258日目。第1原発無保険へ。つか、それ以前に1,200億って額が茶番。

巻頭言は、本来は別のことに触れるつもりだったのだけれど、もうしょうがない、今回はこれに触れざるをえない。


悪役レスラーが同僚殴り意識不明 傷害容疑で逮捕
http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/211122034.html

傷害容疑で逮捕されたのは、悪役レスラーのTARUこと多留嘉一容疑者(47)とMAZADAこと正田和彦容疑者(36)です。多留容疑者らは今年5月、神戸市内で開かれた全日本プロレスの大会控え室で、仲間の悪役レスラーだった平井伸和さん(41)の顔を何度も殴り、急性硬膜下血腫にさせた疑いが持たれています。平井さんは一時、意識不明の重体となっていました。多留容疑者らは「生活態度が悪く、注意しようと思った」と容疑を認めているということです。

元全日「TARU」ら2人逮捕 暴行容疑で 兵庫県
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111122/crm11112220000034-n1.htm

平井さんは、その後の試合に出場したが、終了後に倒れて病院に搬送され、現在も重い記憶障害などが残って入院中。平井さんの母親が10月、同署に告発状を提出したという。

ヘイトさんいまだ…半年前「暴行」で逮捕
http://www.nikkansports.com/battle/news/p-bt-tp0-20111123-867324.html

1度は暴力をふるっていないとされ試合復帰した正田容疑者の逮捕で、被害者側との食い違いが明らかになった。


TARUの逮捕は、きつくはあったが、いよいよ来たか、という受け止め方でかろうじて踏みとどまれる。
「生活態度が悪」いから「何度も殴」ったという。言い訳しようがない。たまたま当たりどころが悪かったではすまない。罪はつぐなってほしい。
平井が重度の記憶障害で入院中。母親が刑事で告発。命をつないでいるとしても、母親の人にとっては最悪の事態に近しい。告発は妥当。きついが、十分に理解できる。


ショックを受けたのはそれらの点ではなく、MAZADAの逮捕。
なぜかと言えば、控え室で暴行事件が起きた時、そこに同席していたMAZADAは、全日本による調査の結果、直接の暴行に加わっていないと判断されていたから。それが、日刊スポーツが書いているように「食い違」っていた。
これは非常にまずいし、ショックが大きい。
全日本による調査が不十分だった、あるいは、仮にの話になるが、ワザと見逃した可能性さえも疑われる余地が出てきてしまう。
さらに、同じく暴行現場に居合わせた稔(田中稔)、KONO(河野真幸)も、本当に仮にの話になるが、MAZADAの暴行を目にしていたのにウソをついた可能性を疑われてしまいかねない。
県警が稔とKONOを逮捕していないということは、捜査過程で直接の関与が裏付けられなかったものと考えられるので、その可能性は非常に小さいとしても、「関与がなかった」と県警が公式に発表した訳ではないので、もやもやしたものは残る。
すでにMAZADAが謹慎期間を終えて、試合に復帰している点も、事件後にMAZADAをマットにあげた団体・興行の認識が問われかねない。自分は、9月のNOSAWA論外自主興行でMAZADAの試合を観ている。そこでは、まさか暴行事件に直接の関与があったなんて想像もしなかった。疑いは晴れたものだとばかり。しかしそうではなく、刑事事件の被疑者になるようなレスラーの試合をカネを払って観ていたのかと思うと、やはりもやもやしたものが生まれてくる。


まだ起訴されてはいないので、めったなことは言えないが、もし、自浄能力の欠如に情報隠蔽までが加わるとなると、本当にきつい。





11/23。

    • フレデリック・ワイズマン監督「基礎訓練 BasicTraining」(http://jc3.jp/wiseman2011/index.html
      • 渋谷ユーロスペースで13:00の回。
      • 1971年公開。「フルメタルジャケット」の元ネタなのかもしれないとか言われている、米陸軍新兵訓練センターにおける訓練の日々を追ったドキュメンタリー(二段ベッドの集められた部屋なんか、そのまんま)。71年ということは、当然、見事卒業の暁に送り込まれる先はベトナム。また71年という戦争末期に撮られているため、世間の反戦ムードを意識した言葉が、訓練を担当する上司、新兵から随所で聞かれる。
      • 新兵の入学式のようなものをやっている講堂会場に、訓練センターで一番えらい人が入場してくる時、なぜか生バンドで勇ましいマーチが流れる。日本の大学の入学式で同じことをやるかと言えばやらないだろう。
      • とりあえず行進させとけ、と言わんばかりに、とにかく行進のシーンが繰り返される。おそらく、編集で多めに入れたのではなく、常日頃からそうなんだろう。行進中は、フルメタのように、必ず歌付き。ガールフレンドと結婚式場に向かったら、そこに散弾銃を抱えたGFの父親が居て、しばらくした後、十数人の子どもに囲まれた生活を送っているという、意味不明の歌詞が印象に残った。まぁ、歌詞は韻を踏んでいれば中身はどうでもいいのかもしれない(統率の役に立てば)。
      • M16ライフルの使い方をレクチャーする兵卒が、途中で、ベトナムを意識しながら、人殺しの是非を問われても今の時点で答えは出せないがベトナムで殺されたくなければ自ずとそこでやることの答えは出る、的な議論のすり替えをうまいこと新兵たちに語りかけていたのが印象に残った。10代後半の新兵はころっといっちゃうのかもしれない。
      • 一方で、防火当番をさぼった罰で、懲罰房送りか軍法会議行きを選べと詰め寄られて、軍法会議で罪にあたらないことを証明すると応戦し、上司を追い返したりと、軍隊のシステムに染まらない新兵もいる。そこで、白人の上司に祖国への忠誠と奉仕を問われて、「あんたのいう祖国はオレの祖国じゃない」と黒人の新兵が言い返す。戦争末期らしいやりとり。
      • 米陸軍の歴史映画を観る時間で、「過去無配の米軍」と誇らしげに語る兵士の言葉が、直接的皮肉・意図を極力抑えた作風のワイズマン映画にしては珍しく感じた。
      • この「基礎訓練」公開と同じ年に行われた、ベトナム帰還兵による戦争犯罪・残虐行為の証言集会“ウィンター・ソルジャー公聴会”を取り上げたドキュメンタリー「ウィンター・ソルジャー」を合わせて観ると、ベトナム戦のビフォー・アフターが対比されてくると思う(「ウィンター」のほうは、ワイズマンのような所謂“見えないカメラ”視点ではない、オーソドックスな手法を取っているので、その点でも比較対象になる)。

