「自主的な」という名の下の弾圧が始まる。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061225-00000049-jij-soci

警察庁の「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」(座長・前田雅英首都大学東京教授)は25日、子供を性行為の対象とする内容のコミックやゲーム、アニメについて、誤った認識を助長し、犯罪を誘発する可能性があるとして、関係業界の自主審査や販売規制などの対策強化を求める最終報告書をまとめた。
特に幼い子供を描くポルノコミックが、同人誌の即売会やインターネット上で多数販売されている現状に懸念を示した。同庁は報告を受け、業界に取り組みを求める。 

出版社から発売されている商業誌・本のみならず、「同人」をも、しかも即売会での販売さえも自主規制を求めている点からも、何様!という怒りがふつふつと湧き上がるのを抑えきれない。


あと、おそらくミスリードを招くことを承知で確信犯的にこの記事は書かれているのかもしれないが、「児童ポルノ」に、被害者が実在しない架空の想像物である絵や文章などは含まれない。






  • バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守るために最終報告書

 http://www.npa.go.jp/safetylife/syonen29/finalreport.pdf

第4 子どもを性行為等の対象とするコミック等について*20


1 子どもを性行為等の対象とするコミック等の状況現在、制作・販売されているコミック、ゲーム、アニメなど(以下「コミック等」という)の中には、18歳未満と受け取れる子どもに対する性行為等を扱っているものが存在するが、とりわけ小学生と受け取れるような子どもに対する性行為等を描写しているものもある。*21
これらの中には、子どもに性行為を強いるものにとどまらず、子どもが多数の成人男性に輪姦されているもの暴力的・屈辱的な性行為を強いられているもの被害に遭っている子どもがこれらの行為を楽しんでいるかのように肯定的に描写したものなど悪質性や反社会性の高いものが見られる。
また、これらの中には、内容だけでなく、表紙等にも子どもを描写し、子どもに対する性行為等の描写が含まれていることを示しているもの、さらには、子どもに対する性行為等の描写そのものを表紙等に描いているものまでみられる。

<子どもを性行為等の対象とするコミック等の例>
○ 体操着姿の女児が性器に性具を押し付けられている描写、同女がお金の代償にこのような行為を許容するかのようなコメントが表紙にまで掲載されているコミック
○ ランドセルを背負った女児が通学電車の中で周囲の成人男性から痴漢の被害を受けたり、学校内で複数の生徒に性行為を強いられ、同女が次第にこれらの行為を楽しむようになっていくようなストーリーのコミック
○ 高校生の男子が小学生の女児と結婚し、同女やその付き人である中学生の女子と様々な場面において性行為等を繰り返すようなストーリーのゲーム

言うまでもなく、同意があっても13歳未満の者と性行為をすれば強姦罪に問われるものであり、また、18歳未満の者に対する性行為は都道府県の青少年保護育成条例の淫行処罰規定に該当しうるものである。
表現の自由は最大限尊重されるべきであるが、18歳未満と受け取れる子どものみならず、13歳未満と受け取れる子どもまでも性欲の対象とし、犯罪行為を肯定するコミック等が社会に広まることは憂慮すべき事態と言わねばならない。
加えて、このようなコミック等の状況を多くの大人が認識しておらず、これらが社会にもたらす弊害について十分議論することもなされていない。
リアリティの世界で「子どもを性の対象としてはならない」という誰もが認める規範を揺るがしかねない現状に、大人社会は子どもを守るという観点で、もっと敏感に対応していくべきものと考える。



 *20 本報告書では、子どもを守るという観点から、子どもを性行為等の対象として表現しているものについて取り上げており、いわゆるわいせつ性の観点からアダルトコミック等一般を問題としているものではない。
 *21 流通しているこれらのコミック等の全体像については、数人単位で構成されるグループなど様々な主体によって制作・販売されているため、把握は困難である。

