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前回のティアの後、東北を走ってきた。
鰻資源の枯渇が叫ばれる中、霞ヶ浦では鯰がバーガーになって地元興しに貢献していた。右奥のメガネは、バイク用に弦の先を切り落としたもの。
3年前に訪れたときは、ひび割れだらけで地面から50cm近くも浮いたアスファルトが放ったらかしだった、いわき市の水族館の近くでは、巨大な橋の建造がはじまっていた。
一方で、国道6号線の通行規制は解けず。放棄された消防署の前で待ち構えていたPOLICEが「ここから先はダメ」。座席の上の簡易シンチレーターは1.2μシーベルトをさした。
6号線をそのまま走れば30分ほどで抜けられる土地を、西→北→東と大回りする途中、山積みがあちこちに。
旧有備館という、江戸時代の庭園で一休み。本当はこちらに来る予定ではなかったけれど、前日に風邪で予定ルートをリタイアして、病院→(タクシー)→宿→(翌日タクシー)→病院→バイク回収を選択したため、ルート変更してショートカットした道の途中、たまたま立ち寄った。
鳴子温泉は、とにかく羽虫の数がすごかった。なぜ、こんなに、というくらい。でも泊まった宿のスタッフは誰も気にしていない。
慈恩寺という8世紀に建てられた寺。本当は半日くらいぼーっ眺めていたいが、病み上がりのため、距離を稼げるうちに稼ぐため、30分ほどで後に。
雨で駆け込んだ福島博物館。そういえば「ノビタの恐竜」のネタ元はここだったと、フタバスズキリュウの模型を前に気づく。
最終日の宿は不思議空間だらけ。ロビーに突き出た犀。別に仕掛けで動いたりはしない。
オーナーの悪趣味さがこれでもかと露呈されたパーティーホール。ミラーボールに子供用の玩具の馬、鯉の剥製、サイケなカバーのソファ。紅白の壁は、きっと中に誰か塗りこめられてるんだろう。
一応、混浴ということで期待して向かったが、あいにく本日の泊まり客は自分ひとりだった。煤けた、スキマだらけの塀の向こうはローカル線が走っており、動体視力が良い乗客には見られ放題。
湯船の向こうからこちらをからかうトーテム。オーナーは、パプアニューギニアかどこかに知己がいるのだろうか。
最終日、地元で敬われているかどうか分からないが、なんとなくご利益がありそうな樹齢1,000年超のケヤキにあいさつして帰路へ。
この旅で一番うまかった食べ物。せんべいでもなく、クッキーでもない。歯ごたえと甘みの調和が、初体験の域だった。残念ながら明日の会場にはもっていけませんが。
シルバーウィークは、またどこか別の土地を走ってくる予定なので、勝手に報告します。