「アニメオタク」と指差されることの殺傷能力に比べれば「ゲームオタク」「マンガオタク」はスポーツチャンバラ程度(80年代後半当時)。


 PRちくまの最新号が出たので、前の号の続きとなる「オタク文化の現在 資本とハードでオタクを読む」を。その前に予め。こーいうご意見がまたあったりするかもしれないので断っとくけど、「文献」の「引用」が欲しいんなら自分でやんなさいねー、正確に「引用」した「文献」をコメントでもトラバでもメールでも何でもしてもらったらええしねー、義務教育やないんやからねー。




-「ガンダム」「ガンプラ」なんかを契機として運動能力とコミュニケーション能力に劣るイケてない生徒・学生が集まり出して「ヤマト」なんかの時代に比べてイケてないカルチャーとなったアニメに西部資本がお金を出してくれなくなった一方、細野ハルオミとかがBGMを担当した「ゼビウス」なんかは「ガンダム」にインスパイアされたものにもかかわらずイケてるものとして西部資本に取り上げられた。アニメにカネを出してた角川とバンダイは外向きの広報活動を怠っていた? 徳間は完全に内向きでファミリー向けはジブリonly。学研はさらに鋭角にコア層対象。八つ当たりすると西部資本がお金を出してくれなかったからアニメファンがハブされオタクパージの遠因に。

  • ガンダム」「ガンプラ」なんかを契機として運動能力とコミュニケーション能力に劣るイケてない生徒・学生が集まり出して「ヤマト」なんかの時代に比べてイケてないカルチャーとなったアニメに西武資本文化に代表されるイケてるサブカルチャーを取り上げるマスコミ媒体は見向かなくなってしまった一方、当時イケてるMUSICシーンのTOPに居た細野晴臣がサンプリング素材に選ぶまでになってた「ゼビウス」なんかは「ガンダム」にインスパイアされたものにもかかわらずイケてるものとして西武資本文化の紹介者として影響力のあった「朝日ジャーナル」の連載『若者たちの神々』や『新人類の旗手たち』にそのゲームデザイナーが取り上げられたりしていた。アニメにカネを出してた角川とバンダイは外向きの広報活動を怠っていた? 徳間は完全に内向きでファミリー向けはジブリonly。学研はさらに鋭角にコアオタ層対象。八つ当たりすると西武資本文化が「AKIRA」とかに“ジャパニメーションの萌芽”を見る眼がなかったから*1アニメファンがハブされオタクパージの遠因に。
  • 88年7月公開の「AKIRA」がもっとサブカルチャー陣営を取り込んでくれてたら、翌年の「宮崎事件」を火種としたオタクバッシングの過剰さを別の方向へ受け流すことも可能だったのかもしれないとまさ無いものねだり。「AKIRA」でさえ公開当時アニメファン以外は観なかったの?
  • 宮崎勤の部屋にうずたかく収納された「ビデオテープ」。アニメ・特撮は数えるばかりの本数だったにもかかわらず植えつけられたもの。これ、かなりのトラウマ、実際。今になっても「マンガオタク」「ゲームオタク」は自称できても「アニメオタク」を躊躇させる。3年半以上ブログやってきて[アニメ]タグをつくっていない(つくらない、つくれない)くらいには。
  • あー、FIREBOMBERのアルバムを見つかった時に言い訳してるザマを思い出してきて悶える。
  • REX11月号「ろりぽ∞」がタイムリー。「ただ/アニメや漫画が/好きだってことが/なんで悪いことになるのよ!!」。イケてない=悪の時代において、イケてないの象徴かつ最大ボリューム層が、その。
  • 例えば、ソノラマの「ハンターD」はOKだけど角川文庫*2の「ロードス」はNG。なぜならロードスのいずぶちゆたかイラストはアニメ絵だったから。TRPGを楽しんでる仲間内でさえそんな感じだったわけ。
  • ゲームはゲーセンや駄菓子屋に置いてある筐体でオタク・非オタク問わずにいっしょに遊んでた。
  • ガンダム」はそれでも、アニメ本編を知らなくても「ガンプラ」やスーパーロボット大戦がオタク・非オタク間で話題の共通項になりえた。共通項のありえないアニメへの人気の集中が溝を深めた。「パトレイバー」とか「ナディア」とか。……「ナディア」はサブカルチャー人気もあった?
  • 80年代後半当時はビデオの普及がまだ芳しくなかったのでアニメが手軽でなかったという論については、付け加えると、たとえあったとしてもそれは茶の間。家族の視線にさらされかねないわけで。ゲームはゲーセンや駄菓子屋なら親の目を逃れられた。あるいは自室にテレビまでは買ってもらえてもビデオまでセットで買ってもらえなかった。
  • だから、人前でアニメの話をできた「エヴァ」の登場は本当に画期的だった。サブカルという蜃気楼を生み出したにしても。




*1:修正前とだいぶ趣旨が変わってしまったような気もするが、こちらの揶揄の仕方のほうがしっくりいく感じなので。セゾン文化が廃れた大地に満開に咲いたオタク文化もいつかは萎れて、10年後、20年後にはどんな花が咲くのだろう。

*2:1巻と2巻の発売時点でまだスニーカーレーベルはなかった。