2 子どもを性行為等の対象とするコミック等がもたらす弊害


子どもを性行為等の対象とする内容が含まれるコミック等がもたらす弊害については、描かれ方等によって程度の差はあるものの、子どもを性行為等の対象とするコミック等に日常的に接した者が現実世界で次のような影響を受けることが懸念される。
・子どもを性行為等の対象として認識すること
・子どもに対する性行為等は社会的に許容されているものだと肯定的に認識すること
・子どもが性行為等によって喜んでいるなどと認識すること
・子どもに対する性行為等を模倣したくなること
なお、コミック等の中だけの世界の話だという意見もあるが、これらのコミック等を見たことによる影響が指摘された性犯罪の例もあり、このような事例が更に広がっていくことが懸念される。
さらに、これらのコミック等が他の書籍等と変わらない扱いを受けて販売されることにより、この種のコミック等がさほど反社会的なものではないといった認識が広まることも危惧される。

<子どもを性行為等の対象とするコミック等の影響が指摘された性犯罪の事例>
○22歳の男が女児を誘拐した後に切り付け、緊縛して放置した事件
コミック誌の内容を参考にして、小学校低学年の女子ならナイフ等の刃物で脅せば自分の意のままに陰部を見たりして性的欲求を満足させられると考えるに至り… 、」「被害者の裸を見て、コミック誌に女の子の身体に針を刺す場面があったのを思い出し、被害者をもう少し弄ぼうと思って、安全ピンやカッターナイフの刃を使って同女が怖がる様子を見て楽しんだ(地方裁判所判決より) 」
○36歳の男が女児を誘拐し、わいせつな行為をし、殺害した事件
「被告人は…高校2年生のとき、小さな女の子にわいせつ行為をするという内容のビデオテープ*22 をみてからは、女児に対しても性的興味を抱くようになり、高校3年生の夏休みには…小学生の女児にわいせつ行為をして快感を覚えていた(地方裁判所」判決より)
3 子どもを性行為等の対象とするコミック等への取組の現状と新たな課題
(1)警察による取組の現状
こうした状況に対し、警察では、刑法第175条(わいせつ物頒布等、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(いわゆる「児童ポルノ禁止法、青少年保護育成条例等、既存の法令を駆使して取締り」)を行っている。しかし、次のような制約等もあり、対応には限界があると言わざるを得ない。
① 刑法第175条わいせつ物頒布等においてわいせつ物の頒布、販売、公然陳列は罰則の対象とされているが、この場合の「わいせつ性」は司法機関において極めて厳格に判断されており、性行為等を描写したコミック等が必ずしも該当するものではないこと(なお、こうした「わいせつ性」の判断には、描かれている対象が「子ども」であることについても特段の配慮はなされていない)
② いわゆる児童ポルノ禁止法では、児童ポルノの提供、提供目的の製造、所持等が処罰の対象とされているが、実在しない子どもに対する性行為等を描いたコミック等については、児童ポルノ禁止法の対象外であること

このように、現行の法令に基づく警察の取組だけでは、現状を変えるのに十分ではないと考えられる。



 *22 当該ビデオはアニメであった。

ウ  コミック


コミックのほとんどは、何の制約もなく制作されている。そのため、子どもを性行為等の対象とする内容を含むコミックが相当数制作されている。また、子どもを性行為等の対象とする内容を含むコミックのうち、都道府県の青少年保護育成条例により有害図書として指定されるものは一部に限られている。*25
なお数人単位のグループで制作されるコミックいわゆる同人誌は専門店や即売会において販売されている。このようなコミックの中には子どもを性行為等の対象とする内容を含むものがあり、全体像の把握は困難であるものの相当数が制作・販売されている。
このように、業界団体の自主規制については、一定の効果が表れていると考えられるが、自主審査を経ずに制作・販売されているコミック等も多数存在するなど、限界が示されており、十分とはいえない状況にある。



