ヤングガンガン 3号

 今週は水曜の夜に寄った新宿書店池袋店で入荷してなかったので、木曜にやっと購入。アフタヌーンコミックスも水曜に入荷しなかったので、木曜に大荷物の本を抱えて帰宅することになり、手持ちのカバンが幼稚園児くらいならぶつかっただけでふっとばせそうな塊と化した。

 閑話休題

 「FF11」マンガのないヤンガンなんて(えーと、略称ってヤンガンでいいよね?)。雑誌全体の読後感がすっきりしてしまうじゃないか。感想を書きたいという飢餓感のようなものが沸いてず土曜に持ち越してしまった(笑)。“作者取材のため”だと。 で、連載再開予定が春以降というのがまたなんとも。春“頃”ではなくて“以降”。無期限休載か。ぐっばい。

 さすがに4号経つと、読むマンガと読まないマンガが、自分のなかで区別できてきた。以下、1号目からコンスタントに面白さを維持している連載陣について。

 表紙+巻頭カラーで「黒神」。前回の感想でひょっとしてノーパン?と書いたが、だから足技を使わずにボクシングスタイルに固執するのかもしれない(妄想)。フィニッシュブローが倒れた電柱から飛び出た電線を使った電撃攻撃というのは、もったいない。ぜひ、次号は、ガゼルパンチあたりでトドメを刺してもらいたい。というか、第二の「SUGAR」を目指せ! あと、リバーシブル巻頭ポスターの“裏”が黒神というのは、裏表を間違えていないか、編集部。

 「荒川アンダーザブリッジ」。ギャグが押さえ気味の分、なんだかストーリーがうかがえてきたような、こないような。恋人どうこうって設定はナシになったのかと思っていた。前号のカッパが飛ばしたからなー。ニノの電波設定っぷりがちょいと霞んだ今回でした。

 「マンホール」。水槽に浮かぶ熱帯魚の死骸を苗床に成長した、ナゾのフィラリアを抱えるボウフラが羽化。この5ページ分はうまかった。アップで迫った羽化の構図は、一匹の蚊に過ぎないはずなのに、まるで怪獣が誕生したかのような迫力と恐怖を与える。

 「戦線スパイクヒルズ」。あー、これは怖い。爺にしか見えない婆が怖い(笑)。あと(主人公の想像だけど)、お母さんが相変わらずロック。ヘッドバンキングでロックに馬乗り。

 「地獄? 極楽? THE貧乏」。ストーリーはあって無きがごとし。考えるな。感じろ。完全に熟女母がマンガを乗っ取った。
 そして、次号のエロマンガ家枠は、LINDAが登場。「FF11」もほぼ打ち切り確定だし、「荒川〜」と「黒神」をチェックするだけなら立ち読みでもいいか、と思ったが、こう続々とエロマンガ家を初一般誌挑戦に引っ張ってこられると、買わないわけにはいかない。
 はっきりいっていままでのところ、瀬名も月野も一般誌向けの才能を発揮したとは言い難いんだが、やはり次こそはと期待させられてしまう。ところで、次号予告のLINDA絵の制服の女子高生が、完全に人妻コスプレにしか見えないのが(というか、人妻コスプレの話なのかも)。

 集中新連載「ドラゴンズヘブン」1話目。原作はライトノベル作家深見真。作画、笠原夕生(ほぼ新人)。つま先(かかと?)を使った上段蹴りをフランス格闘技の「サバット」とか言われても、よくわかんねーよ。

 ゲスト読みきりで山田秋太郎「開錠ジャンキー・ロック」。山田くらいの作家なら当たり前だが、基本はできてる。でも、面白くない。休刊間際にアッパーズに載った読みきりもそうだったが、突き抜けてない。でも原作つきはもう、チャンピオンの「サムライジ」で失敗してるし。迷走が続いている。もったいない。

 読みきり「デアボリカ」。上の「開錠〜」と対照的。硬質で不安感をもよおさせる線描と、悪魔と契約モノのなかでは意外性のあるオチだが結末としては座りが悪い。でも、こっちの心に何かを残すだろ。

 次号の読みきり枠は、ゼロサムの「学園ノイズ」コンビ、オオシマヒロユキ+猪原大介がエロチック・バイオレンスで登場とのこと。「学園〜」はエロはなかったので、「カラフル萬福星」時代を覚えている自分としては懐かしさもある。期待。