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- UFC初観戦。日本開催は10年以上ぶり。どこまで集客できるのか、ドキドキしながらさいたま新都心駅に着くと、乗車賃の清算コーナーに列ができる人ごみ。改札外は、水道橋のドーム公演くらいでしか見たことのなかった、「チケットゆずってください」の紙をもった人がちらほら(当日券を買わない理由はなんだろう)。天井の際の席まで、用意されていた分の9割は埋まっていた。UFC再来日、成功と言っていいんじゃないか。9:30過ぎに着いたため、ダークマッチ扱いだった「田村一聖vsヂャン・ティエカン」は観られず。
- 客の、少なく見積もって1割が、欧米系・アフリカ系・ヒスパニック系の外国人。もしかしたら2割近くがそうだったかもしれない。日本在住なのか、旅行がてら観にきたのか。国内系の総合の興行も、こんなに外国人率が高いのかどうかよく知らないのだけれど、プロレスでは1%あるかないかくらいなので、それ比べれば全然客層が違う。それでもって、聞こえてくる声援と野次の半分は、この1割〜2割弱の外国人からのものだった。岡見だったか誰だかの試合で、どこかの席からホエザルのようなシャウトが発せられると、それが全体に伝播していき、会場がサル山のコロニーのようになった。外国人はノリが良すぎるというか、興行の楽しみ方をわかっているというか。日本人がおとなしすぎるのか。
- ナマで観たオクタゴンは、後楽園ホールの南側最後部席よりちょっと遠いくらいの席から斜め見下ろしの視点で見られたお陰か、リングに比べてとても観づらいというほど観づらくはなかった。ただ、踏み台に載って四方に陣取ったテレビカメラマンは視界を遮る。いないで済ませられるならいないほうが絶対良い。あと、グラウンドの攻防は、ビジョンを参考にせざるをえないのだけれど、そのビジョンが視界斜め上45°くらいの高い位置にあったので、オクタゴンとの視線移動が面倒だった。
- 全試合を通して、1度か2度ほどしかブレイクがなかった。コーナーとロープが存在しない、ほぼ円形の金網を縦のマットのように使えるので、レフェリーの余計な合いの手が入らない。この点ではリングよりこちらのほうがいいし好みだ。
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- ライト級タイトルマッチ フランク・エドガーvsベンソン・ヘンダーソン
- 今日の外国人対決のベストマッチ。ヘンダーソンのバランス力、タックルで倒された後の立ち上がる力がすごい。エドガーの脇を狙ったミドルキックを、エドガーに手でつかまれ、そのままオクタゴンを半分くらい移動して、それでも軸がぶれない。体幹がとてもしっかりしてるんだろう。何ROUND目かで金網際にグラウンド状態で追い込まれると、下から突き上げた足裏がエドガーの顔にヒット。休憩でビジョンをみると、鼻柱がカットされてた。
- ほぼまともな打撃をもらわず、過去の試合通り計算されたテクニックでヒット&アウェイに徹したエドガーが、チャンププレミアムで防衛かと判定結果を待っていたところ、ヘンダーソンが王座奪取。エドガーのようなタイプ、好きなので、また日本で試合を観たいところだけれど。
- ライト級タイトルマッチ フランク・エドガーvsベンソン・ヘンダーソン
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- ジェイク・シールズvs秋山成勲
- 日本人勢では、今日のベストマッチ。秋山が、米本土のUFCで何度もファイト・オブ・ザ・ナイトを得たことが理解できた。ポイントになったのは、秋山の変形の大外刈り。1ROUND目、相手のパンチに合わせるタイミングで体を入れ、ものすごい高速で決めたあと、2ROUND目の序盤でも決めようとしてこれは外し、次にかけた大外は見事に決まった。それが、3ROUND目の後半でしかけた大外は、半身になった秋山にシールズが見透かしたように瞬発のタックルを食らわせ、グラウンドで背後を取られてしまった。それまでほぼ拮抗していたと思われるポイントが、このタックルからの背面展開でシールズ側に偏り、判定負けにつながった(らしい)。2ROUND目、大外で倒した後、うまく寝技にもちこめなかった(ジェイクもうまく立ち上がった)のが、惜しまれる。
- 入場時に一番大きなブーイングを食らっていた(というか今日もの興行で唯一人、ブーイングを受けていた)。試合中もブーがあったが、秋山コール、セイクンコールのほうが上回っていた。
- ジェイク・シールズvs秋山成勲
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- 岡見勇信vsティム・ボーシュ
- 1ROUND目終盤(2ROUND目だったか?)、岡見がこの日の興行で初めてみる完璧に近いマウントポジションから左右を打ち下ろし大興奮。ボーシュはラッパにすくわれる形に。が、次のROUND、いいのを一発もらった岡見に、ボーシュが左の掌で岡見の顔を横向きに金網へ押さえつけながら、岡見に見えない角度から右の拳でアゴにアッパーを3発、いったん離れてまた金網際で圧力をかけながら同じ手順でアッパーを3、4発。最後ので岡見が足元から崩れおちTKO。これは、重いミドルのパンチをアゴに6、7発も耐えた岡見によくやったというべきなのか。マウントポジションへの入りがあと30秒早かったら。まだスタミナは貯めていたと思うし、いいところまで行きながら外国人選手に惜敗をなめる日本人選手、という構図の見本のような試合を観てしまったという感覚。
- 岡見勇信vsティム・ボーシュ
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- 日沖発vsバート・パラゼウスキー
- 寝技対ストライク。寝技の日沖の独壇場に近い試合運び。パラゼウスキーのギロチンも金網をうまくつかって抜け出す。この日勝利した日本人ファイターではBESTの試合運びだった。
- 日沖発vsバート・パラゼウスキー
- コミックアライブ 4月号
- スーパーダッシュ&ゴー 3号
- 高畠エナガの読切3作目「猫又荘の食卓」が掲載。初単行本が4月に出るとのこと。