「DARK AGE」（東犬二）MISSY☆COMICS

　新宿書店で立ち読み用のをパラパラめくってみて、驚く。「アフタヌーンで、おがわ甘藍(＝小川幸辰)に続いた作家がいたんだ……」。というわけで、ほぼ未購読のため埒外だったTENMAで描いてた東犬二の“初単行本”。もちろん正確には違う。「女禍 溺z゛JOKER゛ 1 (アフタヌ`ンKC)」の大西巷一の5冊目である。

　ペスト、魔女狩り、暴君の領主、等々がはびこった中世西洋の暗黒歴史をエロで、猥雑に、グロに、退廃的に描く。「JOKER」で異世界の中国を舞台に描いた大西らしく、ディティールに凝りまくってて、そちらをじっくり読み込むのでも、楽しめる。

　不幸話に耐性がある人、あるいはなぶり嗜好のある人、あるいは中世暗黒史フェチの人には、是非。　
　
　残念なのは、こちらは白ベタの消しがそうとうでかいこと。せっかくのディティールがもったいないという以上に、細かい描き込みをしているところに、ぽっかり白ベタが浮かび上がるので、なんというか画面の邪魔。TENMAって平閉じ・書店流通メインなのに、こんなもんなのか。

ダークエイジ (ミッシィコミックス)