また倒産だよ……。

 http://www.shinbunka.co.jp/news/2005/05-12-13-news.htm

12月13日午後1時半、債権者説明会を神田駿河台の本社で開き、井上洋二会長の不在のまま、藤原賢治社長や弁護士が任意整理していく意向を説明した。
藤原社長は事業継続が困難になった理由について、「これまで全雑誌の平均返品率が42〜43%で利益はトントンだったが、今年に入って49%に増加し、かつ広告収入の減少などもあり、急激に経営状況は悪化したため」と説明。
11月末までの負債は社員の退職金・印刷費・原稿料・編集外注費などで約5億8000万円、銀行借入など約5億円の合計10億8000万円に上る一方、資産は取次会社への売掛金残高が5億3900万円、広告収入の回収可能金3228万円などあるが、「市中在庫の返品を差し引いた資産合計は3億円くらい」と報告した。
自社物件の売却については購入時の借入金が3億5000万円、購入額が3億1000万円で、売却額は1億6000万円と帳簿上2億の売却損となっている。
さらに、編集プロダクションなどの債権者は連載作品などが途中でストップして今後の収入が見込めないことから、「他誌に掲載しても構わないか」「作品の既得権はどちらにあるかはっきりさせてほしい」と詰め寄るシーンもあった。
同日は結局話し合いはつかず、「今年11月以降の取引先への負債も含めた全債務を洗い出し、早急に債権届出書を発送する」と藤原社長が約束。来年1月下旬にもう一度説明会を開催することを確認して、終了した。

 もう「利益はトントン」って説明を言い訳に使うのは紛らわしいから止めにせんかなぁ……。まとまった利益なんか到底出てたようには思えない。返品率のアップや広告収入の減少が数%あっただけで、均衡がすぐにマイナスへ崩れるような状態は、「かつかつでやってた」それとも「なんとか赤字は出さずに済んでた」くらいが適当なところじゃないの。


 例によって「日刊漫画屋無駄話」(12/9)(http://www.linkclub.or.jp/~mangaya/nikkann.html)からだが、

平和出版の倒産で被害を受けた編プロ、KIYO出版、海鳴社の負債は、ン百万単位どこじゃないとの説。凸版印刷図書印刷、ちょい規模は下がるが、光雅製版、公栄社と違い、蒼ざめた馬を何頭も見てるはず。まだ手広くやってる大手編プロだから救いもあるが、漫画屋なら夜逃げ必至。

編プロが詰め寄る気持ちも類推できるところ。


 2億の売却損が出てるという自社ビルは、「日経ベンチャー経営者クラブ――12/09 平和出版(株)」(http://smallbiz.nikkeibp.co.jp/free/RASHINBAN/20051208/106519/)の中にある、

しかし、平成7年11月に5階建の本社ビルを購入したことから借入負担が高まり財務バランスを崩していた。さらに、近年は大きなヒット作に恵まれず厳しい資金繰りが続いていた。このため、今年11月7日旧本社不動産を売却、さらに雑誌の版権なども売却し、売却代金は債務圧縮と資金繰りに当てていた。

のことなのだろう。やっとの思いか見栄のほうがあったのか、そのあたりのことは知らないが、ともかくせっかく買った自社ビルを2億の売却損を出しても売らなければいけないほど1億数千万の現金が欲しい状況だったのだろうか。*1
記事の最後で、

なお現在、取引先と交渉中だが、関連会社で営業継続する方向と破産手続を含めて検討中としている。

とあるが、これは会社概要のキャッシュにある、公友社のことなのだろう。
 3年前に不健全指定をくらってるらしいのだが、なぜ創業が今年の10/1になってるのかは不明。別会社を新しくつくって旧公友社の事業を移したとか?


 つーか、エロマンガ単行本リスト(http://www.megahit.co.jp/comic/heiwa-s/heiwa00.htm)を見ても、買ってる単行本が一冊もなかった。まだまだだな……(何がだ)。

*1:固定資産税の負担解消や減損処理の必要なんかもあったのかもしれないが。