本郷「欧風カレー プティフ」

 別にインドでもジャワでもスリランカでも、カレーはカレーじゃん、という人もいるとは思うが、ここのカレー屋のメニューは、庶民にも非常に納得しやすい、「これがヨーロッパなのかも」と思わせるような、アイテム、料理の仕方になっている。
 カレーはもちろん、それ以外の用途がありえない、あの靴の底を取って逆さまにしたような入れ物に入って出てくる。ご飯の上には、レーズンが3粒。個人的にはカレーにレーズンは許せない性分で、他人の家で和製カレーにレーズンが乗っていようものなら、皿の横によけてスプーンの背中で潰してやるが、欧風なので許容する(それに大きさも小さくて、カレーとまぜて食べれば気づかないし)。それと、別皿で、ふかしたじゃがいも、バター添え。これが、なんとなくドイツを感じさせるようでいて、アイルランド?という人もいるかもしれない。カレーは野菜などを摩り下ろしてるようで、後入れのメインの具以外は原型をとどめない。色は真っ黒。
 でも、メニュー表の名前は、いたって日本。今日は「えびカレー」(850円)。
 甘口、中辛、辛口から選べるので、中辛を。小えびは生臭くなく、歯ごたえもあって、おいしく頂く。
 ほかに「薬膳カレー」「黒豚コーロカレー」「ラーメンカレー」といった、欧風の前提を無視したメニューを揃えた、宅配までしてくれる、庶民派な欧風。そんな店。