GW中にBROTHERSISTERにBABYがBIRTHしたわけだが。

 病身の妻が無理をして産みその後亡くなってしまった失意から逃れる意味も込めて蝶よ花よと溺愛していた娘が、どこの馬の骨とも知れないチンピラと駆け落ちして遠い北の港町でもうけた子供を、15年くらい経ってやっと探し当てしかしすでに娘は内職続きでこの世を去っておりでは子供だけでもと無理矢理になんとか自分の元に連れてかえろうとする、羽織袴で恰幅のよろしい成金親父の気持ちが、今、なんとなく分かってきた。



 流れる血の半分は、憎たらしい人間のそれが入っているんだとしても、自分に流れるのと同じ血を受けついだ命が新たに誕生するというのは、それだけですごい高揚するというか、何か決定的なものがある。自分の何%を受け継いだとか、そういうの関係ない。実際にBABYを前にしたら、身震いするのではなかろうか。下のほうに年の離れたイトコやハトコが何人何十人生まれようが、それとは明らかに違う。いや、当たり前なんだけれど、なんというか、いくら年が離れてようと自分とは並列の関係にあって、それは意識の深いところで対等に接っしようとするんだよな。別の言い方をすると、平行の関係であってあくまで繋がってはいない感じ。でも、直列の血が産まれた。凡庸だけれど、未来に繋がる、とはこういうことか。