 *25 地方公共団体において青少年保護育成条例に基づきコミック等を有害図書と指定する際、子どもを性行為等の対象とする内容を含んでいることについて特段の考慮が基本的になされていない。

(3)新たな課題:インターネット販売


さらに、インターネットの発達に伴い、新しい状況が急速に進みつつある。現在、インターネット上では子どもを性行為等の対象とする内容を含むコミック等が公然と販売されている。その全体像の把握は困難ではあるが、アダルトDVD等の専門の販売サイトのみならず、大手書籍販売サイトでも一般の書籍と同様に、子どもを性行為等の対象としたコミック等が販売されている。
平成18年11月、アダルトコミック等を総合的に取り扱っている大手書籍販売サイトの販売状況を基に実施した、警察庁のサンプル調査によれば、アダルトコミック約9,000件の3割が表紙等から子どもを性行為等の対象とするコミックではないかと推測され、さらに、ランドセル等の描写から小学生以下と受け取れる子どもを性行為等の対象としているものも相当数販売されていることが推測される。また、子どもを性行為等の対象とするコミックの割合は、ゲームやアニメにおける割合よりも多いと推測される状況にある(表3。)
このほか、大手のインターネット書籍販売サイト6社について、小学生以下と受け取れる子どもを性行為等の対象とするコミック5誌についてサンプル調査したところいずれのサイトでも販売されていることが確認されたなお審議の過程でこれらの6社からヒアリングを実施しようとしたが、いずれの社も出席していただけなかった)

このように、子どもを性行為等の対象とするコミック等が、インターネットを通じて販売される状況が進展することについては、次のような形で、その弊害を全国に拡大するという新たな問題を生ぜしめることが懸念されている。
① これまでは一部の書店等でしか購入できなかったものが、インターネットを通じて、全国各地で容易に購入可能となること
② 現時点ではインターネット上の年齢確認が自主申告となっている(サイトによっては申告すら必要でない場合もある)ため、18歳未満の者でも容易に入手できること
③ コンビニ等での決済が可能であるため、クレジットカードのない者でも購入ができること。また、コンビニ等での引取りが可能であるため、身内等に知られることもなくさらに中味が分からない形で梱包されるため店員に知られることもなく、心理的に買いやすくなっていること。なお、インターネット販売において、サンプルとして提供されている画像等の中にも過激なものがあり、子どもに影響を与えているという指摘もある。
有害図書指定され、書店で区分販売されているようなものでも、一般図書と同様に入手可能となり、有害図書指定という条例の仕組みが形骸化するおそれがあること

以上のように、13歳未満と受け取れる子どもまでも性行為等の対象とするコミック等が多数制作され、インターネット上で公然と販売されている問題に対して、業界団体では何らの対応もなされていない状況にある。

4 取組の強化に向けて


これまで述べてきたように、インターネット社会の進展に伴い、13歳未満と受け取れる子どもまでも性行為等の対象としたコミック等が公然と販売されており、大人だけでなく、子どももこれらの入手が容易となっている。
大人社会として、このような現状を放置すべきではない。そこで、次の諸点につき、緊急に対策をとることが必要である。

(1)子どもを性行為等の対象としたコミック等が公然と販売されている状況について社会全体が危機感をもって認識を共有すべきである。
子どもを性行為等の対象とするコミック等が多数制作され、公然と販売されている状況やその危険性について、社会全体が危機感をもって認識を共有すべきである。その際、これらのコミック等の視覚的刺激や誤った性情報により、子どもが性犯罪の対象となり得る危険性だけでなく、子どもたちの健全な育成、とりわけ性に関する正しい知識を学んでいく上で有害であることを考慮すべきである。このようなコミック等の氾濫状況について、適切な方法で、広く情報を収集・提供していく必要がある。そして、現状についての社会的な議論を喚起していく必要がある。

