少年シリウス 3月号

今月号は表紙(http://www.sirius.kodansha.co.jp/)がかなりカッコよかったので感想を書いとこうと思ってたのを伸び伸びにしていた。それでは遅まきながら。




表紙・巻頭カラー「ロボとうさ吉」

ロボ君が6頭身キャラへ華麗に変身。ジャックハンマーと同じ手術を受けたらしい。父親代わりだった博士のホログラムと最後の別れ。盛り上がるはず……なのだが、数話前にやったオブト大佐視点の過去話と半分くらい回想シーンがかぶるので、また同じ話を見せられた感じも。大佐が指揮する軍から逃げ出すと同時に、地球圏を離れて別の宙域へ旅立つロボとうさ吉でありました。そーいうプロログの終わり、という雰囲気は出てたのかな。ところで、6頭身ロボにまた別の人気がでそうな気配。やんちゃ坊主のまま外面だけがアッシュ・リンクスといった風。

新連載・巻中カラー「夜桜四重奏(ヨザクラカルテット)」(ヤスダスズヒト)

これがマニア向け路線の第一歩なのか。絵は達者で女の子は可愛い。ミニスカニーソックスの蹴り上げパンチラ未遂や、銃弾の雨あられを空中で静止させるメガネ娘や。この手のカラーがこの作品の後に続かれてもそれは自分がシリウスに期待しているものとは違うので困ってしまうが、この1話目は素直に楽しんだ。

巻中カラー「ソウルメイトツーリスト」

全裸でノビをするプロポーション抜群の姉さんより、ナイペタの眼鏡ヒロインのバスタオル姿の尻のほうが、断然エロいのだなあ。ストーリーは箸休め的で他愛無い。単行本発売御礼って感じ。

「ZeRoNの火蓋」

うーん、特に話が動かなかった。伏線も特に意味深には張られなかったし。画面の情報量は多いし、1話分に数度出てくる見開きの印象的な使い方は毎回ぐっとこさせられるのだけれど。これからも牛歩なのかな。

「魔法使いのたまごたち」

なんつーかね、雑破の原作は、とことん自分とそりが合わないことが分かってきた。単なるいい話じゃん! いろいろ想像妄想させる深みがない、と言い切ってしまおう、抽象的だが。ひぢりれいの画力がもったいないわ。

「Dear Monkey 西遊記

テンテンと旅を共にして袂を分かつことになったほうのゴクウとその仲間がいない話が続く。なんのかんので頼もしかった仲間がいない焦燥感が読んでて息苦しい。あるいはテンテンの物語なので、こういう展開はありなのだろう。

怪物王女

もう、認めてしまおう。吸血鬼少女が出てきたあたりから、確かに面白くなってきた。それまでは歯牙にかけてたまるかという感じだったが。ヒロインの王女の内面の一部を代弁し、対比できる吸血鬼少女の投入は正解。しかし、主人公の主体性はますます必要なくなってきてしまっている。でも、面白いからいいのか?

「もえちり!」

今号は、かつてとった杵柄、なつかしの「妹選手権」風4コマ。アニメネタ、(性)犯罪ネタは、そのかつてのほうで読み飽きたかもしれない。

「海の人」

最終回。……。あじす・あべば方面に結び付けたからって納得しない。
これで、もともと短期集中連載っぽかった作品を除いて、創刊号からの打ち切り作品は3本。3本ともストーリー途中で未消化であっても、構わずすぱっと打ちっている印象がある。好きな作品は、看板作品っぽいからなどと勝手に安心せず、アンケートをきちんと送ろう。



次号は、創刊前から予告のあった「銃姫」のマンガ版が開始。意外だったのはシリウス新人賞出身の作家を起用してきたこと。一文字蛍という新人(http://www003.upp.so-net.ne.jp/shipirka/)。同人出身らしい。「龍眼」「ロボ〜」もコミティアからの登板で人気を博している。編集部に勝算ありか。何にせよ期待。