   http://video.google.com/videoplay?docid=3846752822614629443#&fmt=22

    • フレデリック・ワイズマン監督「ミサイル Missile」
      • 渋谷ユーロスペースで15:00の回。「基礎訓練」に続けて。
      • 1987年公開。ミサイルはICBM、陸上から発射される大陸間弾道弾、つまり核ミサイルを指す。大統領の命令があれば、速やかに共産圏へ向けて核を発射する最終担当者の選抜過程・試験を追ったドキュメンタリー。
      • 映し出されているのは、モノホンの核ボタン管理センターではなく、その訓練課程であってナマの現場ではないため、言えば緊張感には乏しい。けれど、訓練で使われている核ボタン発射システムは実際のものと同じなので、そのリアルさは一見に値した。冷戦末期の核発射シークエンスは、訓練といえど、かなりの迫力。大統領の決断と共に送られてくる暗号を解読し、6桁のダイヤル式ロック解除システムに入力、2ヶ所の管理センターで予定時刻に同時に、カギ穴に入れた鍵(一般住宅のドアのカギと変わらないつくり)を右に90度回して2秒間待機、そして次々に核が発射されていく。ミサイル毎に設けられた発射を告げるボタンの列は、発射が終わった順にパネルに黒マジックで線を引いていく。
      • 選抜過程に応募してきた軍人の多くが、自己紹介時の動機の説明で、キャリアアップのために応募しました!的な言葉を発するのを観て、はー?という気分になった。なんなの、それ。核なのよ、核。24年前のキューバ危機を知らない世代なのか、それともゴルバチョフの雪解けがはじまって気が緩んでるのか。それが気持ち悪かった。
      • 訓練用の管理センターで、タバコの吸殻やジュースの空き缶が転がっているのを、掃除担当の部署から苦情で言われ、選抜担当者らが「確かに問題だけど、そこまで煩く言わなくても……」と会議で真面目な顔で話していた。いかにも大雑把なアメリカらしいが、核を管理するところでそれはどうなのか。
    • フレデリック・ワイズマン監督「パナマ運河地帯 CanalZone」
      • 渋谷ユーロスペースで17:30の回。「ミサイル」に続けて。
      • 公開年の1977年は、当時のカータープレジデントがパナマ共和国への運河返還条約を締結した年。したがって、運河管理会社の職員は、給与削減とリストラの兆しに危機意識を募らせ、ストや団交を行い、軍の家族の間で児童虐待が増加していたりと、きな臭さが高まっている。一方で、180分近くある映画の多くは、パナマに住む民間人、軍属ののどかな日常風景を追っていて、正直、たるいところも。ハサミ入れて、90-100分くらいに縮められるんじゃないかなぁ。
      • 映像によって印象に残るのは、軍とキリスト教が支配する、運河一帯の世界の狭さ。アメリカをイエスを讃えよ! それが180分近くの間、これでもかと繰り返されるので、何度かぐっすりいきそうになった。そこに辟易させるのがワイズマンの狙いだとしたら、まんまとのせられたことになる。
      • ラスト、戦没者を送る式典が終了した後、閑散とした墓地に、パナマ現地の人と思われる人たちがやってきて、式典参加者がいたのとは別の墓地に花を添えたり、掃除をしたりしているシーンが挿入されていた。米軍とキリスト教による救いの対象でない軍属=かつての戦争に米側で参加したパナマの現地人の人たちの遺族なのかもしれない。
  • 隣のスクリーンでやってた「サウダーヂ」がどの回も満員御礼状態の大人気だったので、観にいってみようか。


11/16。

  • 1万1,000円分ほどためたピンクレシートをジュンク堂で500円分の図書カードに交換。バッグは、特にプレミア感を抱かなかったので、見送り。


11/15。


11/11。


11/10。

  • 世界 12月号
    • 欧州ユーロ危機がかなりヤバイことがわかってきた。
  • 週刊読書人 11月4日号
    • 「〜はなぜ力道山を殺さなかったのか」の著者の人が、私情入りまくりだが熱いインタビューに応じていて、読みたくはなったものの、ノンフィクションとしては読まないほうがよさそうだなと。