(2)子どもを性行為等の対象とするコミック等が社会に与える悪影響についての調査・研究の蓄積とともに、これらへの対応の在り方について専門的な検討を進めるべきである。
① 子どもを性行為等の対象とする内容を含むコミック等の広がり状況、これらのコミック等についての社会全体の認識、これらのコミック等が現実社会の子どもの安全をどの程度脅かしているのかなどについて、調査・研究が蓄積されていくことが望まれる。
② 子どもを性行為等の対象とする内容を含むコミック等の対応のあり方については、表現の自由の保障とのバランスを勘案しつつ、子どもの人格の尊厳や安全を確保するとの観点で、制作・販売等に関する大人側の良識や節度ある対応を促すなどの具体的な手法について検討されるべきである。

(3)子どもを性行為等の対象とするコミック等について、業界団体等は、自主審査等の取組を更に進めるべきである。
① 現在、ソフ倫パソコンゲームについて行っている自主審査と販売規制については、子どもを性行為等の対象とする描写に対する取組として一定の評価ができる今後ソフ倫にはより精緻な取組が求められるとともに他の業界団体においてもできる限りこのような取組を進めていくべきである。
② 子どもを性行為等の対象とする内容を含むコミック等の制作を全面的に規制することは困難であるとしても、描写されている行為が刑法等に触れる行為であることを閲覧者に絶えず想起させるような措置を緊急に検討すべきである。

(4)子どもを性行為等の対象とするコミック等を子どもに売らないための対策を強化すべきである。
① インターネット上のコミック等の販売サイトは、子どもの年齢確認に十分な保障がなされない現状では、一見して子どもを性行為等の対象とするコミック等であることが疑われるものについてはサイト上から削除すべきである同様にこれらのコミック等のサンプル画像も削除すべきである同人誌等の即売会等についても、イベントの主催者に対し、子どもを性行為等の対象とするコミック等を18歳未満の者に売らないための対策の強化を求めていくべきである。
地方公共団体において、青少年保護育成条例に基づく有害図書指定をする際、子どもを性行為等の対象とする内容を含むコミック等の危険性を十分考慮すべきである。
③ 子どもを性行為等の対象とする内容を含むコミック等に18歳未満の者がさらされることのないよう、地方公共団体、PTA、地域、ボランティア団体等による保護者や業者への啓発活動等の取組を促進するべきである。




 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/news/648/1166624720/

1 :まとめwiki管理人:2006/12/20(水) 23:25:20
警察庁の『漫画・アニメ・ゲーム表現規制法』検討会問題まとめ @Wik』管理人です。
http://www11.atwiki.jp/stop_kisei/


来るコミケ71で、「バーチャル研究会」問題の告知チラシを巻く予定です。
そこでチラシの配布をして下さるボランティアを募集いたします。


チラシ配布予定日・12月28、29、30日
配布予定時間・17:00〜19:00


参加して下さる方は希望の日にちを指定の上、参加希望とお書き下さい。
集合場所・時間については後日お伝えします。

告知ですので常時ageでお願いします。

 手伝うかな。






 http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/plusone.html

エロマンガ is Dead(or Alive)special issue 2007」


伝説のイベント、再び開催! 永山薫 著『エロマンガ・スタディーズ』刊行を記念して、かつて、そして現在のエロマンガ、次代のエロマンガ状況を語る!


【出演】永山薫(評論家/『エロマンガ・スタディーズ』著者)、山本夜羽音(漫画家)、伊藤剛(評論家/『テヅカ・イズ・デッド』著者)、ほかゲストあり! ※延長戦(ALL NIGHT)の可能性あり


Open18:30/Start19:30
¥1000(飲食別)
※当日券のみ

開催は来年の1/31(水)。
ほぼ確実に行くけど、警察庁が今後、エロ出版社にどこまで自主規制の圧力をかけてくるかによっては、去年の8月の時みたいに、規制の現状とそれへの対抗策中心の集まりになる予感。