「精子提供匿名で」9割 非配偶者間人工授精で開示の動きに壁

 http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20050509/eve_____sya_____008.shtml

厚労省の生殖補助医療部会は2003年にまとめた報告書で、15歳以上の子供に「自らの出自を知る権利」を認め、希望に応じ「遺伝上の父」の氏名や住所を開示すべきだとした。しかし法整備は異論続出で宙に浮いており、調査結果は今後の論議に影響しそうだ。

「あなたの提供により生まれた子が、会いに来る可能性があるとあらかじめ話されたら、提供しなかったか」との質問には、66・7%が「提供しなかった」と回答。
理由を書いてもらうと「将来の自分の生活や家庭が脅かされるので怖い」「子供に何らかの責任を取らなければと感じるから」「自分と会うことで、子供とその家族の関係が変化してしまうのが怖い」などがあった。

子供が遺伝上の父親を知りたいと思うことについて「人情で仕方ない」(66・7%)と理解を示しながら、「子供の当然の権利」との回答は18・2%にとどまった。自分の情報は「何も教えてほしくない」(45・5%)がほぼ半数を占め、「髪の毛の色や身長、体重」「性格や嗜好(しこう)」など個人を特定できない範囲のものでも、80%近くが情報提供に難色を示した。

 記事の補足で「国内では1948年に慶応大病院で初めて実施され、1万人以上が生まれたとされる。」とあるとおり、実際、慶大の学生がよく精子の提供をしているらしいことはあたかも都市伝説的に知られていたりなかったりする。



 非モテ自認のムサ男でも、慶大に入れば、自分の子孫を残せるかもよ!
 
 

 ……という冗談はおいといてだ。
 
 不妊治療する女性が母体内に戻さなかった未受精卵、つまり端的に言うとあまった未受精卵を、研究目的だから、あるいは別の女性の不妊治療用に提供するのとは違う意識が働いてそうだ。男の精子提供には。1月に1個の女性と、1日数発OKの男では、明らかに。
 
 なぜ、精子提供をするのか? という質問項目もおそらく設けてあると思う。今回のような、何故自分が提供したことを知られたくないのか?という質問に対する回答よりは、何故自分であることが知られないで済むのなら精子を提供するのか?が、知りたいところだ。

 1発数億匹のうちの1匹が、たまたま人間になった。そのくらいのものに対して責任は負えないということか? 1日何発でも提供できる程度のものだから、軽い気持ちで提供できる?

 また、慶大の学生の精子なら「安心して使える」という思考を働かせる女性不妊治療者や夫婦がいるなら、何故そう思うのか?



 やはりある意味、根源的な感想として、どうにもね、気持ち悪いアンケート結果が出たもんだな、と思う。あらかじめ薄々分かるような結果だったとしても。そして、自分も紛れもない男であるだけに。