PCでやるゲームブックが、オリジナル商業企画で進行中。バナー支援は検討中。

 熊恭太郎雑記より。

  • Lost Script

 http://www.lostscript.jp/html/main.html



 サウンドノベルビジュアルノベルの類と、ゲームブックの境目は何か? 絵? 音? モニターで読む? 



 いやいや、そうじゃない。



 ゲームブックは本なんだ。ということは?



 どこからどう読もうと読者の勝手なんだよ。



 ゲームブックの進化系と見なされることもあるサウンドノベルビジュアルノベルと一線を画すとしたら、まさにそこだ。



 最初にゲームシステムのページを読んだときは、何だこれは? と自分の目を疑ったが、確かにここまでやられればゲームブックだと認めざるえない。

 パラグラフ選択肢は出るが、別にどのページに進もうが構わない。たとえば25と49が選択肢として表示されていても、89や158や478にいつでも進むことができる。

 サイコロ2個は画面上で振れるが、その目が自動的に反映される訳ではない。2〜12のどの数字を入力してもいい。

 戦闘システムは、戦闘時スフィアという項目の画面で「生命点」「攻撃基準点」という表示が見ることができる。基準点という言葉と07という数字が出ているところから、グレイルクエストシリーズに類似したシステムを採用している可能性が高いと思われる。*1
 でも、やはり2〜12のどの数字を入力してもいいらしい。というか、ダメージ数値をそのまま入力できるらしい。生命点18の敵に対して100ダメージもOK。さらに、ダメージを与えずに、勝った場合、負けた場合を直接、選んでもいいらしい。

 HP管理は、机の上の紙製の冒険記録用紙(ソフト付属)。0になって、そこでイチから再開するのもよし。そのままぶっちぎって、無限HPでやるのもよし。



 そして、これを、なんだそりゃ? と呆れるのも、まさにゲームブック、と拍手で迎えるのも、また読者の自由。



 システムに関しては、自分は拍手するけれどね。「スーパーブラックオニキス」で死ぬたび、レベル1のダンジョン内のアステカ人をいちいち一度ずつ戦って経験値かせいでたから。通路を行ったりきたりし(ページをめくり)ながら。そんな馬鹿がつく自制心が今でも残っているのか、試してみようじゃないか。



 シナリオの大槻という人のことをまったく知らない。アボガド出身らしいが、そこで担当したゲームも一本もやったことがない。スタッフ日誌(10/12)(http://lostscri.temporarydomain.net/diary/staffdiary.html)の、

大槻さん、かつてはアボガドパワーズというマイナーなブランドで、ライターをしておりました。
ここはスタッフを丸がかえした漢らしい会社でして、[※なんだかんだ云っても会社としては固定人件費が一番キツイので、原画さんや音楽さん、ライターさん等のすくなくともいずれかは、外注でその都度都合する会社が結構多いのです]ミュージックコンポーザから原画からプログラマからグラフィッカまで、凡てを社内でこなす強まった連中の集まりであったため大槻さん、逆に外注さんを選べるというのが贅沢で贅沢でたまりません。

というところを読んで、外食したがる小学生のようだな、というのが大槻という人にもった最初の印象だ。



 エロがほんとうに必要なのか、キャラを立たせまくった1人称が文体としてなじむのか。いろいろ不安はある。「生命点から5引け」といった指示は是非、黒太ゴシックで表記してもらいたい、といった要望なども。



 そんなこんな、ひっくるめて、経過と結果を注視していくだけの企画だとは、判断した。




 http://d.hatena.ne.jp/kumashige/20050818/1124298520

 確かに「テンポと選択肢の細かさ」は、ポイントだなぁ。読ませる要素を重視しすぎると、サウンドノベルといっしょだし。1センテンスは、普通の小説だと短すぎるかな?というくらいがちょうどいいだろう。すると、音声は入れないほうがテンポを崩さずに済む訳だが、エロゲーと考えると音声は欲しい。ライアー方式でエロシーンだけ入れるか? というか、そこまでテンポよくきてて、エロシーンになった途端、じっくり読ませるような文体に変わってしまうと、音声があろうがなかろうが、調子が狂うかもしれない。

 ああ! エロシーンもぶつ切りにして選択肢を入れればいいのか。たとえば、

  • そのまま様子を見守るなら→354へ
  • 武器を使うなら→257へ
  • 途中で拾った絵文字の入った木の棒を使うなら→189へ
  • 金貨5枚を出してオプションを交渉するなら→211へ

みたいに。



 そういえば、アニマルタイフーンってエロゲームブックもあったな、昔。



 それと、選択肢を選んだときの、意外性ね。極端な話、とんだ先の一行目が「君は死んでしまった!」でもいい。デッドエンド上等。

*1:サイコロ2個−基準点=相手に与えるダメージ。武器を装備していると基準点が下がり、攻撃成功時に追加ダメージがプラスされる。