九電にはある程度、聞いてもらいたい。ただ1、2号機はすでに生活を支える電力供給源になっており、3号機増設とは別問題。また市としても防災計画の見直しを進め、原子力災害編も策定したい。

阿久根の新市長は原発容認派。



山側の鉄塔が倒壊=東電「土砂崩れで」―福島第1
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201105170060.html

福島第1原発事故で、東京電力は17日までに、同原発と変電所を結び、東日本大震災の影響で倒壊した鉄塔の写真を公表した。東電は「地震そのものではなく、土砂崩れで倒壊した」と耐震性上は十分だったとの見方を強調した。
倒壊した鉄塔は同原発から西に約400メートルの山側にあり、隣接する鉄塔は自立した状態を保っている。東電は倒壊した鉄塔は地震の揺れには耐えたが、周辺斜面の崩落に巻き込まれたとみて、他に同様の被害がないか確認を進めるとしている。 

4月に共産党の議員が国会で質問していたときには、地震で倒壊した可能性に触れていた。
しかし、地震じゃなくて土砂崩れだから落ち度はなかったって言いたいの?
子どもかと。
じゃあ、国も含めて甘ちゃんの制度設計しかしてなかった落ち度を認識して。



東電の賠償免責を主張=枠組み検討過程で、与謝野経財相
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011051700367

与謝野馨経済財政担当相は17日、閣議後の記者会見で、政府が先に決めた福島第1原発事故に関わる賠償枠組みの検討過程で、東京電力の責任を免除すべきだと主張したことを明らかにした。原子力損害賠償法は「異常に巨大な天災地変」による事故では賠償義務を免じると規定している。
政府がまとめた賠償枠組みは東電の無限責任を前提にしており、これと真っ向から対立する考え。経財相は被災者への早期支払いを優先するとして最終的に政府案を受け入れたが、会見では「(株主など)利害関係人から裁判所に言ってくる可能性は当然残る」とし、将来裁判上の争いになり得るとの認識を示した。

与謝野は増税のためなら何でもアリの命がけだな。
増税の根拠にするため、東電の賠償責任を免責するって、国民からさらに巻き上げるために国の借金を増やすってこと? 本末転倒してないか。