今月のシリウスKC

今月は以下の2冊。雑誌を毎号読む限り、「怪物王女」は2巻目あたりからなら、買いになってくる成長ペース。「龍眼」は、まぁ、買って損したと思う人はほぼいないだろうが、今のところ特にプッシュするほど入れ込んでもいないし、ほっといても単行本から人気が出てくるだろう作品なので。



幽霊旅行代理店ソウルメイトツーリスト 1

幽霊旅行代理店ソウルメイトツーリスト 1


 ……なんで書影が出ないかな。そうすりゃ眼鏡っ娘添乗員の表紙で誰も彼もイチコロだろうに。柔らかなふわふわ癖っ毛というのもポイントが高い人は多かろう。とにかく立ち読みできる本屋だったら143Pの最初の大ゴマを一目見てレジに走れと言いたい。


ぼくと未来屋の夏(1) (シリウスKC)

ぼくと未来屋の夏(1) (シリウスKC)


 シリウス連載作品では「電波少女蘭」と同様に児童文学原作マンガの初単行本。未来屋を名乗る頭の回転の早そうなうさんくさい居候の大人と、街の学校の森の秘密を解いていくひと夏。特に、第6話「未来屋と自由研究」の話は、描かれる夏休みのある一日というその雰囲気が非常に心地よくノスタルジー。自由研究の題材に悩んで、休みの日に出会う自分より背の高い普段着な委員長(短髪黒髪女子)、友人から好きだという一つ下の学年の女子の話をされ、昔遊んだ秘密基地の鉄塔で昼寝をし、夜は自宅で未来屋と噂の森の秘密に挑む作戦を立てる。思わずいますぐ網戸で寝たくなるくらい。読んでいると、窓の外から虫の声が聞こえてくるような、そんな空気感が漂うのである。