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  • 少年シリウス7月号
    • 読切「永遠図書館」(赤星治人)
      • 見習い未満少女のちょっとほんわかステップアップ成長ストーリーと思って読み始めたら、これは人間の話じゃねー、神々のステージの話だ。“永遠図書館”は、不特定多数の利用を想定した開架式の図書館じゃなくて、超長期保存を前提とした大規模データ管理センターの一種。で、“焼灼”によって作られる本が、フィクションなのか、数いる生身の人間の一生をトレースしたノンフィクションなのか、読んでてはっきりしないんだけど、後者のように見える本についてのシーンで、見習い少女同士がキャーキャー言い合いながら、その故人の記憶に「コレクション価値」としての多寡をつけるような会話がされているのが、ひっかかる。“焼灼”という仕事が、そういった好悪によって無邪気なランク付けが許されるような仕事に、思えないから。画はもうかなり達者で、その点では読ませるので、別の読切をまた読んでみたい。
    • 前編「外道丸」(雨音たかし)
      • 酒呑童子伝説をモチーフにした、童子の息子である半人半鬼の外道丸と、“滅鬼衆”を名乗る源頼光の一団との因縁BATTLEストーリーの前編。画とか構成とかセリフ回しとか、もう拙い箇所が至るところにアリアリなんだけど、ラストで、頼光が何故にかつて退治した童子の息子を執拗に追い回すのか、という過去の因縁を明かすシーンで、驚くほどぎゅっと話が締まった。前編の主役は完全に頼光。ゲッサンの「マコトの王者」(福井あしび) でも似たような印象を持ったけど、新人の読切は、ときたまこーいうざっと見の外面で測りきれないパワーを秘めている場合があるから、だから面白い。ところで、229ページの4コマ目が漫★画太郎なのは、笑わせるためにワザとなのかな。
    • 集中連載「へる↑↓てん」(モトエ恵介)
      • うーん、主人公のワガママ振りがちょっと小物臭い。突き抜けていないので、本当にイヤなヤツになりかけてる。あと「うるせえバカ」の後の理由付けは、別に深い考えとかじゃなかろう、と。リアリストってツッコミで釣り合いがとられていないので、なんかモゾモゾする。
    • 「乱飛乱外」(田中ほさな)
      • "逃げろ"のダイイングメッセージは、(図りごとを企んでる)お師匠様から逃げろ、という意味のように思えてきた。
    • 怪物王女」(光永康則
      • すいません、因縁的なところがよく分かりませんでした。次号以降で、系統樹を図かなんかで入れてもらえると、助かります。コミックスのほうにはあったりするの?
    • 「ゆうやみ特攻隊」(押切蓮介
      • "だしゃあッ!"って感じですね。BATTLEマンガとして読めるので、怖いのがちょっと苦手な日も安心。敵役のブラコンおねーさんも、飛び出しナイフは目くらましでトドメは暗器の毒針、という卑怯さが心底素敵。自分の中では「餓狼伝」と同じ系統樹に連なってます。
    • 夜桜四重奏」(ヤスダスズヒト
      • とりあえず動くことが大事、って場合じゃないのです。今は、もう。
    • マコちゃんのリップクリーム」(尾玉なみえ
      • マコちゃん、おそろしいこ!
    • XBLADE」(士貴智志ほか)
      • ヨグ=ソトホートですよね?
    • 将国のアルタイル」(カトウコトノ
      • 史実上のイエニチェリがそーいう役割も兼ねていたかどうかはよく知らないのだけど、どうやらすんでのところで貞操の危機を免れたらしい、マフ君。強いて言えば、マフ君のアゴを掴んだバラバン将王の左手が、さらにマフ君の胸元を引き裂いたところで、キュロスの機転がピンチを救うみたいなサービスシーンがあってもうれしかった。あ、でも、そしたらマフ君の男装がばれちゃうぅぅ!(違。話の構成もよく出来てた。冒頭に登場させた噴水のカラクリをアビリガが何気なく確認するシーン→そのことを覚えていたキュロスがカラクリを作動させる松明の明かりを消す→囚われるというピンチをつくったキュロスがその失態を同時に挽回、ソリの合わなかった2人がようやく息の合うところを見せてマフ姫を救う――。次回でエレノアに痛めつけられそうだけど。それとも条件取引の機転を利かせる?
    • タイタニア」(ガンテツほか)
      • これ、何巻のどのあたりまで進んだんだろう。アニメ終わったけど、原作の3巻までやってくれるの?
    • 「できそこないの物語」(箱宮ケイ
      • 南国の海岸線沿いのバス亭、というシチュエーションがツボった。
    • 「論理少女」(つじ要)
      • 床に接したサイコロの面と、床の数字が同じ「2」なので、同じ数字を接するようにサイコロを転がしていけばいい、もしくは、上になったサイコロの面が「5」で前後の床の数字も「5」なので、常にサイコロの上の面の数字と前後の床の数字が同じになるようにすればいい……といったところをまず思いつくけど、床の数字に「3」「4」がないのが気になりますなぁ。
    • 獣の奏者」(武本糸会ほか)
      • エリン、ジョウンの家の子になる。土下座も、その後の笑顔も、言いたいことが全部、伝わってくる。
    • 射雕英雄伝 EAGLET」(白井三二朗ほか)
    • 最終回「ハイブリッドさふぁり」(幸崎えん)
      • えー!? たった4話で? 集中連載ってことでもなかったよね? お話自体が最終回の体をなしてないし。そこまでアンケートが悪かったかしら……。
    • 「NECROMANCER」(ソガシイナ)
      • 女刑事の人はレギュラー登場のよう。出てくる人が毎回毎回死んでしまうのはちょっとキツかったりはするので、一息いれられる存在はありがたいですね。
    • 表紙が単行本と同じツルツルシートになって、読むときに気持ちイイ。
    • 「今日のミカド」の作者は新人賞出身。追加修整した。
    • ネタに使ってもらいました。